
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)/梅田 望夫

¥777
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ぼくの評価





(ウェブを使い倒す人と普段ウェブすらあまり触らない人との差を考える一冊)
本書はウェブ進化論の完結編ともいうべき内容となっています。
ウェブは進化し続ける
ウェブ進化論を読んで、ぼくもまさにそうなっていくだろうと感じました。
ウェブの世界は栄枯盛衰が激しいだけに、世代交代は当然のように起きるし、ハードやインフラの技術革新からも大きく影響される世界です。
3年後、5年後、10年後・・・。
ウェブはどんな世界に変わっているのでしょう。
考えるだけでもワクワクしますね

そこで本書のテーマはウェブ×仕事。
これは仕事に限ったことではありません。
趣味でなにかを調べる。もしくはなにかを購入するとき、はたまたどこかへ出かけるとき。
仕事だけではなく生活の中で起こる興味を持つタイミングでウェブと触れている人と触れていない人。
そこにはまさに知識としての深さの違いが生まれてくるということです。
興味がある分野をとことん調べれば調べるほどその答えを1秒ともかからない速さで返してくれる世界こそがまさしくウェブの本質なのです。
そんなウェブの世界を本書では群集の叡智やもうひとつの地球と表現しています。
本書で紹介されている中で非常に興味深く、おもしろいと感じたことに高速道路論があります。
なにかと興味関心事があればウェブに接触し、答えを求める人は高速道路を走っているようなものだと。
つまりウェブのレスポンスの速さとその分野について知りたいと思う好奇心の連鎖が知識を高速に高めていくということです。
そんな高速な連鎖の中で生活し続けていく人と従来通りウェブではなく違うなにかで答えを求める人たち。
ここにどれだけの差が今後生まれていくかといえばそれは想像するに足らないと言えるでしょう。
本書はまさにデジタルデバイドがさらに加速していくことを示唆している一冊と言えます。

