夏に行った大崎下島。
そのとき 島のあちこちで タイアップポスターを見かけた映画です。
スタッフは 「攻殻機動隊」「人狼」の沖浦チーム。
作画もストーリーも リアリティさが売りだっただけに
瀬戸内の島を舞台にしたファンタジーは意外。
それも ジブリの反対側にいたスタッフによる ジブリお家芸エリアでの映画作り。
どんな作品に仕上がってるか 楽しみでした。
ストーリーは 父を亡くし 母と一緒に瀬戸内の島に越してきた もも。
彼女は けんかをしたまま別れてしまった父親に自責の念を抱いていた。
そして 新たに越してきた新天地に なじめずにいた ももは
彼女を見守る妖怪 イワ カワ マメの存在に気づく・・・
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まず声優。妖怪役 西田敏行 山寺宏一の存在感はさすが。
予想以上によかったのが 主人公もも 美山加恋 母親役 優香。
これからも声優として 活躍できそうな出来栄えです。
内容的には 「となりのトトロ 2012」
猫バスの変わりに 妖怪トンネルが出てくる。
しかし 子供向けの作品ではない。
「めい」や「さつき」のような 底抜けの明るさや 華やかさは 「もも」にはない。
あるのは自責の念と不満。だから 周囲の人にも なかなかなじめない。
また イワ カワ マメも けっして品行方正ではない。
自活のため 畑から作物を盗み 人の家からも ものを頂戴していく。
そりゃそうだ。
霞を食ってるわけでないから どこからか食べ物を調達しなければならない。
ジブリなら 避けて通るところを ある意味 リアリティに描く。
ラストは タイトル通りの「ももへの手紙」 静かな感動。
期待通りの作品でした。
しかし 残念なことが一つ。
御手洗の町並みは よく描かれてましたが
海と島並みの美しさは この作画ではあらわせない。
実際に見たほうが ずっときれいです。