54、2011年9月27日 福島原発事故に関するフランスの公報(3) | NPO法人生涯青春の会

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 日本政府は国民を放射能汚染から守るために広報をなにも発しないという異常事態が続いている。よって、フランス当局の在日フランス人向けの広報を引用します。                                                       管理人
 
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「葉野菜、生乳に注意。手と野菜を洗い、家の拭き掃除を」仏人向けIRSN公報(4月13日)

フランス放射線防護・原子力安全研究所(IRSN)は4月13日、主に日本在住フランス人を対象とした「福島第一原発事故に関する公報(3)」を発表しました。

今回の公報の大部分は、前回の公報と重なる内容となっています。すなわち、福島原発事故について「引き続き非常に深刻な事態にとどまっている」と指摘しつつ、下記について勧告しています。

l、 福島周辺5県(福島、栃木、宮城、群馬、茨城)にて3月11日以降に収穫された葉野菜と生乳の摂取を控える。原産地や放射線量が分からない葉野菜を長期にわたって摂取することを控える。

l 、福島周辺(福島、栃木、宮城、群馬)への渡航を控える。

前回の公報についてのページも参考にしてください。

その他、食品への汚染や家庭で気をつけるべき点についての言及部分をまとめてみました。

まず、食品の汚染メカニズムについて。福島原発事故による「死の灰」(放射性降下物)により、食物連鎖全体が事故直後より汚染されています。最大規模の汚染は、まず野菜の葉に堆積物が溜まり次第すぐに発生します。汚染は2・3日経つと牛乳に広がり、数週間後には食肉へと到達します。この最大限の汚染が起きる期間をひとたび超えると、汚染はそれなりの速度で減少してゆきます。

→汚染された葉野菜、生乳、食肉に注意しましょう。

その他IRSNは、宮城・福島・茨城・栃木の各県を中心とした特に放射性物質の被害を受けている地域に住むフランス人に対し、次の点を勧告しています。

l 、乳児・幼い子どもの食事にはミネラル・ウォーターを使用する。
l 、自宅の家庭菜園から収穫した野菜や、家庭で飼っている家畜動物の摂取を、最大限に控える。
l 、野菜や果物を食べる前に、注意してよく洗う。
また、家庭内への汚染物質の侵入を防ぐため、下記の衛生習慣を推奨しています。
l 、無意識に手が口に触れて汚染が起きないよう、ポンプ式容器に入った液体石けんで手を定期的に洗う。
l、 靴を家の中に持ち込まない(特に雨の日は注意する)。
l 、濡れた雑巾で床を定期的に拭く。
l 、換気扇や通気口を洗う。
l、 家具、カーペット、敷物の表面に定期的に掃除機をかける。掃除機の中袋を定期的に交換する。