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続きです

 

フランの父親は、物凄く有名な男性のフラメンコダンサーだったのです。

 

フランの名前はフランチェスカ。

 

 

彼女はスペイン人の移民で、フラメンコダンサーでした。

 

未開の地で決して楽ではない人生を、スペインの格言を胸に生きてきたのです。

 

パソ・ドブレを習うためにフランの家に通うスコット。

 

スコット「あの言葉、教えてよ。 何て言うんだっけ?」

 

フラン「人生を恐れて生きるものは、人生の半分を損している。 よ。」

 

スペイン語の格言を彼女はスコットに教えます。

 

半分の人生しか生きない生き方はしたくない。

 

↑何もかもを「絵」にしてしまうバズラーマン監督のセンスが凄い!

 

フランはそう思って、挑戦をし続けていたのでした。

 

スコット「ルンバの話を覚えている? 恋をしたふりをする。

 

間違っていた。 振りなんかじゃないんだ。」

 

そう言って、フランに口づけするスコット。

 

ダンスのパートナーとしてだけではなく、自分の理解者として、

 

フランの持つ強さ、優しさ、潔さ、激しさ、美しさ。

 

その全てに惹かれていくスコットなのでした。

 

↑美しいです

 

しかし、ファイフ会長および、シャーリーやレスが、

 

パシフィックグランプリで、自分たちのステップを踊ろうとしている、

 

スコット&フランを見逃すはずはありません。

 

断固新しいものを拒否するファイフにとって、スコットは目の上のたん瘤です。

 

グランプリの前日、ファイフはスコットに会いに来て、とんでもない事を言います。

 

スコットの父ダグラスは、ダンスが全く踊れない無能な男。

 

スコットが物心ついた時から、家ではそのような扱いでした。

 

↑スコットの母シャーリー

 

が、しかし彼は、天才的なダンサーだったのです。

 

このままいけば、世界的なトップダンサーになっていたことだと・・・・。

 

ルックス、ダンスの技術、女性の扱い方。

 

全てにおいて抜きんでたダグラスに、ファイフとレスはいつも憧れていたのでした。

 

ダグラスは運命の相手であるシャーリーと出会います。

 

美男美女でダンスの技術もトップクラスの二人を誰もが羨みました。

 

 

しかし、ダグラスはいきなり自分のダンスを踊りたがるようになり、

 

オリジナルのステップでパシフィックグランプリで踊り・・・・・・。

 

優勝は出来なかったのです。

 

無残に散ったショックでダグは駄目になってしまい、ダンスを一切しなくなりました。

 

しかし、徐々に立ち直り、やがてスコットが生まれ・・・・・。

 

二人の子供であるスコットには、ちゃんとしたダンスを教えるように約束したのでした。

 

↑回想シーン俳優が白塗りで、まるでコメディのお芝居のようです

 

ファイフ「パシフィックグランプリでダグが潰れてしまった事と同じことを君がしたら、

 

ダグは死んでしまうよ。 一度でいいから、パシフィックグランプリで優勝してくれ。」

 

そして、ダグラスが失格となったパシフィックグランプリで優勝したのはファイフでした。

 

思うがままにダンスをしたい。

 

その思いが父親を苦しめてしまうなんて・・・・・。

 

スコットの心は大きく揺れます。

 

 

ファイフ「分かっているな? 明日はリズとペアを組んで踊るんだ。

 

ケンに捨てられたリズは今はフリーだ。」

 

ケンはスコットと組む予定にされていたベテランダンサーと組んでしまったのです。

 

そして迎えたパシフィックグランプリ当日・・・・。

 

リズと踊るスコットの姿が・・・・・。

 

そしてフランは初心者の部で女性と踊っていました。

 

 

フランから目が離せないスコット。

 

彼女と目が合います。

 

初心者の部が終わったフランをスコットが追いかけていきます。

 

フラン「半分の人生しかないですって? アンタ最低よ! 臆病者!!」

 

スコット「聞いてくれ! 訳があるんだ!!」

 

 

しかし、スコットの話も聞かず走り去るフラン。

 

追いかけるスコットは父親のダグとぶつかりました。

 

ダグラス「話がある!」

 

スコット「後にして! 僕は父さんと同じように、パシフィックグランプリで自分のステップはしないよ!」

 

ダグラス「何の話をしているんだ? 私はパシフィックグランプリに出たことは無い!

 

パシフィックグランプリにシャーリーと出たのはレスだ!

 

シャーリーはファイフにそそのかされたんだ!」

 

 

スコット「何だって?」

 

パシフィックグランプリでダグラスと一緒に出たら、自分のステップを踏んで失格する恐れがある。

 

そうなると、ダンスホールに生徒は来なくなるし、生活できなくなる。

 

そういわれたシャーリーはダグラスではなく、レスとペアを組み大会に出たのでした。

 

ダグラス「後悔している! 私は自分の人生を生きなかったんだ!

 

母さんに一緒に自分達のダンスを踊ろうと言えなかった! 勇気を持つことが出来なかったんだ!!」

 

 

生活の為にダグラスを裏切り、グランプリに勝つことに執着したシャーリー。

 

自分の人生に挑戦をしなかったダグラス。

 

ダンス界の会長となり、実権を握りたかったファイフ。

 

シャーリー「スコット! 行っちゃだめよ!」

 

ダグラス「自分のダンスを踊るんだ!! スコット!」

 

ダグラスの言葉を聞いて、フランを追いかけるスコット。

 

 

スコット「僕と踊ってほしいんだ! フラン!」

 

フラン「良いわ!」

 

ファイフは陰で八百長試合をしており、ホールにケンが立ちさえすれば、優勝させてやると言っていたのでした。

 

スコットを完全につぶすために・・・・・。

 

他の協会員にスコットが認められると、実権を握っていられなくなるからです。

 

ダンスホールでは、アル中のケンが躍っていました。

 

そこに流れ込んできたスコットとフラン!!

 

 

圧倒的なダンスは、他のダンサー達を退かせるほどでした。

 

魂を揺さぶる素晴らしいダンスに、観客もダンサー達も言葉を失ってしまいます。

 

しかし、音楽が止まってしまいます。

 

ファイフの嫁が音源を抜いてしまったのです。

 

スコットとフランのダンスを、他の協会員に認めさせるわけにはいけない!

 

 

ファイフはマイクを取り、スコットとフランの退場を申し付けます。

 

ダンサー人生が終わったと思ったスコット。

 

その耳に、手を打ち鳴らす音が・・・・・・。

 

ダグラスでした。

 

「リズムを感じるんだ・・・・・・!」

 

 

本来パソ・ドブレとは、リズムのみを感じ、情熱の突き動かすままに踊ったのです。

 

観客も手を打ち鳴らし始めます。

 

そして、ダンサー達も!

 

彼らも心のままに、ダンスを踊りたかったのです。

 

会場中から彼らのダンスが見たいとのリクエストの手拍子。

 

踵を打ち鳴らし、牛のように角を立てるしぐさをするスコット。

 

ジリジリとフランに歩み寄り、ゆっくりと手拍子に合わせてステップを踏み始めます。

 

↑ここのダンスシーンは圧巻です

 

スコットとフランの愛の形が、具現化したような緊張感のあるダンス。

 

にらみ合う二人は、まるで憎しみ合っているかのようにも見えます。

 

闘牛士と牛。 ダンサーと闘牛士。

 

生と死は愛と死にも例えられるということでしょうか。

 

でも、人を愛するって事は、おそらくフワフワとした、夢のような世界ではないはずです。

 

 

それも共に生きようとするならば、時には雲に頂が隠れた山があり、時には底の見えない谷があるでしょう。

 

生半可な覚悟では、人を愛する事など出来ないのです。

 

「恋は一瞬、 愛は永遠。 恋は喜び、愛は苦しみ。」

 

本当に愛する人の事を考えるならば、時には心を鬼にしなけれならない時もある。

 

その人の為ならば、死ぬ覚悟がある。

 

それが愛だ。

 

 

そんな風に昔、デザイン科の先生に聞いたことがあります(笑)。

 

格式と形式にとらわれ、腐敗を始めたダンス界。

 

本来、「踊るという事は何なのか・・・・・?」

 

音とリズムを身体で感じ、喜びや嬉しさ、悲しみや苦悩を、

 

その旋律に乗せて、信頼できるパートナーと共に創り上げて行く。

 

 

それってまるで人生のようですよね。

 

力強く手を取り合って生きていくような二人のダンスに、

 

会場中の人達が立ち上がり、そして、全員がホールに流れ込み心のままに踊り始めます。

 

その場に崩れ落ちるファイフ会長。

 

優勝とかそうじゃないとか、関係ないじゃないか。

 

半分の人生じゃない、精一杯人生を生きようじゃないか。

 

 

そして本当に大切な人を、精一杯愛そうじゃないか。

 

生きている限り。

 

熱いリズムに乗せて。

 

そんな燃えるようなメッセージを、洒落たダンスと映像で作り上げられた素晴らしい映画です。

 

フランの格言を聞くためだけに、10回以上映画館に行ったと思います(笑)。

 

機会があれば是非観てくださいね!!

 

どん底のリッツを救った「名画」です!

いや~~~、カッコいいです!

 

 

実は、ここ最近やっと、DVD&ブルーレイ化され、2000円台のお手頃価格になりましたが、

 

ほんの数か月前まで、ずっとビデオテープ(DVDが無い)が10000円台でした(冷汗)。

 

リッツ「買えるか~~~~!!」

 

と思いながら、ずっとチミチミとアマゾンをチェックしていました。

 

監督はバズ・ラーマン監督。

 

映像と音楽が素晴らしい、とてつもなく美しい映画を作られる監督ですね。

 

 

ともあれ、人生におけるチャレンジ、挫折、恋愛、家族愛、夫婦愛、そして挫折からの復活・・・・。

 

人が生きる上でおおよそブチ当たる事柄を、軽快な音楽とハデハデの衣装に素晴らしいダンス。

 

スポーツ映画のようにガンガン進んでいく内容が、本当に最高の娯楽映画だと思います。

 

「ロミオ&ジュリエット」「ムーランルージュ」の監督です。

 

と言えば、お分かりになるでしょう。

 

二コール・キットマンが、妖精のように美しいあの映画ですヨ。

 

 

さて、「ダンシングヒーロー」の内容に行きましょう。

 

還太平洋(太平洋とその周りに位置する国々。 アジアの国々と太平洋の島々、そしてアメリカやカナダや太平洋に面した中南米の諸国、ニュージーランドやオーストラリアが含まれる。 wikiより)社交ダンスグランプリ大会が迫ったオーストラリアのある町。

 

主人公のスコットは、6歳から社交ダンスを始めた天才ダンサーでした。

 

スコットの母シャーリーと、スコットのダンスの先生であるレスは、有名なペアダンサーでした。

 

スコットはグランプリに出場する為の予選大会で、

 

ベテランのダンサー、ケン&パムに邪魔をされてしまいます。

 

 

社交ダンスの世界では、ホールで複数のペアが躍る想定なので、

 

踊っているペアの進路妨害をすることは違反なのですが、

 

進路を妨害された方も減点対象になるのです。

 

あからさまな進路妨害に、スコットは咄嗟に機転を利かしてオリジナルのステップを踏みます。

 

そのステップの凄さに観客たちは大いに沸きますが、保守的なファイフ会長は、

 

スコット&リズに賞を与えませんでした。

 

 

それによってスコットはリズにペアを解消されてしまい、彼女は何とケンに鞍替えすることに。

 

スコットは還太平洋(パシフィック)グランプリの出場も危うくなってしまいます。

 

ダンスはペアでないと出場登録が出来ないんです。

 

頑なに古いダンスのルールを守ろうとするファイフ会長に目を付けられたスコット。

 

次の予選大会までにちゃんとしたペアを見つけて、ちゃんとしたダンスをしなければ、

 

パシフィックグランプリどころか、ダンス界を追放されてしまうかもしれません。

 

 

しかし、自分の感情の思うままに踊りたいと思うスコット。

 

音を聞いてリズムを感じ、それに合わせて自由に表現したい。

 

古いダンスのルールは、彼にとっては狭い世界なのでした。

 

そんな彼の秘密のレッスンをのぞいてしまったフラン。

 

彼女はスコットの母が先生をしているダンスルームの生徒でした。

 

まだダンスを始めて日の浅い彼女は、大会で見せたスコットのステップを唯一褒めていたのです。

 

 

フラン「あなたは間違っていないわ。」

 

そして、ペアの決まっていないスコットに、思い切って自分がダンスのペアになりたいと言います。

 

初めは笑い飛ばして断るスコットに、フランは激しい怒りを露わにして彼に言い放ちます。

 

フラン「自分のステップが躍りたいなんて、嘘なのよ! 情けない臆病者!」

 

そして、どこかの国の言葉を早口で言い放ちます。

 

地味な外見からは想像もつかない激しさを持ったフラン。

 

只、思うままにステップを踏みたいと思うスコットの気持ちを、理解したのはフランだけでした。

 

彼女の情熱と押しに負けて、スコットは母が探してくるペアが決まらなければ・・・・。

 

 

という約束で、彼女と秘密のペアを組むことを決めます。

 

ダンスのレッスンが終わった後、二人はホールや屋上で練習していました。

 

次の予選大会の課題はルンバ。

 

ダンスの大会はトーナメント制で、ワルツから始まり、ルンバ・チャチャ・サンバ等々、

 

様々な種類のダンスを経て、その総合得点で勝ち上がってきたものが残る、

 

 

華やかな世界とは裏腹の、物凄くキツくて厳しい世界なのです。

 

スコット「ルンバは恋人同士の踊りだ。 僕に恋するように踊るんだ。」

 

顔が近づき身体が触れ合い、フランの心臓の音がここまで聞こえてきそうです。

 

憧れのスコットと踊ることが出来る。

 

しかし、ストイックなスコットは彼女の意見を聞き入れようとはしません。

 

 

ダンスのステップはペアで考えなければいけないのです。

 

フラン「こうよ!!」

 

足を踏み鳴らす力強い靴の音。

 

お上品な社交ダンスとは程遠い粗野でリズミカルな動き。

 

スコット「君は一体・・・・?」

 

 

フラン「私も自分でステップを作っているのよ。」

 

スコット「・・・・・・メガネは取ったほうが良い。」

 

眼鏡を取ったら実は凄く美人だったフラン。

 

ルンバを練習しているだけなのに、二人の距離が徐々に縮まっていくのが分かります。

 

フラン「人生を恐れて生きる者は人生の半分しか生きられない。 半分の人生しかない。」

 

 

先日フランが早口で行った言葉の意味です。

 

予選大会当日、スコットは母シャーリーにフランを紹介しようとしますが、

 

スコットのペアはシャーリーやダンスルームの先生であるレスによって勝手に決められていました。

 

スコットに裏切られたと思ったフランは、その場から駆け出してしまいます。

 

追いかけるスコット。

 

 

舞台裏のカーテンの後ろで、輝く舞台を見ているフラン。

 

スコットと踊り、ダンスの華やかな舞台に立つ事は、彼女の夢でもあったのです。

 

そこに流れてくるルンバの曲。

 

二人は何も言わずに手を取り合い、ルンバを踊っていました。

 

まるで本当に恋をする恋人たちのように・・・・・。

 

しかし、その姿を見てしまったスコットの母シャーリーは、スコットとフランを引き離します。

 

 

シャーリー「ねぇフラン、貴女分かってるわよね。 このまま帰るのがスコットの為よ。

 

ベテランダンサーのティナが、パートナーを探しているの。 相手はスコットが良いわ。」

 

リズ「図々しい!! このダンスルームに泥を塗るつもり??」

 

同ダンスルームのダンサー「大体初心者がプロであるスコットと組むこと自体出来ないのよ!」

 

散々彼女をなじったあげく、彼女を大会会場から追い出してしまいます。

 

 

有名なダンサーを生み出すことは、ダンスルームの将来につながるし、

 

そこで練習するダンサーたちにも重要な事なのです。

 

「初心者と組むなんて、ありえない!!」

 

フランは泣きながらその場を走り去っていきます。

 

彼女を連れ戻すために彼女の家に行くスコット。←秘密特訓で遅くなった時に家の前まで送ってきたことがある

 

 

余り裕福そうでない暮らしぶりがうかがえるフランの家。

 

そっと忍び込み、フランに声を掛けるスコット。

 

スコット「フラン! 僕は何も知らなかったんだ! 君と踊りたい!」

 

フラン「無理よ。 みんなが言うように私は初心者。 貴方とは踊れないわ。」

 

スコット「人生を恐れて生きる者は、半分の人生しかいきれないんじゃないのか?

 

 

僕たちのステップを踊ろう!」

 

フランの様子がおかしい事に気が付いた彼女の父親が出てきて、

 

フラン父「フランチェスカ! こいつは誰だ? 貴様! 何をしに来た!」

 

スコット「僕は彼女のダンスパートナーだ!」

 

フラン父「ダンス? ふんっ、何のダンスだ? こんな夜中に踊るダンスなんて!」

 

 

スコット「パソ・ドブレだ!」

 

フランの父親の顔つきが変わります。

 

フラン父「パソ・ドブレだと?」

 

パソ・ドブレとは、社交ダンスではラテン系と分類されているダンスで、スペインの闘牛士とフラメンコをイメージしたダンスです。

 

あの「カルメン」も闘牛士ホセとダンサーカルメンの悲恋のお話ですよね。

 

フラン父「・・・・・・来い。」

 

 

フラン「やめて!!」

 

家の中に案内されたスコットは、奥の広い場所でフランと踊る事を促されます。

 

今日はスペイン文化では祭りの日だったようで、ギター等の楽器を持った人たちが座っていました。

 

フラン父「・・・・踊ってみろ。」

 

伴奏が始まり、フランとスコットは練習していたステップを踏みます。

 

不安そうなフランに、スコットは自分に合わせるように言います。

 

 

踊り始めた途端、周りから大笑いの声が。

 

「わっはっははははは!」

 

スコット「何がおかしい!!」

 

フラン父「本物のパソ・ドブレを見せてやろう。」

 

そう言って彼は、伴奏の無いステップを踏み始めます。

 

 

赤いフラメンコダンサーのドレスに吸い寄せられる闘牛士。

 

生と死。 愛と別れ。 光と影。

 

フランの父親が踏むシンプルでいて情熱的なステップに、圧倒されスコットは言葉を失います。

 

フラン父「これがパソ・ドブレだ!」

 

伴奏など無い、自分の心臓がリズムを刻む、荒々しくて粗野で、生命力にあふれた魂の踊り。

 

スコットはこんなダンスをしたかったのです。

いや~~~、観たかった!

 

 

実はこの映画、リッツにとっては忘れる事の出来ない映画です。

 

映画の内容は、vol.2で、ご紹介します。

 

非常に思い出深い映画なので、少し昔話をしたいとおもいます。

 

長くなりますので飛ばしていただいても良いですよ~~~。

 

つか、黒歴史なので飛ばしていただけると嬉しい(苦笑)。

 

リッツがアニメーションの専門学校時代に観た映画です。

 

20歳ちょっとの時なので、今から20年以上前の映画ですね。

 

当時リッツは、失意のどん底に居ました。←よく失意のどん底に居るね(笑)

 

いやいや、人生で初めての大きな挫折を味わい、

 

生きる希望を無くしていた時でした。

 

看護師に無理にでも成らしたかった母の期待を裏切り、

 

高校3年で誰にも内緒でこの専門学校の願書を出しに行きました。←今思えば無茶苦茶

 

しかし、今までやっていた音楽ではなく全く知らない美術の世界に行ったものの、

 

「単なる好き」で行ってしまったので、美術で将来何かをしようと思っている同年代の生徒と、

 

圧倒的に見ているモノが低い自分に愕然としていました。

 

看護師も、音楽家も、美術の世界も・・・・、皆将来を見据えて選んでいるのです。

 

そんな当たり前の事に気が付かず、好きだからその世界に居たい。

 

将来どうしようかという漠然とした不安から、逃げ場と居場所を探していたのです。

 

それは学校でも顕著に現れました。

 

学費の足しと、画材などの材料費を稼ぐために、

 

授業を終えた後は、居酒屋のアルバイトに行って、家に帰って泥のように眠る。

 

初めの一年は楽しかったのですが、将来の決断を迫られる2年目から、

 

リッツは学校の授業に行かなくなりました。

 

行くんですが休みがちになり、家で寝ていたりするようになりました。

 

怖かったのです。

 

母の期待を蹴って選んだのに、それに応える事の出来ない自分の才能の無さ。

 

学校に行けば意識の高い同級生たちの間で、自分の不甲斐なさを再認識し続ける。

 

その苦痛から、逃げ出してしまったのです。

 

学校からは2年の出席率では、卒業が出来ないと言われ、後一年出席するように(要は留年)言われました。

 

母にその事を話すと、案の定「私の言う通りにしなかったからこうなった」と言われました。

 

それでも何とか卒業したかったので、母に頼み込み、土下座して1年分の学費を出してもらいました。

 

自分がとてつもなく情けなかったです。

 

リッツ「私は何をしているんだろう?」

 

家の事情も良くない中、母が頑張っているのは分かっているのに、

 

足を引っ張る事しかできない自分に、情けなくて声を殺して泣いていました。

 

しかし、美術関係の専門学校は、2年生になるとアルバイトをする時間もないくらい忙しいのです。

 

卒業課題に追われまくり、学校に寝泊まりする男子が続出するほど。

 

女子は終電で帰るのが当たり前でした。

 

リッツ「次こそ仲間の期待を裏切ってはいけない。」←一緒に制作する仲間

 

再発した喘息を押し殺しながら、もう一年行った記憶があります。

 

ただしこのあたりの記憶はかなり朧気で、バブルが崩壊したのもあり、

 

学校ではやりきれない感じが漂っていたことは覚えています。

 

一度は挫折し、再起を図ったリッツを支えてくれた映画がこれです。

 

留年した年に観に行ったと思います。

 

何度一人で映画館に足を運んだでしょうか?

 

自分を奮い立たせるために、くじけそうになる時はこの映画を見に行きました。

 

初めて面と向かって自分と対峙する事の重要性を教えてくれた映画です。

 

リッツにとっては、そんな思いで深い映画です。