健康情報149 アルコールと認知症 | NPO法人生涯青春の会

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2020年1月13日 健康情報149 アルコールと認知症

 

アルコール依存症および大量飲酒者には脳萎縮が高い割合でみられること、大量に飲酒したりアルコールを乱用した経験のある人では認知症になる人が多い。これらの疫学調査結果から、大量の飲酒は認知症の危険性を高めることが示されています。

 

1. アルコールの脳への影響について

以前から大量に飲酒する人には脳が小さくなる脳萎縮が高い割合でみられることは知られていましたが、最近の調査によれば、飲酒量と脳萎縮の程度には正の相関が見られることが報告されています。すなわち飲酒量が増えるほど脳が萎縮するということです。一方で飲酒による脳萎縮は断酒することによって改善することも知られています。萎縮以外の影響としては、アルコールが加齢による記憶・学習低下を促進することが動物実験では証明されています[1]

 

2. 大量飲酒と認知症について

施設に入所している認知症の高齢者の29%は大量飲酒が原因の認知症と考えられたという調査結果があります[1]。また別の調査では、過去に5年間以上のアルコール乱用または大量飲酒の経験のある高齢男性では、そのような経験のない男性と比べて認知症の危険性が4.6倍、うつ病の危険性が3.7倍と報告されています[1]。このように大量の飲酒は、認知症の危険性を高めることが示されています。

 

アルコールと認知症

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-01-007.html

 

*「酒は少量でも脳に影響」英オックスフォード大による研究の衝撃

これまでの常識として「少量の飲酒であれば身体に良い」とされてきたことは周知の事実ですが、最新の研究で「お酒は少量でも脳に悪影響が出る」という驚きの結果が出ました。今回のメルマガ『ドクター徳田安春の最新健康医学』では、この英オックスフォード大学で研究・発表された、飲酒による脳への悪影響について現役医師(総合診療医)の徳田先生が詳しく解説しています。

 

 ご関心のある方は、以下をお開きください。

 

「酒は少量でも脳に影響」英オックスフォード大による研究の衝撃

https://www.mag2.com/p/news/258145