毎日新聞 2010年8月7日
ホンダは7日、10月に発売する小型車「フィット」のハイブリッド車(HV)の価格をHVで国内で最も安い160万円前後にする方針を明らかにした。昨年2月に発売したHV専用車「インサイト」(最廉価モデルで189万円)と同等の燃費性能を確保しながら価格を30万円近く安く設定し、販売拡大を図る。
フィットのHVは、動力源に排気量1300CCのガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドシステムを採用。燃費性能をインサイトと同等のガソリン1リットル当たり30キロと、現行のガソリン車フィット(同24キロ)を大きく上回る水準にする予定。一方、値段(最廉価モデル)はインサイトとの部品共通化などコスト削減効果で、ガソリン車のフィット(119万7000円から)に比べて約40万円高い程度に抑える。
リーマン・ショック後に冷え込んだ国内新車市場は、政府のエコカー購入支援策で盛り返してきたが、9月末でエコカー購入補助金制度は終了。10月以降は販売の落ち込みが予想されている。ホンダはフィットHV投入で販売テコ入れを図るとともに、エコカー販売競争の主戦場となっているHV市場で「新型プリウス」人気を背景に大きく先行するトヨタ自動車を追い上げる。【宮崎泰宏】
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