「ハンナ」感想 | 新・狂人ブログ~暁は燃えているか!~

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 「つぐない」ジョー・ライト監督×シアーシャ・ローナン主演作。雪深いフィンランドの森林地帯、物心つく頃から父親にあらゆる戦闘技術を叩き込まれた少女・ハンナが、降り立った外の世界で自身の出生に関わる秘密に迫る戦いを繰り広げるアクションスリラー。


 いろいろやりたい事を詰め込んだ結果、どれにも特化できずに全てにおいて中途半端な仕上がりになったという感じ。シアーシャが可愛いのは認めるが、それだけで2時間持たせるには少々キツい内容だった。

 特殊訓練を受けた謎の少女が、精鋭部隊相手に大立ち回り…という、今日日ジャパニメーションどころかハリウッド映画でも珍しくも何ともない設定、よほどビックリドッキリの大仕掛けか、煉りに煉られたドラマでもない限り、観客は満足できないはず。
 当然、それを期待して臨んだわけだが、こちらが想定する範囲以上の展開は皆無で、肝心のオチに関しても、某スティーブ・ロジャースさんから「キミ、半世紀ほど遅くね? (´,_ゝ`)プッ」と温かいメッセージが届くレベル。
 また、初めて知る外の世界に戸惑いつつ、普通の女の子として目覚めていく成長譚等、この手の映画にありがちな要素も一応それなりに盛り込まれてはいるものの、いまいち細部の作り込みが甘く、且つ、うまくかみ合っていないので、ただのエピソードの羅列、切り貼りのように思えてしまった。

 キャラクター配置の悪さもいただけない。本作は主に、主人公のハンナ、エリック・バナ演じるハンナの父親、ケイト・ブランジェット演じるCIAエージェントの女の、3人の視点でストーリーが展開するのだが、3人が3人ともに人間性がわかりずらく、しかもそのいちいちが断片的で荒いために、結局のところ彼女らは何をしたいのかが、さっぱり伝わってこない。
 同時に、ハンナと友達になる少女、エージェントが雇うゲイ(?)の殺し屋と、使いようによってはいくらでも物語を面白く出来る素材が揃っていたにもかかわらず、使い方が下手なのか、はたまた心得がないのか、完全に活かすタイミングを逃している。

 これは単に小生の勘が悪いだけなのかもしれないが、ハンナの父親といい、CIAエージェントといい、結論としてハンナをどうしたかったのか、具体的に何がしたかったのか。過去の清算なのか。彼女の解放なのか。それとも、単なる個人的な執着だったのか。
 念のため、Wikiであらすじを確認してみたが、やっぱり理解できない。それほど難しい話ではないとは思うが、各パーツがどうやっても一本の線に繋がらないもどかしさを憶えてしまう。
 ちょっと忙しい時に観たので、うまく整理できなかったのかもしれんが、うーん…。本作のストーリーをできるだけ分かりやすく解説していただける方、もしいらっしゃいましたらご一報願います。

 閑話休題。
 
 
 あくまで邪推だが、本作は最初に「こんな絵が撮りたい」というビジュアルから始まっているように思う。さらに言うなら、冒頭、ハンナが捕まっていた基地から逃走する際、彼女の動きと80年代テイストのテクノに合わせて照明がついたり消えたりする、あのシーンが撮りたくて作ったんじゃないだろうか。
 あるいは、上記の少女が砂漠の真ん中や銃撃戦の真っ只中でポカンと立ち尽くす、あの非現実的なカット。二人の少女を隔てる「あっち側とこっち側の世界」みたいな事を、映像で表現したかったと察するし、まあまあの効果は発揮されているが、それ以外がグダグダではどうしようもない。

 
 小生自身、スーパーガール(?)モノは大好きだし、できるだけ褒めたいのだが、どうしてもそんな部分が見当たらない。ちょっと楽しみにしていた作品だけに、非常に残念。

 強いて良かった点を挙げれば、鹿の内臓を引きずり出してるシーンぐらい。よくある題材だからこそ、ビジュアルだけでなく中身もしっかり作らないと客は満足してくれないよ、という典型例。まあ、そんな感じで。

 
 小生の、この映画に対する評価は…、

 ☆☆★★★

 星2つ!!



 余談だが、本作と似たような話しであれば、弓月光先生の「瞬きのソーニャ」がオススメなのだが、発表が半年に一度ペースで未だに単行本が刊行されておらず、しかも先日、その掲載誌が休刊してしまってたりする。
 来月中旬には、その後継誌が新創刊される予定ではあるが、はたしてコミックが出るのはいつの事やら…。






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