🚀ウチュウノコトバ】episode.9


■Amazon:『衛星ネットサービスの小型衛星を2022年に2基打ち上げへ』


Amazonの衛星を打ち上げるRS1ロケット]

Amazon.com111日(現地時間)、小型衛星によるグローバルなインターネット接続構想「Project Kuiper(カイパー)」の下、2022年第4四半期に2つの衛星を打ち上げると発表した。▶︎同日、米連邦通信委員会(FCC)にプロトタイプ衛星「KuiperSat-1」と「KuiperSat-2」の打ち上げ、展開、運用についてのライセンスを申請した。▶︎打ち上げは、小型衛星打ち上げ専用ロケットを開発する米新興企業、ABL Space Systemsのロケット「RS1」でフロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から行う予定だ。▶︎同社が2019年から取り組んでいるこのプロジェクトは、🇺🇸SpaceXStarlinkと同様に、現在インターネットを使えない地域に低遅延のブロードバンドネットを提供することを目標としている。▶︎向こう10年間で最大3236基の小型衛星を打ち上げる計画だ。▶︎ちなみにSpaceXは既に1700以上の衛星を打ち上げ、運用を開始している。▶︎2基のプロトタイプ衛星は地球から約590キロ上空の低軌道(LEO)を周回し、テキサス州マカロックの地上局とユーザー端末(アンテナ)と接続する能力をテストする。


[プロトタイプ衛星によるテストの概要]

ユーザー端末(こちらもまだプロトタイプ)は、「従来のアンテナよりも手頃な価格で高速で信頼性の高いネットを提供するよう設計されている」という。


[ユーザー端末概要]

Amazonはこのプロジェクトに100億ドル以上投資する計画。▶︎軌道上への578基の衛星打ち上げが完了したら初期のサービスを開始する計画だ。▶︎同社は1026日、🇺🇸米通信大手のVerizonとローカルな地域のネット提供での提携を発表した[*ITmedia NEWS 2021.11.02付記事抜粋]

『スペースXの評価額「ユニコーンの100倍」11兆円に期待を集めるスターリンク計画とは』


イーロン・マスク氏が創業した電気自動車メーカー、テスラの時価総額は1兆ドル(約113兆円)を突破。短期間でトヨタ(32兆円)の3倍以上に成長し、多くの投資家を驚かせた。▶︎しかし、このテスラを凌ぐ可能性を秘めるのが、同じくマスク氏が立ち上げた宇宙開発企業のスペースXだ。▶︎未上場ながら、すでにその評価額は11兆円を超えたといわれている。▶︎スペースXがなぜ注目されるのか、その理由を探ってみたい。

評価額11兆円、ユニコーンの100倍のスタートアップ「スペースX

🇯🇵日本ではGAFAM企業関連の報道が多いが、🇺🇸米国ではイーロン・マスク氏のビジネス動向を報じるニュースのほうが多い印象だ。 ▶︎マスク氏といえばいくつか事業を手掛けているが、その筆頭は電気自動車(EV)メーカーの「テスラ」だろう。 ▶︎欧米市場におけるEVシフトの追い風を受け、テスラの収益は順調に伸びている。▶︎このほど発表された709月期の決算では、売上高が1376000万ドル(約15698億円)と前年同期比で56%増、前期比で15%増と好調だ。▶︎また純利益も162000万ドル(約1848億円)と前年同期の33100万ドル(377億円)から5倍に拡大した。 ▶︎20211021日時点のテスラの時価総額は8571億ドル(約97兆円)と、トヨタ(約32兆円)の3倍ほどに拡大している。 ▶︎テスラの躍進には誰もが目を見張るところだが、そんなテスラを超える可能性があるとみられているのが、マスク氏の宇宙事業「スペースX」だ。 ▶︎CNBC2021108日に報じたところでは、スペースXは既存の投資家に対し2回目の株式販売を実施。▶︎情報筋によると、一株560ドルで、75500万ドル分の株が販売され、同社の評価額は2月時点の740億ドル(約84424億円)から1000億ドル(約114000億円)に上昇したという。 ▶︎評価額10億ドル以上で未上場のスタートアップは、その希少性、将来性や期待の高さなどから「ユニコーン」と呼ばれ注目されるが、スペースXはすでにその100倍の規模となっているのだ。 ▶︎モルガン・スタンレーがこのほど実施した投資家意識調査でも、多くの機関投資家や産業専門家らがスペースXの価値はテスラより高くなるだろうと予想していることが明らかになった。


スターリンク、地球全体をデジタル化

スペースXの最近の動向を見ていれば、なぜ同社がテスラを超える可能性があるといわれるのか、その理由が見えてくる。 ▶︎理由の1つは、スペースXが最近矢継ぎ早に展開させる宇宙インターネット事業「スターリンク」だ。 ▶︎これは地球の周回軌道に張り巡らせた小型衛星によるネットワーク(コンステレーション)によって、地球全体でインターネットを利用できるようにするという壮大な事業。▶︎現時点で、すでに1740基の衛星が打ち上げられ、🇺🇸米国や🇨🇦カナダなどでベータ版サービスの提供が開始されている。▶︎月額99ドルで、サービス利用者は10万人以上と報告されている。 ▶︎現在までに明らかにされている計画によると、衛星の数は最終的に12000基となり、その費用は約100億ドル(約11412億円)に達するという。 ▶︎インターネットは、既存のプロバイダを使えば、十分な速度で利用できる。▶︎スターリンクのネットは、既存サービスに比べ、どのようなセールスポイントがあるのか。 ▶︎スターリンク・インターネットの最大の利点は「場所を選ばず」に高速・低レイテンシーのネットが利用できる点にある。▶︎既存の通信インフラがカバーできない山間部や過疎地、また通信インフラを持たない途上国・新興国などで高速インターネットを提供できるようになる。 ▶︎主権国家においては、当該国当局の許可が必要となる。▶︎🇯🇵日本では、2022年にKDDIを通じて、スターリンクのネットサービスが利用できるようになる見込みだ。▶︎途上国・新興国への高速インターネット提供は、グーグルやフェイスブックが長年取り組んできた領域でもある。▶︎アフリカなどで通信機器を載せたバルーンを飛ばし、ネットを提供するという試みが実施されてきたが、最近の報道ではプロジェクトの手仕舞いが進められている模様。▶︎スターリンクの登場が影響したのかもしれない。 ▶︎スターリンク・インターネットは現在、🇺🇸米国、🇨🇦カナダ、🇬🇧英国、🇩🇪ドイツ、🇳🇿ニュージーランド、🇦🇺オーストラリア、🇫🇷フランス、🇦🇹オーストリア、🇳🇱オランダ、🇧🇪ベルギー、🇮🇪アイルランド、🇩🇰デンマークなど18カ国でベータ版サービスが提供されている。▶︎このほか、202110月に🇲🇽メキシコ、2022年に🇯🇵日本と🇮🇳インドでのベータ版提供が予定されている。▶︎ マスク氏によると、2021年内にはユーザー数50万人に達する見込みだ

飛行機、船、トラックでも高速インターネットが利用可能に

飛行機や船の上でも高速インターネット利用を可能にするスターリンク▶︎リモートワークの拡張などを通じて、経済社会を大きく変える可能性を包含している。 ▶︎現在、すでに数多くの航空会社がフライト中のネットサービスを提供しているが、ネットスピードは遅く、メールを確認するくらいがやっと。▶︎大量のデータのやり取りが必須となる動画視聴などはもってのほかだ。 ▶︎スターリンクはこの状況を一変させる可能性を秘めている。 ▶︎マスク氏は1014日ツイッターで、複数の航空会社とインフライトWiFiの提供で交渉中であることを明らかにした。▶︎通信速度は、ギガビット(125メガバイト)の半分ほどという。 ▶︎デルタ航空、ジェットブルー、アメリカン航空、ユナイテッド航空などの🇺🇸米国航空会社では現在、ViasatIntelsatのインフライトWiFiを導入しているが、評判のほどはよくない。 ▶︎安定的にインフライト高速WiFiを提供できることを証明できれば、スターリンクは既存企業にとって脅威となるのは間違いないだろう。 ▶︎飛行機の中で高速ネット利用を可能にするスターリンク・インターネット、もちろん船の上でも利用できる。▶︎スペースX20209月、同社が所有する船舶でのスターリンク試験の許可を当局に申請している。▶︎このほか大型トラックやRV車にも受信ターミナルの装着する計画が構想されている。

投資家の宇宙ビジネスへの認識大きく変える「スターシップ」

スペースXのもう1つの柱「スターシップ」もそれ自体の可能性に加え、スターリンク事業を加速させる要素であり注目される事業だ。 ▶︎スターシップの最終的な目標は「火星移住計画」の推進にある。▶︎計画では、カーゴ・スターシップで工場建設のための資材を火星に運び込み、現地で農地開拓を行う。▶︎また、スターシップの推進エネルギーを製造する工場も現地に建設し、火星と地球を往来できる仕組みをつくりあげる。 ▶︎こうした目的があるためスターシップの積載量は、スペースXの既存のロケット「ファルコン9」などと比べると大幅にアップすることになる。 ▶︎この大幅にアップされた積載量を持つスターシップは、スターリンク事業にも活用されることが計画されている。 ▶︎スターリンク事業では12000基の衛星の打ち上げが計画されているが、現時点の数は1740基。▶︎今後1万基以上の打ち上げが必要となる。 ▶︎現在衛星の打ち上げに使用されているのは「ファルコン9」ロケット。▶︎1度の打ち上げで積載できる衛星は60基。▶︎このことを考慮すると、残り170回ほどの打ち上げが必要となる計算だ。 ▶︎一方スターシップでは、一度に400基の衛星を載せることが可能。▶︎スターシップを使えば、スターリンク衛星の打ち上げ回数は、30回未満に抑えることができる。 ▶︎モルガン・スタンレーは、このスターシップこそ投資家の宇宙ビジネスに対する認識を大きく変えるものと指摘している。▶︎スターリンク事業スターシップ開発と、目まぐるしく展開するスペースXとマスク氏の動向。▶︎注目度は今後さらに高まっていくことになるのだろう[*ビジネス+IT 2021.11.02付記事抜粋]

▶️【用語解説】

⚫︎『スペースX』=スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ、通称スペースは、カリフォルニア州ホーソーンに本社を置くアメリカの航空宇宙メーカーであり、宇宙輸送サービス会社である他、衛星インターネットアクセスプロバイダでもある。

⚫︎『ユニコーン(企業)』=「企業評価額が10億ドル (1ドル110円換算で1,100億円以上で、設立10年以内の非上場ベンチャー企業」を指す。 これは、2013年に米カウボーイ・ベンチャーズの創業者アイリーン・リー氏が使い始めた。

⚫︎『スターリンク (Starlink)』=米国の民間企業スペースX社が開発を進めている衛星コンステレーション計画。低コスト・高性能な衛星バスとと地上の送受信機により、衛星インターネットアクセスサービスを提供することを目的とする。


[積み上げられたStarlink衛星]

⚫︎『衛星コンステレーション』=特定の方式に基づく多数個の人工衛星の一群・システムを指す。個々の衛星はシステム設計された軌道に投入され、協調した動作を行わせ、システムの目的を果たす。コンステレーションとは星座のこと。

⚫︎『スターシップ(システム)』=スペースXが開発中の完全再使用型の二段式超大型ロケット。 システムは、スーパーヘビーと名付けられた第1段のブースターと、スターシップと呼ばれる第2段で構成されている。従来の第2段と比較すると珍しく、スターシップ第2段は長期滞在型の貨物・乗客運搬宇宙船として設計されている  スターシップは、第2段と宇宙空間での長期滞在型軌道上宇宙船の両方の役割を果たす。



ファルコン9Falcon 9)』=米国の民間企業スペースX社により開発され、打ち上げられている2段式の商業用打ち上げロケット。低周回軌道に22,800 kgの打ち上げ能力を持つ中型クラスのロケット。 201064日に初打ち上げが行われて成功した。



[ファルコン9

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[掲載日:2021112日(火)14:25]


Limitless undying love which shines around me like a million ,suns, it calls me on and on across the universe.

100万の太陽のように私の周りで輝く永遠の愛は、宇宙を越えて私を呼んでいる。]