癒しの森の短歌 №70 生きていれば何かがある | NPO法人生涯青春の会

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2003年10月16日 癒しの森の短歌 №70 生きていれば何かがある

 北朝鮮に拉致された地村富貴恵さんの手記の一部を引用したい。「最初は何度も死にたいと思った。しかし死んだら自分に負けることになると気づき、いのちの続く限り生きてやるという決心をした。その時から胸のつかえがとれた。生きていたからこそ主人と結婚できたし、恋しいみんなとも会うことが出来た」といっている。このことの補足で主人の地村志保さんは「生きていれさえすれば、何かが起こる。・・・物事を楽天的に考え、前向きに対処していけば、必ず自分なりに満足感、幸福感というものを見いだすことが出来るというのが私達夫婦の一致した思考である」と。

 生きていれば何かがある・・・これは富貴恵さんの口癖であったという。二人は「生きていれば・・生きていれさえすれば・・」と励ましあい支えあって生きてきたのだ。苛酷な環境で生き抜いてきた地村夫妻に敬意を表したい。

 

過酷なる 時を生き抜き 今日ありき  願い抱きしめ 明日も生き抜く