「少しみんなのこと信じさせてください。

みんながいるって思ったら頑張れます」

槙田紗子オフィシャルブログ Saco's tea time 「STAY GOLD」(2015/06/01)より

 

まるで外に出ない夏が過ぎて秋となり、オンラインTIFとかいう悪い冗談が眼前に展開され、なぜか僕は1日だけとはいえ、見ていた。

最近お気に入りの乃木坂4期が出ていたせいだろうか。まあそのせいだろう。神曲、魔曲、何と言われているんだろう、ファンの前で生で歌われたことのない切り札「I see…」を繰り出していた。みんなかわいくてみんないい。

 

TIFといえば僕は佐野友里子の話をするし、もう佐野友里子の話くらいしかすることもない。

まあ佐野友里子の話も特にすることはない。終わった後のオンライン特典会で、佐野友里子さんの口から「predia」「岩村捺未」という言葉を聞いたくらいのもので、オンラインで見たってらぶどるさんのパフォーマンスは見飽きるくらいに至極安定していたし佐野友里子さんは佐野友里子さんだった。

 

変わり続けるからこそ、変わらずにやってきた。

なんて名言をいうほどのものかはわからない。

 

この間はメイドカフェのまねごとをするというので、たまたま有休だったので行ってきて、やっぱりお前よくやめねえなあ、そんなことばかり言っていた。もう少し来てよねと言い、ビール好きなんだ、一番搾りが好きなんだと言い、そしてアイドルらしい台詞を言っていた。

10年もアイドルをやったら立派だろう。全くご立派だ。僕が片山さんに行って、槙田さんに行っておおいに燃えて、久松さんに行って、望月さんに行って、その期間のだいたい、アイドルをずーっとやって、その間僕はずーっと碌に通いもしなかった。

もうゆりりんがアイドルをやることは永遠にも思える。永遠なんてありはしないのに。

 

佐藤はんながハンナになっていた。対バンで見知った事務所に行って、ルナビスナップなる新ユニットで堂々センターに奉られていた。

強いEDMがなる中で、はにかみながらたゆたっていた。好きだから、ここに入ったんだ、そう言っていた。通ってよ。やだよ。

ここでうまく、自分が満足するようにアイドルを出来ればいいと思う。ハンナはエースの器なのだ。

 

春のリベンジで望月さあやが帰ってきた。もちろんスタッフに槙田紗子を従えて。

池袋の復讐をしに渋谷へ参上したわけだ。

 

・たやのりょう一座 怪盗☆ドラゴンカンパニーvol.1「イサヤ島の王女と神の右腕」@CBGKシブゲキ!!

 

あらすじなどは省略だ。

つまりたやのさんが歌舞伎の如きキメが好きで、それをパンパン入れたい舞台だ。そして少年ジャンプをやりたい舞台だ。明るく楽しく笑って泣いて、それでいい。

ここで中身について語りたいわけでもないので、あらすじなどは省略する。

 

僕はたやのりょう一座のつかこうへい作品を2つ見た後だったので、激情を前面に押し立てての絶叫台詞合戦がなかったな、ねちねちした人情の絡み合いがなかったなあというのと、泣くポイントを強いて見つけようとするのであれば、武蔵丸というかクエ王子というかのタカサゴを思う心かなあ、まあそんなところだ。泣きはしなかったが。

そして舞台をできた、というのでもういいのだろう。涙ぐみながらこの環境下で舞台をできたことに感謝する、千穐楽のたやのさんのスピーチ、沁みるものはあった。

 

槙田紗子の振付で望月さあやが復活したのだからそれで僕は十分だろう。ダンサーとして出て、でも役名も台詞もあって、幕が上がるとそこには歌って踊る望月さあやがいて。

それで十分だろう。

 

もともと舞台をやりたかった人だ。東京に出たいからオーディションを受け、ASTROMATEの一員になったわけだが、もっちゃん自身はももクロをはじめとしたアイドルが好きだったことはあっても、必ずしもアイドル志望だった、というわけでもない。そして地元島根で芸能活動としてやっていたのは舞台だ。

舞台を見るのも好きで、アイドル時代も話を向けると立て板に水のようだった。

本人は芸能界でやっていくためにはなんでもやりたい、アイドルだってまたやる可能性もある、そんなことは言っていたが、そちらで復帰されるよりはやりたいことをやれればよいとは思っていた。

 

たやのりょう一座、槙田紗子、望月さあや。

春にこの組み合わせで「飛龍伝」をやる予定だった。発表前にもっちゃんは同一座を見ていて、その話をすると意味ありげににやけていた。発表されたときはとにかく喜んでいた。東京芸術劇場でできるんだよ、と。

このご時世で一度延期になり、そして中止になった。

ASTROMATEも終わり、大学の授業も碌にない、あったとしてもオンラインだったもっちゃんは一度故郷に帰り、表舞台から姿を消した(というほどでもないが)。

秋に同一座が公演を行うことが発表され、きっと復帰するのはここしかないのだろうと思っていた。案の定、キャストの末尾にもっちゃんの名前があった。

以上は2つ前の記事に書いたとおりである。

 

ダンサーという触れ込みながら、「あしたば」という役名がついていた。そして台詞も多くはないながら、いくつか存在していた。

あしたばちゃんは実に望月さあやであった。天真爛漫な笑顔、いつも明るく、喜怒哀楽豊かにちょこまかと動き回る。僕等の良く見知った、望月さあやそのものだった。

 

槙田紗子の振付で望月さあやが復活する。それは僕だけが喜んでいればいい。

好きな人の振付で好きな人が復活する。僕はそれだけで酒が呑める。

公演中の4日間、酒を呑みすぎた。

 

槙田紗子の振付についてはもう僕が語る次元にはとうの昔にない。幅広く、やってんなあと。同一座のお抱え振付師になって、ダンサーたちにたいへんに慕われて。

振付自体は語る次元にないが、この作品に関わっていたさこが楽しそうだったことくらいは僕も言及しておく。

 

さこもプロの振付師だ。やりたい対象に対してやりたいようにやっているだけではない。思うようにいかないこと、物足りないこと、いくらでもある。気の進まぬものもあるだろう。

ただ、この作品に関わっているときのさこは、実に楽しそうだった。自分の全力に対して応えてくれて、現実のものとして作り上げてくれる教え子、ダンサーたちの存在。そして自らの意図を十全にくんだ作品が出来上がり、無事に千穐楽までたどり着いた。

本当に楽しかったかどうかは知らない。僕の目には楽しそうに見えた、それだけのことだ。

 

同一座、来春の公演もコールされた。そこに望月さあやが出るのかは知らない。出るといいなと思っている。振付が槙田紗子であることはもうアナウンスされている。

 

望月さあやはmixchannelで配信を始めた。「島根美少女図鑑」のイベントなのだとか。実に今時の展開である。

アイドルだった時と同じように、だらっと雑談をして、あとはカラオケをしたりダンスを踊ったり、のびのびとやっている。

配信文化については僕は全くと言っていいほどわからない。1回あたりの配信の時間制限がないらしく、夜になると200分を超えて延々配信をしているような者がごろごろしている。そしてそこで安くない金が動く。いったいみんななにをやっているんだろう。

11日からイベントらしい。毎日配信するらしいので、どうぞ皆様ちょっとでも見てあげてくださいな。

僕は毎日2時間以上単に時間を割くのもしゃくなので、なにをしながら配信を見ることにするか思案の日々である。

さあや🌝☁️ #島根美少女図鑑 / ミクチャ

 

槙田紗子は今日は主催イベント・サコフェスだ。

春、ASTROMATEも参加するはずだったものは中止となって以来の開催。早いもので3年目である。

参加アイドルたちの特典会もない。注意書きが長い。このご時世で行うことの苦労を偲ばせる。

さこが重大発表をするのだと息巻いている。アイドルを作るか、次回サコフェスか、…引退か、大穴で、子供でもできたか。最後のはこんなところで発表するものではないとして、まあそのくらいしか思い当たるものはない。

参加アイドルたちにも思い入れもない。ゆるりと見るつもりだ。

老後、という感じだ。をたくとしての、老後。

 

こうやって、もはや人妻となった槙田紗子を見られるというのも、悪くはない。

彼女はもちろん全速力でいまでも走っているだろう。かつて燃え上がった季節より忙しいかもしれない。それをのんびりと見られる、というのも、また悪くない。

そんな彼女の今のために、少しでも僕等は役に立っただろうか。まあ、をたくは好きなものを愛でることができればそれでいいのであって、役に立ったなんてものは驕り、どうでもいい話なのだが。