今日は少し趣向を変えて李白の詩を書いてみたい。
雲想衣裳花想容,
春風拂檻露華濃。
若非群玉山頭見,
會向瑤臺月下逢。
雲には衣裳を想ひ花には容を 想ふ,
春風檻(おぼしま)を拂(はら)って露華(ろか)濃(こまや)かなり。
若(も)し群玉山頭に見るに非らずんば,
會(かなら)ずや瑤臺(ようだい)月下に向(お)いて逢はん。
雲を見ては楊貴妃の衣裳を想起し、花を見ては楊貴妃の
容貌を聯想する。
春風は、欄干に吹き当たって、露の光が満ちている。
是ほどの美人には、仙山の群玉山上のほとりで会うのでなければ、
月のもとでしか会えないであろう。
唐の時代、西域の商人達によって、絨毯、楽器、など様々な文物が
長安にもたらされた。
そのため貴人の人達は、、胡食、胡曲、胡服などを愛用したと言う。
この詩は、これらのものをもって身を着飾った楊貴妃のあでやかな
姿を形容したものだ。
歴史を紐解くと、一つの詩の中からでも、いろいろと感慨深い
思いになる。