昨年の12月 とんねるずの番組で
きたなくて うまい店 「きたなトラン」として 取材された店。
所用で 近くまで来たので たずねてみました。
火の見庵
京急蒲田駅商店街をひたすら東に向かうこと15分。
このあたりは 町工場が集まってる 京浜工業地帯の一角。
きたなトラン候補になりそうな外見の店は 多い。
だから アンモニアくさい路地近くにあった 店のたたずまいは許容範囲内。
まぁ ぎりぎり どうにかですが・・・
しかし店内に入ると さすがに絶句。
土間のような店内。左奥側は座敷。右奥側は台所。
この間取りは なんか見たことある・・・そうそう 民家園にあった明治時代の民家
黄ばんだ壁 てかった机。これは 油が染み込んでるのですね。
台所(調理場)からの油が もろに店内に流れる造りなのかなぁ。
さらによく見ると 15年以上前からの
芸能人のサインが多数。
昔から 有名な店だったのですね。
本棚に入ってるマンガは戦記もの中心。
横には 雑然と積まれた雑誌と新聞。
そして 唯一いた客が 中年の女性。
蕎麦を食べながら ゲップを連発。
ビールケースの中から勝手に取り出した
タッパウェアに入ったものを 摘んでいる。
この光景が一番衝撃的
そのとき 横を通り過ぎる一陣の風。
どうやら 店主が 走りながら 麦茶を出してくれたようです。
気のよい 中華料理店のおじさん風の いでたち。
注文を聞かれ 考えてると 一度 厨房のほうへ 走り去る。
カウンターを見ると 「注文は自分で厨房のほうに」という表示。
大声で 厨房に向かって 天ざる(900円)を お願いする。
厨房手前には もう使ってると思われない 古びた冷蔵庫とストーブ。
横には 会計用のテーブル。その上には ペットボトルに入れられた麦茶。
うぅむ 今飲んでいる麦茶は これなのかな?
そのうち 厨房からは 天ぷらを揚げる音。
油の跳ね音 時間具合から 低温でじっくり揚げてるようですね。
続いて ゆがいた蕎麦を水で通す音。締めるというより 洗うような音。
こちらは ちょっと不安。
さて運ばれてきた 天ざる
まず 蕎麦は 茹ですぎ。
味も香りも弱い。
つけ汁も 甘みと 醤油が強く
風味も今ひとつ。量が無駄に多い。
しかし天ぷらは 予想外にいい。
さっくり 軽~く揚がっている。
海老 茄子 ピーマン・・・
それぞれ味がありますね。
店主は 食べてるお客が一人になったら 自転車でどこかに出かける。
食い逃げはしないけどさ。いかにも下町って感じ。
しばらくして お盆を持って帰ってきたから 出前だったのでしょうか。
会計時に ご主人とちょっと話すと
火の見庵の場所が いつからあったかは
よくわからないとのこと。
ただ 前の酒屋 渡商店と この店は
近辺で唯一戦争で焼けなかった場所だとか
なるほど70年以上 造りから見ると もしかしたら100年近くかな?
雰囲気もご主人も面白いので 一度行ってみてもよい店ですね
火の見庵
(そば(蕎麦)
/ 糀谷駅
、京急蒲田駅
、梅屋敷駅
)
昼総合点★★★☆☆ 3.0
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