【AFTER COVID-19〜コロナ禍以降日本を襲う後遺症 vol.36】
■『コロナで続いたキャビンアテンダント採用ゼロ…夢をかなえられなかった学生の行方』
コロナ禍で最も打撃を受けた業種のひとつが航空業界だ。▶︎コロナ前、大手航空会社は毎年数百人規模でキャビンアテンダント(CA)を採用していたが、2020年、2021年と、ほとんどの会社が採用を中止し、志願者たちは難しい選択を迫られた。▶︎厳しい現実を前に、学生たちはどのような進路を選んだのか。▶︎そして今後、CA採用はどうなるのか。
◆他職種に就職 でもCAになりたい
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大以降、人びとの移動が制限されたこと、とくに海外との行き来が少なくなったことによって、航空会社の多くはCAの募集を停止した。▶︎JAL(日本航空)、ANA(全日本空輸)では、2021年、2022年入社予定のCAを募集しなかった。▶︎これは、幼少のころからCAにあこがれていた人たちには大きな衝撃だった。▶︎CAになる夢がかなえられなかった学生は、いまどうしているのか。▶︎2021年に関西の大学を卒業したAさんは、CAの夢を抱きながら、接客の仕事ができる百貨店へと就職した。▶︎「入社当初はモチベーションが保てませんでした。▶︎いまの会社で働いても、CAにつながるスキルを身につけられるわけではない。▶︎夢も諦めかけました。▶︎でも、最近は外国人のお客さまが増えて、コミュニケーションをとる面白さを知ったので、改めて、異文化と触れあうことが多い国際線で、CAとして仕事をしてみたいと思っています」▶︎Aさんは今夏、コロナ禍以降、初めて海外旅行をした。▶︎機上でテキパキと仕事をするCAの姿を、食い入るように観察した。▶︎気分はCAだった。▶︎笑いながらこう話す。▶︎「飛行機から降りた後、表情、言葉遣い、しぐさの一つひとつを真似していました。▶︎機内アナウンスをぶつぶつ繰り返したりもしました。▶︎久しぶりに、自分の将来と重ね合わせました。▶︎これからは国内旅行もできるだけ飛行機を使って『CAになった気分』を味わい、モチベーションを高めようかと思っています」▶︎Aさんはいま、各国の航空会社のウェブサイトをつぶさに閲覧して、CAの募集情報をチェックしている。▶︎来年、チャレンジするつもりだという。
◆CA以外の就活はしない…夢を追って🇺🇸アメリカへ
一方、2021年に関東の大学を卒業したBさんは、CA以外の職種で働くことがイメージできず、在学中、就職活動はしなかった。▶︎その後、留学を決意し、1年間の“浪人生活”を経て、いまは🇺🇸アメリカの大学で学んでいる。▶︎「いま、海外の航空会社でCAになることを目指しています。▶︎そのため、🇬🇧英語のほか、🇫🇷フランス語、🇩🇪ドイツ語をマスターしようと、学生寮の外国人にむりやり会話につきあってもらっています。▶︎毎日、語学漬けです」▶︎浪人中、アルバイトで留学費用を貯めたが、それだけでは費用をまかないきれず、両親の支援を受けた。▶︎それが「心苦しい」と言う。▶︎「いま、世界中の航空会社の求人を探しています。▶︎言葉のハンディはかなりありますが、あとがないので必死に勉強しています。▶︎まわりにCA志望者はいません。▶︎🇯🇵日本人学生も見かけない。▶︎情報交換もできず、ホームシックにかかることもあります。▶︎そんなとき、スマホで🇯🇵日本の友だちと話すのが唯一の息抜きです」。▶︎Bさんは自分が納得するまで「何度も挑戦する」と意気込んでいる。
◆スキル高いCA志望者…他業界は待望
CA採用が途絶えたこの期間に卒業を迎えた学生たちは、どんな進路を選んだのか。▶︎航空業界の就職情報誌「月刊エアステージ」編集長の川本多岐子さんはこう話す。▶︎「コロナ禍1年目のときは不安を抱き、動揺する学生も多くいましたが、2年目以降は、募集がないなかでCAにこだわらないよう、大学が学生に助言したこともあり、航空業界以外の分野も調べて方向転換している学生も多かったです。▶︎CA志望者は、いつも清潔感のある身だしなみで、コミュニケーション能力が高く、対応がとても良い。▶︎責任感があるので企業も高く評価しています。▶︎CA志望者は他業界でも求められる人材なのだと思います」▶︎関東の大学のキャリアセンターの担当者はこう話す。▶︎「CAの募集がないことに学生は大きなショックを受けると思ったのですが、意外に切り替えが早く、進路を変更している人もいます。▶︎CA志望の学生は語学、知識、教養、マナーなどがしっかり身についているので、他業種でも内定を多く取ります。▶︎CAにこだわって就職浪人をする人もいますが、その数は限られ、どうしてもCAになりたい学生には、一度、就職してから募集を待つことをすすめています」▶︎九州の大学を卒業したCさん(2021年卒)も、進路を変更した一人だ。▶︎Cさんは、第2志望だった電機メーカーに就職した。▶︎「JAL、ANAが募集を再開したら応募するつもりでいましたが、仕事が忙しく、採用試験を受けられなかった。▶︎受験してもCAになれる保証はなく、いまの会社を辞めたら将来が不安なので、CAの夢は諦めました。この会社でキャリアを積むことを考えています」▶︎実際、大学にすれば、学生が就職浪人して進路が不確定な状態が続くより、はやく内定を取ってほしい。▶︎後輩や、その大学を希望する高校生のためにも、就職率を高い水準で維持したいという思いもあるだろう。
◆新卒募集の再開も…「狭き門」は続く
CAの夢を諦めていない既卒生にとって、今後の採用はどうなるのだろうか。▶︎川本さんはこう話す。▶︎「今年、JALは3年ぶりに2023年度の新卒募集をしました。▶︎海外留学や大学院に進学してからCAを考える人、いったん就職してからCAを志望する人にも門戸を開き、募集をしなかった2021年、2022年の卒業生を第2新卒として同時に採用しました」▶︎2022年4月、JALは数回にわたってオンライン会議ツールで採用説明会を行い、のべ3000人以上の学生・卒業生などが参加した。▶︎JALグループの日本トランスオーシャン航空は、CAを新卒・第2新卒に続き、既卒でも募集している。▶︎だが、JALのCA採用枠は約100人。▶︎コロナ禍以前の4分の1だ。ANAはまだ募集をしていない。▶︎志望者にとっては「狭き門」の状況が続く。▶︎この春、関東の大学を卒業し、大学院に進んだDさんはこう話す。▶︎「募集再開を待っていましたが、不安です。▶︎いま、社会学を専攻し、観光について研究しています。▶︎CAがだめなら、大学院修了者を採用してくれる旅行会社やホテルを考えています」▶︎前出の川本さんは、CA志望者にこうエールを送る。▶︎「コロナが落ち着くとCA募集は増えていくと思うので、いったん他社に就職していても、『やってみたい』という気持ちがあるなら、チャレンジをしてほしい」▶︎航空会社からすれば、数年採用できなかったなかから優秀な人材を採りたい。▶︎それゆえ既卒者に門戸を広げている。▶︎CAになる夢をかなえたい人には再挑戦できる機会だ。▶︎一方、新卒にとっては厳しい競争が待っているだろうが、初志貫徹でがんばってほしい[*AERA dot. 2022.11.06付記事抜粋/文:小林哲夫氏・教育ジャーナリスト]
=======================
■『コロナワクチン接種者は遺伝子操作された「ホモボージェネシス」になると弁護士主張』
[10月6日に3300回以上シェアされたツイートに添付された動画で、弁護士のトッド・カレンダーは、ワクチンを接種した人は「ホモボージェネシス」という種になると主張した]
もしあなたが新型コロナウイルスのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンを接種していたら、トッド・カレンダーという弁護士から悪い知らせがある。▶︎彼は、あなたがもはや人間ではないかもしれないと指摘する。▶︎そう、聞き間違いではない。▶︎それが10月9日にInstagram(インスタグラム)で、10月6日のTwitter(ツイッター)で何千回もシェアされたというソーシャルメディアインフルエンサーのマリア・ジーのインタビューでカレンダーが話した内容だ。▶︎Instagramはその投稿に「偽情報:第三者ファクトチェッカーのレビュー済み」のラベルを付与したが、Twitterは行っていない。▶︎カレンダーは、新型コロナmRNAワクチンは、ヒトの遺伝子をもはや人間とはいえないところまで改造すると主張している。▶︎では、何になったというのか?▶︎巨大なハリネズミ?▶︎靴を履いたネコ?▶︎そうではなく、カレンダーはあなたが「homoborgenesis(ホモボージェネシス)」になったかもしれないので、もはや人間の権利を有していないと言い張っている。▶︎えっ、何?▶︎バンド「ジェネシス」のメンバー?▶︎ずっと退屈なジェニー?▶︎ビョルン・ボルグのホーム?▶︎違う。▶︎「ホモボージェネシス」とは何か、マリア・ジーのツイートでは「今後、世界主義者(グローバリスト)はワクチン接種者(VAXXINATED)を新しい種『ホモボージェネシス』とみなす」という。▶︎インタビューでカレンダーは、ジーに「ホモボージェネシスは彼らがワクチンを受けた人々に名づけた新種です」と「彼ら」がなにかを説明することなく言った。▶︎さらに「今後、遺伝子操作された人々は、ホモ・サピエンスではなく、ホモボージェネシスと呼ばれます。▶︎それはNASAラングレー研究所の第5世代戦争に関する論文の最初、実際にはたぶん2ページ目に書かれています」と話した。▶︎もし読者が、しまったNASAラングレー研究所のその論文を見逃していたと雑誌CosmoやGQの最新号を買い忘れたかのように思っているなら、それはあなただけではない。▶︎実際、そんな論文があったかどうかも定かではない。なぜならカレンダーはどうすればその論文を見つけられるのか何も述べていないからだ。▶︎カレンダーはさらに、あなたがmRNAワクチンの特許所有者の「家畜のような存在」になっているかもしれないと主張する。▶︎よってもし、あなたに今週末ヘーゼルナッツ・バターを体中に塗り付ける自由があるかどうか心配なら、今あなたを所有するとされている人に再確認したほうがいい。▶︎インタビューの全篇を収めた動画はRed Voice Mediaのウェブサイトにある。動画の説明には「弁護士トッド・カレンダーが参加して、隔離収容所が市民を監禁するために使用されるのをやめさせ、バイデンのトランスヒューマニズムを推進する大統領令をやめさせ、人間の特許化を終わらせ、世界中の医療戒厳令システムから脱出するための標的戦略の必要性について議論します」と書かれている。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
【用語解説】
◉『トランスヒューマニズム(transhumanism)』=新しい科学技術を用い、人間の身体と認知能力を進化させ、人間の状況を前例の無い形で向上させようという思想である。省略して>HやH+と書かれる場合もある。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
◆典型的なWTF(なってこった:What The Fuck)問題
何ともまあ。隔離収容所が市民を監禁するために使用されている? バイデンのトランスヒューマニズムを推進する大統領令? 人間の特許化?▶︎医療「戒厳令(マーシャル・ロー)」?▶︎医療「マーシャル・アーツ」ならわかる。 ▶︎おそらく聴診器をヌンチャクがわりに振り回したり、診療所で患者を診察しながら自分のことをブルース・リーとか何とか呼ぶのだろう。▶︎しかし、医療戒厳令なるものが世界中で敷かれるなら、それはまったく異なるものだ。▶︎どうやらホモボージェネシスは負け組のようだ。▶︎つまるところ、人間であることの長所は、Tinderのようなデートサイトに行ったり、コストコで安く買ったりできることなのだ。▶︎カレンダーの一連の主張の中に1つだけ問題がある。▶︎それは、WTF(なってこった)問題と呼ばれるものだ。▶︎カレンダーは、自分の主張を支持する具体的証拠を事実上何1つ提示することなく、ただ述べているだけだ。▶︎そしてインタビュアーのジーも、うーん、それであなたの言っていることを証明するものは何かはありますかとは質問しなかった。▶︎ああそれから、人が容易に見つけられない研究論文のようなものを曖昧に言及することも、もちろん十分な証明ではない。▶︎今度あなたの大切なパートナーに、NASAのラングレー研究所の第5世代戦争に関する論文の先頭ページか2ページ目が自分の主張を支持しているといって議論に勝ってみせて欲しい。▶︎実際の論文の一節を見せることができるまでは、おそらくスタートレックに登場するUSSエンタープライズのマニュアルのマイナス34ページに書いてあることを引用するのがいいかもしれない。▶︎世界で一番金持ちの人間(ホモボージェネシスではない)が、今や会社を実質的に経営し、自らを「Chief Twit(チーフ・ツイット)」に指名したTwitterが、この種の主張にどう対応するのか興味深い。▶︎イーロン・マスクは最近、Twitterは多角的視点の「コンテンツ監視評議会」を設立中であり、ツイッターは「同社のコンテンツ監視ポリシーにまだ何の変更も加えていない」とツイートした。▶︎果たして「多角的視点」には、新型コロナのワクチンを打った人は人間ではなくなると主張する人々も入っているだろうか。▶︎あるいは、科学的証拠に反するコンテンツを監視するための透明性のあるメカニズムはあるのだろうか?▶︎これは新型コロナワクチンを貶め、ワクチンを接種しようとしている人々を脅そうとする人々による行動のごく一端に触れただけだ。▶︎以前私がフォーブスで先に書いたように、新型コロナのmRNAワクチンが、遺伝子を変化させるという証拠はない。▶︎ワクチンを接種した人が人間ではなくなることもない。▶︎しかし、ワクチンに関する誤情報や嘘情報を意図的に流布することこそ非人間的であり、政治的、金銭的利益のためであればなおさらだ[*Forbes JAPAN 2022.11.06付記事抜粋]
=======================
【掲載日時】2022年11月6日(日)


