2010年2月25日 日経
財務省が24日発表した1月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額は前年同月比40.9%増の4兆9024億円になった。輸出額の増加は2カ月連続で、米国向けは29カ月ぶりに増加に転じた。ただ金融危機の影響で昨年1月に大きく落ち込んだ反動増の側面も大きい。輸入額は8.6%増の4兆8172億円。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は852億円の黒字だった。
1月の輸出額の前年同月比伸び率は過去3番目の大きさだった。世界的な景気の持ち直しを背景に、自動車や半導体の輸出が大幅に拡大した。しかし輸出額の水準は金融危機以前の2008年1月と比べ、依然として77%にとどまる。
地域別でみた輸出額はアジア向けが68.1%増と3カ月連続で増えた。このうち中国向けは79.9%増。ICなどの半導体、プラスチックシート、自動車などが好調だった。中国向けは08年1月の99%にあたる水準を回復した。(11:29)
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