ぼっちゃんと出会ってから、父はいつもぼっちゃんにとても優しくしてくれた。

何度も泊まりに行かせて貰ったし遊びにも行った。

父は「家の孫ですねん」と嬉しそうに近所の人にも紹介してくれていた。


会えない間が長くてもお誕生日のお祝いを用意してくれていたりと、本当の孫と同じよう可愛がってくれていた。


先日(と言っても随分前)、実家に遊びに行った時に気がついたのだが、飾棚やら壁にあった写真がいくつか抜けている。ぼっちゃんが写っている写真は飾るのをやめたそうな。


「ぼっちゃんの写真が目につくと、、、なんかなぁ、、、ごめんな」と言われて胸が苦しくなった。

あまりこの事は語らないけど、父なりの思うことがあるよね。一緒に酒飲もうって言ってたのにごめんなさい。


人との縁って

はじめまーす

でも

おわりまーす

でもないと思っているけど、不思議なこの世界ではどうしようもないんだものね。


ぼっちゃんが健やかに過ごしていますように。

寝る前にいつも祈っています。


いつかあの写真立てにぼっちゃんと父の写真が飾られます様に。