2009年10月22日 日経
【北京=高橋哲史】中国国家統計局は22日、7~9月期の国内総生産(GDP)が実質で前年同期に比べて8.9%増えたと発表した。4~6月期の7.9%から伸び率が拡大した。四半期ベースの成長率が前期を上回ったのは2期連続。大規模な公共投資を柱とする4兆元(約53兆円)の景気刺激策や金融緩和の効果で、中国経済は回復傾向が鮮明になりつつある。
1~9月の成長率は前年同期比で7.7%だった。中国政府が掲げる2009年通年で8%成長を実現する目標の達成が視野に入ってきた。
中国のGDPは世界的な金融・経済危機の影響で08年秋から急減速。今年1~3月期には四半期ベースの統計をさかのぼれる1992年以降で最も低い6.1%まで落ち込んだが、その後は次第に回復傾向が鮮明になってきた。 (11:01)