久しぶりの勉強ノートですが、肛門痛の治療に使う漢方を少しまとめたいと思います。
漢方は、
効果が弱く長期間服用しないと効果が出にくいと、皆さんがご存知だと思います。複数の成分が含まれ、色々な症状に対応できるというものの、機序が解明されてない部分が多く、人によって効くかどうか随分違います。あくまでも補助的な存在だと考えています。
私は漢方エキスを飲むと、胃に刺激を感じるので、飲んだり、やめたりしています。
なので、、、自分のお尻は漢方に恵まれていると思いませんが、
胃の大丈夫の方は飲んでみたら悪くないと思うので、勉強ノートを書こうと思いました。
「処方薬になぜ錠剤がないのか?!」と思いますね。← エキスと比べ、錠剤は胃に対する刺激が遥かに弱いと感じてるので
1. 括約筋痙攣
「芍薬甘草湯」は痙攣を取るのに使います。肛門科では括約筋痙攣に処方され、胃腸科では腸の痙攣にもよく使われているそうです。
私は、芍薬甘草湯と加味逍遙散を両方飲んだことがありますが、
2. 神経痛
「疎経活血湯」は神経痛に用いることで、
私はOTC疎経活血湯を買ったことがあります。錠剤でありがたいですが、1日量が処方薬の半分しかなく、効果についてはなんとも言えません。保険適用のある漢方なので、
3. 術後の回復
肛門手術に限らず、手術後体力を回復させるため「十全大補湯」が処方されることがあります。
私も飲んだことがありますが、顔に皮膚炎が出てしまいました。中医学からというと「虚不受補」の典型的な症状のようです。
4. 骨盤の緩み
骨盤の緩みも肛門痛を悪化させる原因の一つとして考えられます。特に女性は骨盤底筋群が弱いとされています。骨盤の緩みには「益中補気湯」が用いられます。
私は一時的に飲んでいました。少し体力が付くように感じましたが、胃が刺激されたのでやめました。残念!
5. 肛門鬱血
骨盤の鬱血に「桂枝茯苓丸」がよく処方されます。それをベースにした「折衝飲」は、紅花や牛膝などの活血化瘀薬を加え、さらに血管拡張・血行促進の作用が強められています。残念ながら、「折衝飲」は保険適用に入っていません。
術後血栓が生じたときに市販の折衝飲を試してみました。説明書に書いてある用量を超えて数日飲んで、効果を少し感じました。
っていうか、OTCは処方の半分や半分以下の量で販売されていることはよく理解できません。そもそも作用の弱い漢方で量を更に減らすと、意味ないと思います。