認知症高齢者への虐待防げ、佐賀県が介護家族ケアへ | NPO法人生涯青春の会

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介護疲れの家族らによる認知症の高齢者への虐待を防ごうと、佐賀県は新年度から「介護する側」をケアし、精神的に支える地域ボランティア(認知症サポーター)とそのリーダーの育成を始める。

 県は、虐待が起こる背景に〈1〉家族の介護疲れによる心身のストレス〈2〉相談相手がいない孤独感〈3〉認知症に対する地域の理解不足や偏見――などがあると分析。防止には地域の理解や協力が不可欠と判断した。

 新年度予算案は、地域ボランティアの指導役となるリーダーを養成するための研修費、テキスト代などの費用として約200万円を計上する方針。

 リーダーに想定しているのは、町内会や婦人会の幹部、民生委員ら数十人。福祉の専門家から数回の講習を受け、認知症について正しい知識や高齢者、家族との接し方などを学ぶ。

 地域ボランティアは、リーダーが育成し、指導にあたる。当面、1000人程度を見込んでおり、地元に細かく目を配る。認知症の高齢者を介護している家族らに声掛けをしたり、悩み事の相談に応じたりして精神的な支えになるほか、家族で処理し切れない問題が発生した場合などに行政などへの橋渡し役になる。

 リーダーやボランティアは、家族だけでなく、認知症の高齢者の見守りも行う。県は新年度以降も育成事業を継続する考え。

2009年1月26日 読売新聞)