はじめ

文献やネット情報を参考して、勉強ノートによく出現した薬剤をまとめてみました。思ったより難しかった一章で、途中で諦めると思った時もありましたが、最後まで書きました。。。絶望

間違えたところがありましたら、ご遠慮なくご教授頂ければ嬉しいですびっくりマーク

自分のコメントは青字

 

 

本文

 

直腸肛門痛は、普通の慢性痛と同じように侵害受容性疼痛(肛門周囲筋肉の緊張、痙攣、硬結など)、神経障害性疼痛(神経損傷)、心因性疼痛が混在しています。

(↑ 私にも筋肉痛+神経痛+心因性だと診断されました。ネガティブ

 

薬物治療のターゲットとして、痛みの伝達痛みの原因ではないかと考えています。

(先生と相談しわけではなく、自分なりの考えです。^^)

 

痛みの伝達

肛門痛を感じないように、

- 肛門から脳まで痛みを伝えないように上行性痛覚導路を抑制と、

- 脳から肛門の痛みを抑制する下行性痛覚抑制系を活性化

のために薬剤を投与します。

 

痛みの原因

硬直した筋肉を弛緩させ、痙攣を止め、肛門周囲の筋肉を正常化します。損傷した神経を鎮痛するとともに、修復に必要な栄養素を投与し、修復を加速させます。

 

 

疼痛治療薬の作用点について、下図は分かりやすいので、はなま整形外科HPから引用しました。

 

 

NSAIDs

無効 (はい、確実無効です!パー

 

 

神経性疼痛治療薬

リリカとタリージェは、術後肛門痛に処方されているようです。リリカは本来抗てんかん薬として開発されましたが、神経障害性疼痛に対する有効性が認められ、痛み治療に使えるようになりました。タリージェとリリカは機序が同じようですが、効果と副作用に違いがあるようです。タリージェは「末梢性」に使いますが、リリカは「末梢性」、「中枢性」どちらもに使用可能だそうです。臨床実験ではリリカはタリージェより鎮痛作用が強いですが、副作用もタリージェより大きいようです。

詳細は以下のリンクをご参照ください。

https://plaza.umin.ac.jp/~beehappy/analgesia/analg-anticonvulsant.html

 

 

抗うつ薬 

セロトニン ・ノルアドレナリンは痛みの感覚を抑制するので、抗うつ薬はそれらの物質の再取り込む阻害により下行性痛覚抑制系を活性化します。抗うつ効果を現すよりも少量で鎮痛効果が出るので、肛門痛に用いられます。抗うつ剤(特に3環系)の副作用である抗コリン作用により便秘をきたすこともありますが、最近SNRIやSSRIが開発され、便秘の副作用が出にくいそうです。

 

 

トラムセット (トラマドール+アセトアミノフェ)

勉強ノートに記述がありませんが、ペインクリニックから処方されたので、ここで追加します。

 

WHO方式の三段階除痛の二段目にある薬です。(NSAIDSは一段目です。)

トラマドールは弱オピオイド鎮痛薬と位置付けられ、三段目のモルヒネなどに比べては便秘の副作用が少なく、依存性が少ないようです。さらに抗うつ薬としての作用も併せ持っています。侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛ともに有効とされ、それらの混在型に有用です。

アセトアミノフェンはカロナールの成分で、感覚閾値の上昇の作用があります。

トラムセットはドラマドールとアセトアミノフェンを配合して、異なる2つの作用機序により多様な疼痛疾患に対する有効性が期待されます。

 

私はトラムセットを最低投与量で使っています。トラムセットはがん痛にも使われています。少ない量で痛みが抑えられることは、幸せな方かもしれません。

 

 

中枢筋肉弛緩剤

肛門筋肉の緊張、痙攣、硬結に対して、筋弛緩薬が投与されます。筋弛緩薬に末梢性と中枢性の分類がありますが、勉強ノートに肛門痛に中枢性のみ使われたようです。

末梢性弛緩薬は主に注射剤や手術時の吸入薬です。括約筋の痙攣に対してボツリヌく毒素の注射治療があるようです。(下記の内括約筋の弛緩薬をご参考

中枢性弛緩薬は反射を抑制するので、筋肉に適度な指令を出します。処方率の一番高い中枢弛緩薬であるミナオールは、骨格筋の緊張亢進を緩和し、血管を拡張して筋血流を増やします。

 

中枢性弛緩薬は骨格筋に作用するので、内括約筋(平滑筋)以外の肛門周囲筋肉(外括約筋、直腸恥骨筋、肛門挙筋)に効きそうですね。(筋肉の分類については勉強ノートまとめ1にご参考ください)

内括約筋は平滑筋で、平滑筋の弛緩薬は心臓と腸などに影響するので勝手に投薬できないでしょう。内括約筋の硬結に対してステロイド局注やマッサージを記載する文献がありましたが、それ以外の治療法はないでしょうか。

私は医師の指示で入浴や芍薬甘草湯を試しましたが、正直に効果は実感しておりません。

 

 

 

末梢性神経障害治療剤

末梢性神経障害治療剤であるメコバラミンが使われています。メコバラミンの有効成分は補酵素型のビタミンB12で、普通のビタミンB12に比べ、末梢性神経障害に対する有効性が高いです。安全で副作用がないようです。

 

 

抗不安剤(BZ系)

図に書いてありませんが、ベンゾジアゼピン(BZ)系薬は高頻度に肛門痛に使われています。BZ系薬には抗不安、鎮静、筋弛緩、抗痙攣の作用があり、肛門痛の病態にぴったりな治療薬です。ただし、依存性があります。

私も抗不安薬を飲んでいます。そのお陰でとりあえず不眠が解決。今後退薬問題が出るかもしれませんが、薬の力を借りて人間らしきな生活に戻るのは今一番重要のタスクです。

 

以下のサイドで個々のBZ系薬剤の作用がわかりやすく説明されています。

 

 

 

 

 

 

内括約筋の弛緩薬

勉強ノートに書いてありませんが、内括約筋の痙攣や硬直を取る薬を追加したいと思います。

 

手術の刺激により内括約筋の痙攣を起こりえます。痙攣が長期に継続した場合、内括約筋に硬結が形成されることがあります。

私は5時方向の筋肉が硬直すると感じており、それが鬱血を悪化させ、頻繁に外痔核の腫脹を起こしているかもしれません。

 

"肛門括約筋のれん縮を軽減し、裂肛の治癒を促すための治療法として、医師がボツリヌス毒素を肛門括約筋に注射したり、患者自身がニトログリセリン軟膏やカルシウム拮抗薬(ニフェジピンクリームやジルチアゼムゲルなど)を裂肛部に塗る方法などがあります。" - MSDマニュアル家庭版

 

 

日本の医療施設が発表した、前述の軟膏による肛門部の治療に関する文献は複数あり、日本大腸肛門病学会の肛門疾患ガイドラインにも記載されています。ただし、日本では製薬メーカーから製造販売されていなく、保険適応もありませんむかつき

それらの軟膏が使えるようになったら、一部の裂肛の患者さんは手術を回避できるかもしれません。私みたいな術後括約筋痙攣で尿閉まで至り、肛門痛が慢性化した患者も恵まれます。極めで残念に思います。

 

 

 

漢方

漢方も少し調べてみました。有用なサイドをメモしておきます。

 

 

 

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私は医療従事者でありません。医学知識を教えているわけではありません。医療施設に対する評価や薬の推奨などもしません。

私はただの術後の後遺症に苦しんでいる患者です。自分が良くなるために勉強しています。間違えたところがありましたら、ご教授していただければ助かります。