こんにちは、佐藤真二です。



最近でこそ、逆流性食道炎という病名も少しは知られる
様になってきました。



しかし、私が発症した8年以上も前では、
単なる暴飲暴食による、胃もたれとしてしか認知されて
いなかった事もかなり多かったんですよ。



そんな、逆流性食道炎ですが、
ここで、その症状についてお話ししますね。



●主な自覚症状


逆流性食道炎の代表的な自覚症状は、



・胸やけ

・呑酸(どんさん:すっぱい胃液が口やのどまで込み上げてくる症状)

・つかえ感


この3つです。



他にも、胸痛、上腹部痛、のどの違和感、慢性のせき、
ぜんそくに似た症状、などいろいろな症状を訴える場合がありますが
頻度としては、かなり少なくなります。



あなたは、どんな自覚症状がありますか?



では、胸焼けについてさらに詳しく見て行きましょう。



●胸やけとは?


胸やけは、逆流性食道炎の代表的な症状で、多くの人が訴えるものです。



胸やけの症状は、他の病気で感じることはあまりないのですが、
逆流性食道炎では、ほとんどの人が感じるものなのです。



このため胸やけは逆流性食道炎を診断する上で、
とても重要な症状であると言えます。



胸やけは医学的には「前胸部が下から上へ向かって熱く焼けるような感覚」
ということになります。英語では「heart burn」と言い、欧米の英語を母国語
とする人たちにとってはみんなが共通して理解できる表現のようです。



しかしこの症状をあらためて日本語で説明しようとすると、
人それぞれの表現になり「胸がチリチリと熱い」
「胸がキューと締めつけられて痛い」「胸が重苦しい」
「胸のあたりにイヤな感じがする」などいろいろです。



●呑酸(どんさん)とは?


呑酸とは「酸っぱいものが胸の上からのどの奥に込み上げてくる」
症状のことで、胸やけと同じように胃液の逆流からおこります。



のどの奥が焼けるようなとても不愉快な症状で、胸やけとは
区別されます。胸やけは逆流性食道炎以外の病気でもおこりますが、
呑酸は他の病気ではまず見られない症状なのです。



そのため逆流性食道炎の典型的な症状と言うことができ、
胸やけと呑酸の両方を訴える場合は逆流性食道炎の
可能性がとても高いと考えられます。



●つかえ感とは?


食べ物が胸のあたりでつかえて胃に入っていかないという
症状がみられることがありますが、これは正確には嚥下障害
(えんげしょうがい)と言い、何かしらの食道の病気が疑われる症状です。



逆流性食道炎では、食道に傷ができて炎症がおこっているので、
食道のはたらきがとても弱くなっています。
そして傷や炎症は、その臓器の機能を低下させます。



飲み込んだ食べ物を胃まで運ぶのが食道の仕事なのですが、
そのはたらきが弱くなり、食べ物を胃まで運びづらくて、
胸がつかえるような感じがするのです。



たとえ炎症が治まっても、その傷あとが縮んで食道が
せまくなってしまうことがあります。2㎝ほどの太さの
食道が数㎜以下になることも珍しくありません。



炎症が治まり、食道のはたらきが正常に戻っても、
食道のせまくなってしまったところを食べ物が通らず、つかえてしまいます。




以上が、逆流性食道炎の3大症状です。



かなり食べ過ぎた翌日は、誰でも胃が重たいという事がありますが、
これが常日頃から、



・胸やけ

・呑酸(どんさん:すっぱい胃液が口やのどまで込み上げてくる症状)

・つかえ感



といったいずれかの症状を感じられていたら、逆流性食道炎の
可能性はかなり高いと言えるでしょう。



次回は、『逆流性食道炎のメカニズムを知ると不安も軽減します』について書きます。