『神智学大要 第5巻太陽系』
A・Eパウエル編著
仲里誠桔訳
たま出版刊
<以下転載>
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第一三章 審判の日
人間の最後の運命が決まるという「最後の審判」の伝説が多い。これらの伝説の背後にはある重大な秘められた真理がある。しかし残念なことには中世期のカトリック僧達の病める想像によって、この表現が長期の処刑停止という全く単純かつ合理的なものから「永遠の呪い」に歪められてしまったのである。
前章で用いた大学のたとえはここでもまた右の停止の根拠を説明するのに役立つ。ここにあるクラスのある教師がいて、担当の生徒達にある試験の準備をさせなければならないとしよう。彼はそのためのプランを造り、各学期、各月ごとの勉強を適当に割り当てる。しかし生徒達の年令も能力も様々であり、呑み込みが早く従って進歩の早い者もいるが、遅れる者もいる。そのうえ新しい学生達が絶えず入学して来るし、その中には最低水準に漸く達したという程度の者もいる。
およそ一年の半ば頃になって、教師は全体の様子を調べてもうそれ以上の生徒の入学を認めないことにする。なぜなら教師は試験に合格するにはどれだけの学力があればよいかを知っているから、所定の水準以下の学生には学力の向上はおぼつかなく、学年末試験への合格は不可能である事を知っているからである。
その少し後で教師はまた生徒達の成績を調べ、ある者は間違いなく試験にパスするが、パスの疑わしい者もおり、さらにまた不合格の確実な者もいる事がわかる。そのため教師は不合格確実な者、すなわちクラスの学生たちのうち最も進歩の遅れている者に、「これから先の学科は君には追いつけないね。君はおそらく今からではどんな努力をしても試験にパスできる水準には到達できないだろう。他の学生達はこれからもっと進んだ授業を受けるが、君にはそれは全く不適当だ。どうせ君には理解ができないのだから、授業を受けても君にとっては時間の浪費となるだけでなく、他の学生達にとっては邪魔になる。だからここですぐに一学年下に移ってしっかり勉強し直してから、来学年にこのクラス(水準)に戻るがよい。そうすれば必ずパスして履修証明が貰えるよ。」というであろう。
これと全く同じ事がわれわれの連鎖の中で起きてきたし、また今後も起きるであろう。事実第四環の中期に動物が人間王国に入る「ドアーが閉じられた」のである。その理由はもし動物達がその時点で人間界に入るままに放任しておいたら、当時すでに彼らよりも非常に進んでいた人間と肩を並べて進化をし続けるのは、彼らには不可能だったからである。
次には、わたしたちの次の第五環の中期には大いなる「分離」が起き、その時には進化が遅れて他の人達と一緒に進歩して行けない者達は脱落して、未来の連鎖が彼らが進化を続けて行くのに適当な機会を提供するまでは停止の状態にさせられるだろう。
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現連鎖においても進化を続け得るようになるだけの用意ができている人々の割合は、現在の人間王国の全人口の約五分の三で、残りの五分の二は進化を停止させられるであろう、と計測されている。
現在(1930年)の人間王国を構成している総数は約六百億と見られている。この数字はもちろん肉体人間だけではなく、アストラルおよび他の界(複数)における人間をも含む。故に右の中三六〇億人は現在の連鎖で進化を続け、残りの二四〇億人は停止をくうことになる。
この「分離」の後、彼らよりも進んだ魂達が早く進歩ができるように特に環境の整備が為されるので、ずっと低い進化段階にある者たちにはその環境は全く不適当となる。
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第五環の「分離」が必要なもう一つの重大な理由は、後の人間たちは大師方や偉大なデーヴァ達に今よりはずっと身近に接触するようになるからである。
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月連鎖の「審判の日」は・・・
・・・月連鎖でのこれ以上の進化が不可能となったために、全蛮族が戦争によって亡んだのである。死んでも、あるいはまた殺されても彼らは生まれ変わることはなく、睡眠状態に移って行ったのである。彼らと同じ様な低いタイプ(複数)の多くの体が全域を荒廃にした地震によって死滅し、その天体の人口は激減してしまった。それ以後は残っている者達を出来るだけ早く進化させ、次の連鎖すなわち地球連鎖に備えさせる事に全力が傾けられた。見込みのない「鈍間」が片付いたために、その後の成長は着実となり、前よりは速くなった。
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<転載以上>
これが、
「最後の審判」とは?
「ドアーが閉じられる」とは?
「分離」とは?
に関する、
「神智学」の見解です。
ありがとうございました。