🌏チキュウノコトバ】Vol.26


『第49回衆議院議員選挙各党選挙公約の気候変動エネルギー政策に関する分析』

20211014日、衆議院は第205回臨時国会で解散され、第49回衆議院議員総選挙が実施されることとなった。▶︎20211019日に公示され、1031日に投開票となる。▶︎今回、4年ぶりの衆議院議員選挙となるが、前回の選挙以降、カーボンニュートラルや石炭をめぐる政策に注目が集まったことから、選挙公約でもこれらの点が前回よりも具体的に示される傾向にある。▶︎そこで、気候ネットワークでは、この選挙に先立ち、政党*の選挙公約(マニフェスト・政策)をもとに、各政党の地球温暖化対策に関連した政策を評価分析した

◆地球温暖化・気候変動問題に関する政策の全体の傾向と各党の方向性

202010月、菅首相が2050年温室効果ガス排出ゼロを宣言し、20214月には2030年に2013年度比46%削減から50%の高みを目指すことを宣言した。▶︎今回の衆議院議員選挙では各政党が2050年のカーボンニュートラルは大前提としており、2017年の前回の選挙時点に比べると全体的に気候変動問題に対する公約が一歩前進したとはいえる。▶︎しかし、そのニュアンスは政党によって大きく異なり、パリ協定の「1.5℃目標」に整合するような削減経路を目指した政策が掲げられているかが今回の大きな争点だと言える。▶︎自公政権下では、第6次エネルギー基本計画、地球温暖化対策計画の改定作業が行われ、上記の削減目標が掲げられたが、「エネルギー政策」において石炭火力発電所を今後も維持するとともに、カーボンニュートラルの内容は水素・アンモニア、CCUSなどのイノーベーション頼みとなっており、実現性や経済性に劣った内容である。▶︎また気候変動対策として原子力の位置づけ方についても各党によって異なり、脱原発か原発推進かが争点となっている。▶︎そこで、今回の選挙ではマニフェスト(政党公約)を2030年の温室効果ガス削減目標の設定、脱石炭火力発電の方向性、再生可能エネルギーの導入と野心的目標の設定、脱原発の実現の4つの点から総合的に判断し、総合得点を出した。▶︎その結果、20点満点での評価で日本共産党と社会民主党が20点となった。▶︎続いてれいわ新選組が15点、立憲民主党が14点となった。▶︎また、自由民主党0点、公明党4点、日本維新の会1点、国民民主党4点という結果になった[)この評価は気候変動対策・政策に関して評価するものであり、特定の政党・候補者を応援したり支持したりするものではありません]


<記号の読み方>

5点)  具体的な記載があり、なおかつ意欲的な内容・目標となっている政策

3点) 記載があるが、現状からの向上はあるが、意欲的とは言いがたい政策

1点)  記載があるが、内容・目標は現状追認の政策

×(-1点)記載はあるが、時代に逆行する政策/明らかに前回の公約よりも後退した政策

0点) 記載がない

【ペーパー全文】

49回衆議院員選挙各党マニフェストの地球温暖化政策に関する分析

[*出典:気候ネットワーク東京事務所]

三菱商事:『脱炭素社会に向け 2030年度までに2兆円規模の投資へ』


大手商社の「三菱商事」は、再生可能エネルギーによる発電事業の拡大など、脱炭素社会の実現に向け、2030年度までに2兆円規模の投資を行うことを発表した。▶︎発表によると、三菱商事は、脱炭素社会の実現に向けて、2030年度の温室効果ガスの排出量を2020年度との比較で50%削減させる、新たな目標を定めた。▶︎目標を達成するため、太陽光や風力など再生可能エネルギーによる発電事業を拡大させるほか、次世代のエネルギーとして活用が期待される水素やアンモニアの製造や運搬に関わるプロジェクトへの参画などを推進することにしていて、合わせて2兆円規模の投資を行う計画。


その一方で、発電事業については、すでに撤退を打ち出している石炭火力発電に加え、LNG(液化天然ガス)による火力発電の事業も縮小することにしている。▶︎会社ではこうした取り組みで、2050年に温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするとしている。大手商社の間では、三井物産も2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにすることを打ち出し、石炭火力発電所の売却などの検討を進めているほか、住友商事も2040年代後半にはすべての石炭火力発電の事業から撤退することを決めるなど、脱炭素に向けた動きが活発になっている[*NHK NEWS WEB 2021.10.19付記事抜粋]

『大手商社、脱炭素ビジネス急ぐ…CO2地中貯留・アンモニア燃料』


世界的な環境規制の強化を背景に、大手総合商社が脱炭素ビジネスを急いでいる。▶︎二酸化炭素(CO2)の地中貯留やアンモニアの燃料利用などが先行するが、石炭に代わる収益の柱に育てるには課題も多く残る。


三井物産は20213月、🇬🇧英国で二酸化炭素(CO2)の回収・貯留を手がけるストレッガ・ジオテクノロジー社に約15%の出資を決めた。▶︎同社は、英国や周辺諸国で排出されたCO2を回収し、生産量が減って余剰となったガス田や油田に貯留する事業を手がけている。▶︎CO2の地中貯留は、政府が掲げる2050年の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標達成に向けた有力な手段と位置づけられる。▶︎コストの高さなど課題も多いものの、安永竜夫会長は「どの技術が切り札になるのかは決まっていない。▶︎様々なことにチャレンジしていく」と話す。▶︎燃焼時にCO2を排出しないアンモニアも、クリーン燃料として期待される。▶︎伊藤忠商事は、アンモニア生産で国内最大手の宇部興産などと組み、船舶用の燃料として供給する事業に取り組む。▶︎同じく住友商事も、🇩🇰デンマークの海運会社などと船舶用の事業化を目指しており、小型船を使って海上で大型船に供給する仕組みを検討している。▶︎三菱商事は20213月、アンモニアの生産過程で排出するCO2を地中に貯留する調査を🇮🇩インドネシアで始めると発表した。▶︎5年後をめどに実現し、クリーンな発電燃料としてアンモニアを供給する構想だ。▶︎総合商社は長年、石炭や天然ガスを中心としたエネルギーを事業の柱の一つにしてきた。▶︎世界的な脱炭素の流れを受けて、双日が2050年までに製鉄用の原料炭の権益をゼロにすると決めるなど、石炭権益から撤退する動きが相次ぐ。▶︎ただ、「脱炭素」が収益に結びつくのは当面先とみられる。▶︎20208月には、「投資の神様」と呼ばれる🇺🇸米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社が丸紅を含む5大商社株をそれぞれ5%超取得した。▶︎バフェット氏は天然ガスなど従来のエネルギービジネスを重視しており、商社による脱炭素の動きに注文をつけてくる可能性もありそうだ。▶︎大和証券の永野雅幸氏は、「大手商社はCO2排出量の多い事業の売却を進める一方、脱炭素や低炭素といった新たなビジネスで利益を維持・拡大することが求められる」と指摘する[*読売新聞2021.04.07付記事抜粋]

『気候変動対策の落とし穴グリーンフレーションの脅威』


欧州では、気候変動対策に端を発する物価上昇、いわゆる「グリーンフレーション」の危険性に対し、警戒が高まっている。▶︎ここ数年はデフレへの懸念に焦点が集まっており、グリーン経済への急速な移行によるインフレに気を留める人は少なく、むしろ歓迎される傾向にあった。▶︎しかし、コロナ危機によるサプライチェーンの混乱と同時期に、グリーン経済へ急速に移行させるための製品への需要増が重なったことが、ここに来て仇となっている。▶︎欧州では気候変動対策による物価上昇が既に一般市民の生活に大きな影響をもたらしている。その中でも🇬🇧英国は特に大きな打撃を受けている。▶︎🇬🇧英国のエネルギーセクターでは天然ガス価格が年初から1.5倍以上に上昇、発電コストも急上昇し、8月から小売向けのエネルギー業者10社が破綻する混乱が起きている。▶︎エネルギー価格急騰の背景には、石炭・石油への依存を減らそうとする🇬🇧英国政府の方針が影響している。


グリーン経済への移行は数年にわたって平準化されるため、グリーンフレーションは永続的に続くわけではない。▶︎ただし、エネルギー転換には時間がかかるという現実を顧みずいたずらに移行を急ぐと、意図しない副作用が出ることは自明である。▶︎その影響は時間とともに弱まるはずだが、欧米における物価上昇ペースの予想外の加速によって、金融市場はそのリスクを懸念し始めている。▶︎特に欧州における急速なグリーン経済への移行とサプライチェーンの混乱は、現代版のスタグフレーションへの懸念を招いている。

⚫︎【レポート全文(PDF版)】

https://www.dir.co.jp/report/research/economics/europe/20211019_022590.pdf

[*大和証券2021.10.19付記事抜粋/文:ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) ・菅野泰夫氏]

『未来か現在か今、世界は「脱原発」ジレンマ』

◆各国のエネルギー政策、複雑な苦悩日本は原発再稼働を強行/フランス、英国などは「ウィズ原発」の動き/スペインとポルトガルを襲った電力難など/再生可能エネルギーの不安定さが大きな原因/「ベースロード電源」維持するとする現実論のせい/韓国も「穏健な脱原発」折衷案を採択▶︎

「原発の新増設について自民党は認めているということでよいか」(記者)▶︎「電力の安定供給、価格を考えた場合に再エネ一本足打法では応えられない」、「まずやるべきは原発の再稼働」(岸田文雄首相)。▶︎1018日、東京都千代田区内幸町の日本記者クラブ。▶︎1031日の衆院選を控え、午前10時に始まった各政党代表による討論会(党首討論)の席で最重要論点に浮上したのは、脱炭素と脱原発という「2つの難題」を前にした🇯🇵日本のエネルギー政策だった。▶︎🇯🇵日本は韓国と同様、2050年までに「炭素中立(カーボンニュートラル)」を実現する計画だが、20113月に福島第一原発事故という悪夢を経験しているため、「脱原発」を求める国民世論は非常に強い。


かつての民主党政権はこれを受け入れ、新たな原発は建設せず、老朽化した原発は徐々に廃棄し、「2030年代には脱原発を完成させる」との案を確定した。▶︎しかし、その後に登場した安倍晋三元首相は2014年、「原発の割合を2022%に保つ」との内容を含む「エネルギー基本計画」を確定し、「脱原発」という社会的合意を一方的に廃棄してしまう。▶︎岸田首相も「新しい原発を建設するのか」との質問には即答を避け、「(止まっている原発をひとまず)再稼働すべきだ」という従来の立場を繰り返した。▶︎脱原発と脱炭素という「二兎」を得ることは🇯🇵日本のみの苦悩ではない。▶︎コロナ禍からまさに抜け出そうとする世界経済を「エネルギー危機」が直撃し、今は世界各国がこの難題に対するそれぞれの答えを探っているところだ。▶︎世界的には、雨が降ろうが雪が降ろうが電力の一定部分をまかなう「ベースロード電源」となりうる原発を一定程度維持すべきだとする現実論が大勢だが、脱原発もまた避けて通れない道であるため、各国の苦悩は深まりつつある。


こうした中、このところ大きな関心を集めているのが🇫🇷フランスと🇬🇧英国の動きだ。▶︎電力全体の70%を原発で生産する「原発大国」🇫🇷フランスは20146月に、原発の割合を2025年までに50%に引き下げることを決めていた。▶︎しかし、エマニュエル・マクロン大統領の就任後の201711月、目標年度は2035年に延期された。▶︎🇫🇷フランスは12日、さらに一歩進んで300億ユーロ(約4兆円)規模の産業再活性化計画「🇫🇷フランス2030」に、小型原子炉開発に対する10億ユーロ(約1330億円)の投資計画を含めた。▶︎🇬🇧英国「フィナンシャル・タイムズ」も1016日、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた英国政府の「ネットゼロ(Net 0)戦略」の中心に原発が据えられることになるだろうとの見通しを示した。▶︎英国の老朽原発は2035年ごろにほぼ寿命を迎えるため、原発の割合を高めるためには新たに原発を建設するしかない。


主要国がこのような動きを見せているのは、再生可能エネルギーの不安定さが大きな理由となっている。▶︎代表的な例は🇪🇸スペインだ。▶︎🇪🇸スペインは、2000年には電力生産の36%を占めていた石炭の割合を2019年に5%にまで減らし、太陽光や風力などの再生可能エネルギーの割合(原発の割合は21%)を大幅に高めた。▶︎しかし今年の夏以降、風が大幅に弱まったことで風力発電量が20%も減少した。▶︎その影響などにより、1015日の🇪🇸スペインと🇵🇹ポルトガルの電力1メガワットアワー当たりの卸売価格は、1年前の実に6倍に当たる230ユーロ(約3万円)にまで上昇した。▶︎🇰🇷韓国は脱原発と脱炭素という「二兎」を同時に追う計画だ。▶︎過激に見えるが、実態を見れば新古里(シンゴリ)56号機を最後に新規原発は建設せず、約60年にわたって原発の割合を徐々に下げ、脱原発を実現しようという穏健な案と評価できる。▶︎国際エネルギー機関のファティ・ビロル事務総長は最近のメディアインタビューで、2050年のカーボンニュートラルという「目標達成」のためには、原発の割合が2050年ごろには3倍ほどに高まっていなければならないだろうという見解を明らかにしている。▶︎「長期的な脱原発」という韓国政府の計画と大きくぶつかり合ってはいない[*ハンギョレ新聞 2021.10.20付記事抜粋]

『アマゾンやイケア、ゼロエミッション船舶燃料採用へ…2040年までに』


🇺🇸米アマゾン・ドット・コムや🇸🇪スウェーデン家具販売イケアの幹部は1019日、海運の脱炭素化加速に向けた新たなイニシアチブとして、2040年までにゼロエミッション(二酸化炭素排出量ゼロ)の船舶燃料を採用すると表明した。


このイニシアチブは非営利機関アスペン研究所が主導し、これまでに🇬🇧英日用品大手ユニリーバや🇫🇷仏タイヤメーカーのミシュランなどが参加している。▶︎海運は世界貿易の約90%を担い、世界の二酸化炭素(CO2)排出量のほぼ3%を占めているため、脱炭素化に向けた圧力が高まっている[*REUTERS 2021.10.20付記事抜粋]

『電気・ガスが大幅値上げ 冷え込み時期に家計直撃専門家オススメの暖房&風呂 節約術』

電気・ガスが大幅に値上げ

東京電力によると、11月分の標準的な家庭の電気料金は7371円。▶︎20211月分の6317円から17%近くアップする見込み。▶︎さらに、東京ガスの11月分のガス料金も20211月分から15%近く値上がりする見通しだ。▶︎ガス料金値上がりの背景について、経済の専門家は第一生命経済研究所 首席エコノミスト・永濱利廣氏:「

コロナ禍から世界経済が回復してくる中で、急激に発電用の天然ガスの需要が増えた。▶︎世界的に値上がりの傾向がありますね」。

専門家オススメの節約術をご紹介

また冬場の寒さが厳しくなった場合、電気料金のさらなる値上げの可能性も。▶︎そこで専門家オススメの節約術をチェック。▶︎まずは、電気代がかかるエアコンの使い方から節約アドバイザー・和田由貴氏:「設定温度の理想は20度と言われているんですけれど、着るものの工夫などで暖かく過ごせるように▶︎資源エネルギー庁によるとエアコンの設定温度を1度下げ、使用時間を11時間短縮すると、ワンシーズンの電気代が2530円節約できるという試算もある。▶︎しかし20度の設定では、少し寒いようにも感じるが、活用するのはサーキュレーターや扇風機。▶︎部屋の隅に置き、天井の真ん中に向けると上にたまった暖かい空気が循環。▶︎効率よく部屋全体が暖まるという。▶︎また、コロナ対策で部屋の換気をする際はサーキュレーターや扇風機を窓の外に向けると、換気効率がアップ。▶︎さらに部屋干しなどで湿度を40%以上に保つと、より暖かく感じられるという。▶︎節約アドバイザー・和田由貴氏:「湿度が結構、体感温度に与える影響が大きくて、加湿をして頂くといいと思います」▶︎一方、「ガス」の使い方にもポイントがある。▶︎毎日一度沸いた風呂を2時間放置し追い炊きすると、年間約6190円のガス代のムダになる。▶︎家族などで時間を空けずに入るとガス代が抑えられるという。▶︎さらに今、高値となっているのが「ガソリン価格」。▶︎資源エネルギー庁の石油製品価格調査によると、レギュラーガソリンの現金価格は今年1月の1リットルあたり136.1円から1011日には162.1円と、26円も値上がりしている。▶︎ガソリンの節約術について、専門家は

日本自動車ジャーナリスト協会・菰田潔氏:「急ブレーキを使わない、急加速しないとか無理な運転をしない。▶︎現状のレベルにもよるが3割ぐらい燃費が良くなる可能性もあります。▶︎安全運転にもなるし、安全運転になれば(事故も減って)保険料も安くなってきます」▶︎最近はエアコンやヒーターより節電になるこたつや電気毛布が家電量販店で売れているそうだ[*フジテレビ「めざましテレビ」2021.10.20放送内容抜粋]

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[掲載日:20211020日(水)23:45]


復活の呪文はゆうていみやおうきむこうほりいゆうじとりやまあきらべべべ