【第三次世界大戦への火種〜🇷🇺ロシア・🇺🇦ウクライナ関連ニュース vol.73


🇺🇦ウクライナの平和実現🇷🇺ロシアを「追い出すこと」が必要ー🇪🇪エストニア首相』


[記者会見で答えるエストニアのカラス首相=11月1日]

🇪🇪エストニアのカラス首相は111日、🇪🇪エストニア首都タリンで行われた記者会見で、🇺🇦ウクライナの平和を実現するための方法は「🇷🇺ロシアを追い出すことだ」と述べた。▶︎カラス氏は、「たとえ、平和を手にしても、占領が続いていれば、その人たちの苦しみがなくなるわけではない」とし、「🇺🇦ウクライナはこの戦闘に勝たなくてはならない」と述べた。▶︎カラス氏は、🇷🇺ロシアがあらゆる手段を講じて状況を停止させ、軍の再編を行い、もともとは🇷🇺ロシアのものでなかったものを最終的には手に入れようとしていると語った。▶︎カラス氏は「🇷🇺ロシアは我々の疲れや恐れを当てにしている」と述べた。▶︎カラス氏は、🇺🇦ウクライナ侵攻に対する戦争疲れは高い代償になると警告し、なぜなら、「もし、どこかで行われた侵略が報われるのなら、それが別の場所で侵略を行うための招待状となるからだ」との見方を示した。▶︎カラス氏は、🇺🇦ウクライナには防空や経済、人道での支援が必要だと述べた。▶︎🇺🇦ウクライナの重要なインフラに対する攻撃を非難し、そうした攻撃を「テロリストの戦術」と形容した[*CNN NEWS 2022.11.01付記事抜粋]

🇷🇺ロシア寄りのイーロン・マスク氏に頭を抱えるバイデン政権影響力を削ごうと画策』


[イーロン・マスク氏]

🇺🇸米中間選挙が間近に迫る中、🇷🇺ロシアが侵攻を続ける🇺🇦ウクライナへの支援のあり方が争点の1つに浮上している。▶︎バイデン政権が🇺🇦ウクライナに行った軍事支援の総額は176億ドルに上る。▶︎🇺🇸米国が単年度で一国に実施した軍事援助としては🇻🇳ベトナム戦争以降で最大規模だ。▶︎一方、野党・共和党は巨額予算の修正を要求している。▶︎共和党下院トップのマッカーシー院内総務は1018日「人々は不況にあえいでいる。▶︎🇺🇦ウクライナは重要だが、白紙小切手は出せない」と述べ、中間選挙後に支援を縮小させる考えを示した。▶︎🇺🇸米ピュー・リサーチ・センターが9月に実施した世論調査によれば、共和党支持層の32%が🇺🇦ウクライナ支援を「過剰」と回答している。▶︎3月時点の調査で9%だった「過剰」の割合が急上昇しており、共和党としては党勢拡大のために🇺🇦ウクライナ支援のあり方に疑問を呈しているのだろう。▶︎民主党内も一枚岩ではない。▶︎民主党リベラル派のジャヤパル氏ら30人の下院議員は1024日、🇺🇦ウクライナへの巨額の軍事支援の修正を求めるとともに、「🇷🇺ロシアと対話するかしないかは🇺🇦ウクライナ政府が決める」とするバイデン政権に対し、🇷🇺ロシアとの直接対話を要請する旨の提言を発表した。▶︎だが、「この提言は共和党を利することになる」と民主党内で猛反発が起き、ジャヤパル氏は翌25日に提言の撤回を余儀なくされた。▶︎民主党内でも🇺🇦ウクライナ支援を巡る考え方が一枚岩でない現状が浮き彫りになった形だ。▶︎下院選では共和党が多数を奪還することが確実視され、上院でも共和党が多数を占めるとの見方が出てきており、バイデン政権は中間選挙後に対🇷🇺ロシア政策の再考を迫られる可能性が生じている。▶︎バイデン政権にとっての懸念材料は議会の動向だけではない。▶︎🇺🇸米電気自動車大手テスラCEOなどを務め、その発言が世界的に注目されているイーロン・マスク氏がこのところ、「🇷🇺ロシア寄り」と受け止められる発言を行っていることも頭痛の種となっている

戦争終結計画を提案

マスク氏は103日、ツイッターで自ら🇺🇦ウクライナにおける戦争終結計画を提案し、ユーザーに対してその是非を問うた。▶︎具体的な内容は以下の通りだ。

1🇷🇺ロシアが一方的に併合した🇺🇦ウクライナ4州については、🇺🇳国連の監視による選挙を通じて改めて住民の意志を問い、住民から「ノー」の意志が示されれば🇷🇺ロシアは立ち退く。

2🇷🇺ロシアが2014年に強制的に自国の領土としたクリミア半島を正式な🇷🇺ロシアの一部として承認し、クリミアへの水資源供給を保障した上で、🇺🇦ウクライナが中立を堅持する。

🇺🇦ウクライナのゼレンスキー大統領はこの提案に猛反発したが、🇷🇺ロシアは「とても前向きだ」と歓迎した。▶︎マスク氏は🇺🇦ウクライナ支持派を自認している。▶︎マスク氏がCEOを務める🇺🇸米宇宙開発企業スペースXは、🇺🇦ウクライナにスターリンク(人工衛星を使った高速ブロードバンドインターネットサービス)を無償で提供し(これまでに8000万ドル以上の費用を負担)、🇷🇺ロシアの侵攻を受けた🇺🇦ウクライナの通信の早期復旧に貢献した実績がある。▶︎そのマスク氏が🇺🇦ウクライナ側の不評を買うことを承知の上でこのような提案を行ったのは「🇷🇺ロシアの人口は🇺🇦ウクライナの3倍以上で、🇺🇦ウクライナが全面戦争で勝利する公算は乏しい。▶︎何百万人もが必要のない死を迎えてしまうことを本当に心配している。▶︎🇺🇦ウクライナ国民の身の上を案じるならば和平を求めるのが当然だ」と考えたからだ。▶︎マスク氏の主張は、🇷🇺ロシアへの強硬姿勢を続けるバイデン政権にとって受け入れがたいものだ。▶︎🇺🇸米国政府は長年、マスク氏のリスクの高い事業に大金をつぎ込み、政府との独占的な契約を与えてきたが、同氏は最近、バイデン大統領と公然と対立する一方、海外の要人と頻繁に連絡を取り合うようになっている。▶︎バイデン政権は「マスク氏が国際問題に対して影響力を持ち過ぎている」と懸念し始めているようだ。

ツイッター買収を問題視? 

1025日付🇺🇸米ワシントン・ポストは「🇺🇸米国政府高官の多くは『マスク氏はエキセントリックで高慢だ』とみなし、『マスク氏が経営する企業への依存をできる限り減らしたい』と考えている」と報じた。▶︎このため、バイデン政権は今後、競合他社に資金提供することでマスク氏の影響力を抑え込もうとしている。▶︎具体的には、スペースXと競合しているボーイングの「スターライナー」に資金提供したり、より多くの電気自動車企業にテスラとの競争を促そうとしたりしている。▶︎🇺🇦ウクライナではスターリンクに代わるシステムの構築を始めている。▶︎「バイデン政権はマスク氏が行ったツイッターの買収について国家安全保障の審査対象にすべきか検討している」との憶測も広がっている(1021日付ブルームバーグ)。▶︎ホワイトハウスは1024日「報道は事実ではない」と述べたが、マスク氏が🇸🇦サウジアラビアや🇨🇳中国など外国人投資家グループから融資を受けてツイッターを買収したことを問題視している可能性がある。▶︎バイデン政権はマスク氏の影響力を削ごうと画策を始めているが、🇺🇦ウクライナ危機後のインフレのせいで🇺🇸米ハイテク企業は軒並み業績を悪化させている。▶︎マスク氏の発言に触発されて🇺🇸米経済界からも批判が相次ぐ事態になれば、バイデン政権の🇷🇺ロシア強硬策に対する逆風はますます強くなってしまうのではないだろうか[*デイリー新潮 2022.11.02付記事抜粋/文:藤和彦氏・経済産業研究所コンサルティングフェロー]

『クラウドファンディングで変化する「民間による戦争協力」』


[検問所で任務に就く義勇兵の男性]

地政学・戦略学者の奥山真司が111日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。▶︎戦争におけるクラウドファンディングについて解説した。

🇨🇳中国が宇宙ステーション完成へ、実験施設の打ち上げに成功

🇨🇳中国が独自に建設中の宇宙ステーション「天宮」で、実験空間の役割を果たす施設「夢天」が1031日、海南省の発射場から大型ロケット「長征5B」で打ち上げられた。▶︎宇宙ステーション「天宮」へのドッキングに成功すれば、🇨🇳中国初の有人宇宙ステーションが完成する。


飯田)宇宙ステーションというと、国際宇宙ステーション(ISS)のイメージがありました。

奥山)🇷🇺ロシアと🇺🇸アメリカが実験で協力できるというところですよね。▶︎往々にして科学実験のようなものは、国際プロジェクトとして「敵対する国同士でも仲よくできる」というのがいままでの通説だったのですが、今回の戦争を受けて、🇷🇺ロシアが独自にやってしまったり、🇨🇳中国は🇨🇳中国で独自にやってしまう。

飯田)それぞれの国で。

奥山)いままでは「人類がお互いに協力できる」と言われていた宇宙空間でも、やはり地上での争いが反映されているような状況は、少し気になります。▶︎地上の部分での政治が宇宙にも及ぶ、というところで。

飯田)宇宙というと「平和利用」のイメージがありましたが、そうも言えなくなってきていますか?

戦争におけるクラウドファンディング

奥山)🇺🇦ウクライナの民間人や軍がインターネットに接続するために、イーロン・マスクさんの「スペースX社」が衛星通信「スターリンク」を戦争協力という形で提供しています。▶︎その話から、今回の戦争では「民間の力がフォーカスされている」という話をさせていただきたいと思います。

飯田)民間の力が。

奥山)クラウドファンディング」が、ここ56年で流行しています。▶︎インターネットでサイトを立ち上げて、我々はこのようなプロジェクトをやっているので寄付してくださいと協力を仰ぎ、成功しているパターンがかなりあります。

飯田)特典を付けて寄付を募るというものですね。▶︎師匠の手拭いやサインなどがもらえるという落語のクラウドファンディングなどもありました。

🇺🇦ウクライナ軍に最新鋭のドローンを提供しよう」というクラウドファンディング「UNITED24

奥山)そのクラウドファンディングが、🇺🇦ウクライナで活用されている実態があるという報道も出てきていて、興味深く思っています

飯田)🇺🇦ウクライナで。

奥山)🇺🇦ウクライナ軍に最新鋭のドローンを提供しよう」というものがありました。▶︎最新兵器がなく、安く手に入れられるものが何かないかと考えると、ドローンなのです。

飯田)そうですね。

奥山)現在、🇺🇦ウクライナ政府が運用する「UNITED24」という特設サイトがあります。


『スター・ウォーズ』の主人公であるルーク・スカイウォーカーを演じたマーク・ハミルさんがアンバサダーになって、世界のいろいろな方々に「🇺🇦ウクライナ軍にドローンを提供しましょう」と、クラウドファンディングのトップとして取り組んでいるという状況があります。

🇷🇺ロシア軍に撃つ砲弾にプーチン大統領へのメッセージを書き込むクラウドファンディングも

奥山)クラウドファンディングには、他にも面白いやり方をしているものがあって、🇺🇸米軍が提供した「M777」という有名な長距離榴弾砲があります。


Sign My Rocket」というサイトにいくと、「ウクライナ軍に提供するM777から撃たれる砲弾に、プーチンさんに対するあなたのメッセージを書き込んでください」というサービスがあるそうです。

飯田)砲弾に。

奥山)5000ドル相当かかるのですが、皆さんクレジットカードなどで払うと、砲弾に自分の好きなメッセージを入れられるのです。

飯田)5000ドルというと安くない額ですね。

奥山)そのメッセージは消えない塗料で書かれていて、撃つところまで動画で撮影して送ってくれるそうです。▶︎お金を持っている民間人の有志の方々は協力できるということで、「民間の力が戦争に」という側面があるのではないかと思います。

昔からある民間人による戦争協力

奥山)歴史を調べてみたら、🇯🇵日本でも昔、千人針の腹巻きや慰問袋のような形で、戦場の兵士に民間人が協力することはありましたよね。

飯田)「銃後の我々も」というようなプロパガンダがありました。

奥山)まさにそれです。▶︎🇬🇧イギリスには「スピットファイア」という戦闘機があり、1940年ぐらいにドーバー海峡の上での戦いで2万機ほどつくられましたが、そのうち約1000機は民間からの寄付によって調達されたと言われています


[スピットファイア]

かなりの戦力になったそうで、今回もまさにドローンで同じような状況になっています。▶︎意外と昔から民間人は戦争に協力していたのです。それがインターネットやクラウドファンディングによってやりやすくなったというのは面白いですね。

🇷🇺ロシアは国内で🇷🇺ロシア軍を支援するクラウドファンディングが立ち上がっている

飯田)かつては「国内で現場の人たちを支援する」とされていたのが、クラウドファンディングによって国を飛び越えて……

奥山)そこが新しいところではないかと指摘されています。▶︎オランダで立ち上げられたサイトに、🇯🇵日本人や🇺🇸アメリカ人が寄付することもできるのです。

飯田)海外の人がクラウドファンディングで寄付するというのは、ある意味で情報戦というか、🇺🇦ウクライナの一連の宣伝戦が成功したからこそ、ということはありますか?

奥山)まさにその通りだと思います。▶︎逆に🇷🇺ロシアの場合は、現地部隊の装備が乏しいので、母親や軍OBの人たちが独自にクラウドファンディングのサイトを立ち上げています。

飯田)🇷🇺ロシア国内で。

奥山)🇷🇺ロシア国内で「我が軍に歯磨きを送ろう、ベストやユニフォームを送ろう」というようなことを行っているそうです[*ニッポン放送NEWS 2022.11.02付記事抜粋]

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【掲載日時】2022112日(水)