【コロナノコトバ】PART.1820
■『たらい回しにされる「#モデルナ難民」 …やむを得ずキャンセルも‥2回目だけの接種を受けられないのはなぜ?』
新型コロナウイルスのワクチン接種が高齢者をはじめ若年層も含めて全国で進められている。▶︎ワクチンを1回目接種した後に急な予定などで、2回目の接種をキャンセルした場合、キャンセルした後に「2回目のワクチンが打てない」という事態に陥っている人がいる。▶︎なぜそのようなことがおきているのか、現状を取材した。
◆#モデルナ難民“やむを得ず接種キャンセル“で2回目のワクチンが打てない……
今、ワクチン接種を巡ってSNSなどで「モデルナ難民」という言葉が飛び交っている。
(Twitterの投稿より):「まじかモデルナ難民じゃん」▶︎「モデルナ難民をなんとかして下さい」▶︎『#モデルナ難民』と書かれた投稿。▶︎一体何が起きているのか?▶︎取材班がTwitter上でメッセージを送ってみると、返信があった。
(Twitterでのやりとり):「7月に職域接種1回目を受けて8月に2回目を予定しておりましたが、直前に子どもの通う保育園でコロナが出て、子どもが濃厚接触者に該当し接種できなくなりました」▶︎「1回目は接種できたのですが、2回目は仕事の都合でどうしても打てなくなりました」。
「モデルナ難民」とは、職域接種で1回目のワクチンを打ち終え、その後、やむを得ない事情で2回目をキャンセルして打てなくなった人たちのこと。▶︎国は企業などに接種機会の提供を求めているが、期間が終わるなどして2回目を打つことができないというのだ。
職域接種で使われているモデルナ製ワクチン。▶︎かかりつけ医での個別接種などではファイザー製のワクチンが使われていて、大阪市民の場合、職域接種以外でモデルナ製ワクチンが打てるのは、マイドームおおさか(大阪府)・インテックス大阪(大阪市)・国際会議場(自衛隊)の大規模接種会場3か所のみに限られている。
◆仕事の都合で2回目接種をキャンセルしたAさん……
大阪市内に住む、「モデルナ難民」のAさん(40代)は、6月30日に職域接種で1回目のワクチンを接種した。▶︎しかし、7月29日に予約していた2回目は打てなかったいう。▶︎(Aさん):「どうしても30日に仕事上で予定が入ってしまい抜けられない予定が入ってしまったので、キャンセルをやむなく。▶︎大阪府の大規模(接種会場)とかがあるので、そういうところで受けようって簡単にその時は思っていたんで」。▶︎Aさんは勤務先の親会社が用意した職域接種を受けていて、キャンセル後、親会社から2回目の接種について通知が届いたという。▶︎(Aさんに親会社から届いた通知の内容):「職域接種の追加実施は予定していない。▶︎2回目接種については、接種可能な医療機関や大規模接種会場をご自身で探していただくことになります」。▶︎Aさんは、大規模接種を行う大阪府などに電話をかけたが「2回目だけの受け付けはしていない」と門前払いされたという
◆大規模接種の窓口へ電話をかけるも…全て断られる……
取材した日も、大阪市、大阪府、自衛隊の大規模接種の窓口へ電話をかけてもらうと…。▶︎(大阪市の担当者):「大阪市では、職域接種で受けられている方の2回目のご案内というものを受け付けはしておりませんので。▶︎(Q会社がもう2度としないと言っているんですけれども、そういう場合はどうにもならない?)▶︎大阪市ではそちらの受け付けをしていませんので」。▶︎続いて、大阪府に問い合わせてみると‥。▶︎(大阪府の担当者):「こちらマイドームおおさかでは、2回目だけの方は接種ができなくて。▶︎現状、不可能でして…こちらでは…」。▶︎そして、自衛隊は…。▶︎(自衛隊の担当者):「そういった場合ですと、一度、市町村に問い合わせていただく形になるんですけれども。▶︎(Q市町村はもう問い合わせしたんです。▶︎やっぱりダメだったので)そうですか。▶︎そうですと、他の会場にご連絡していただいて探していただくことになりますね」。▶︎Aさんはこの日も全て断られた。▶︎(Aさん):「たらい回しで、結局わからないことになってしまいますよね。▶︎はぁー。▶︎悲しくなるね本当にね。▶︎なんか」▶︎打ちたくても、もうワクチンが打てない。▶︎こうした「モデルナ難民」を救う手立てはないのか?
◆職域接種を行う企業間で融通し“救済接種”も……
国内では2021年2月からワクチン接種が始まり、約7か月で全人口の54.4%が2回目の接種を終えている(9月22日時点)。▶︎これまでに職域接種を行った企業は約3900に上っていて、9月11日に接種を行っていた企業に、2回目をキャンセルした場合について尋ねてみた。▶︎(職域接種を行う「大東建託」 伊藤直樹総務部長 9月11日):「いわゆるモデルナ難民という人が少なからず出るよねと。▶︎どうしようというのはずっと課題であったんですけれども。▶︎他の企業で職域接種やっているところにお願いをして救済接種をやっていくと。▶︎お互いそこは助け合いながらという形になるかと思います」。▶︎職域接種を行う企業間でワクチンを融通しあう形で「モデルナ難民」を救済するという。
◆大阪府 1日10件前後の問い合わせも「受け入れることは難しい」……
しかし、Aさんのように個人で探す場合はどうなのか?▶︎大阪府の担当者に、直接話を聞いてみると…。▶︎(大阪府ワクチン接種推進課 藤田浩良課長 9月17日):「職域接種はあくまでも企業が主体となって取りまとめていくものです。▶︎個人さんからの問い合わせであれば、我々はその方が職域接種の2回目かどうかの確認もなかなか難しいです。▶︎(Q個人からの問い合わせはどれぐらいありますか?)▶︎だいたい1日10件前後の問い合わせがあります。▶︎(Q毎日10人前後の問い合わせだと、本当に困って大阪府に電話してきていて、それくらいの人たちにもなかなか対応できないのですか?)▶︎結局、その10人を受け入れるとによって、1回も打てていない10人を断っていることになるんですね。▶︎そこのバランス、考え方だと思います」。▶︎大阪府では受け入れることは難しいと話した。
◆近畿の各自治体の対応は?……
では、他の自治体はどうなのか、京都府・滋賀県・奈良県・兵庫県・和歌山県に電話をかけて聞いてみると…。▶︎(京都府の担当者):「府としては、すみませんがお受けしていないです」。▶︎(滋賀県の担当者):「企業に言っていただいたら企業さんからリストをもらって対応させてもらいますという回答をしています」▶︎(奈良県の担当者):「会社さんが主体となって動いて会場を探すという形です」▶︎京都府、滋賀県、奈良県では“個人”で『2回目だけの接種の予約は難しい』という回答だった。▶︎しかし、兵庫県は…(兵庫県の担当者):「どうしてもという事情がいろいろ個々にございますので、その事情によって、県の方で対応や救済措置を考えると」。▶︎兵庫県は『個人であっても救済措置を考える』と回答し、和歌山県も同じく「個人でも救済措置を考える」という回答だった。
◆吉村知事「最後の受け皿として柔軟に対応していきたい」……
大阪府でも個人に対して2回目接種の対応ができないのか。▶︎大阪府・吉村洋文知事に聞いてみると…。▶︎(大阪府・吉村洋文知事 9月18日):「どうしてもという方からご相談があれば、最後の受け皿として大阪府が、そこはしっかりと対応したい。▶︎柔軟に対応していきたいと思います」。▶︎取材班に対して、個人の2回目接種も“柔軟に対応”する考えを示した。▶︎制度上の問題に翻弄される人たち。▶︎3回目の接種に向けた準備が進む中、ワクチンが打ちたい人全員に行き届く方法はないのか。▶︎「モデルナ難民」がどれほどの規模で存在しているのかなどは、分かっていない[*MBSテレビ「よんチャンTV」2021.09.22放送内容抜粋]
■『なぜ第5波は収束に向かっているのか? …そして第6波は来るのか?』
今回の第5波は🇮🇳インドに惨劇をもたらした🇮🇳デルタ株ということもあり、専門家の危機感は強かった。▶︎予想が外れることで定評がある専門家、岩田健太郎氏は以前から「感染爆発の現状を大きく改善させるには、ロックダウンの導入はやむを得ない。▶︎緊急事態宣言だけでは限界」と訴えてきた。▶︎ところが、である。▶︎今回も🇯🇵日本は、諸外国からみれば極めて緩い「緊急事態宣言」でこの波を乗り切りそうだ。▶︎この理由を考えてみたい。▶︎全国の新規感染者数は8月20日の25868人がピーク。そこで人流をチェック。▶︎7月12日に東京都に4度目の緊急事態宣言を発出したころから、それなりに低下していることがわかる。▶︎少なくとも6月~7月初旬と比べればかなり低い。▶︎もちろんこの効果はあるだろう。▶︎次にワクチン接種。▶︎2回目の接種を終えた人の割合は、7月の1か月間で15%から30%へと倍増し、9月8日の時点では50%にまで増加している。この効果がないはずがない。▶︎さらに季節要因。▶︎以前から指摘しているように、新型コロナは空気感染が主体である可能性が高い。
◆もっと「空気感染」という言葉を使おう!「飛沫感染が主」では換気の重要性が伝わらないって!。▶︎それを支持する新しい、有力な論文がこちら[https://www.science.org/doi/10.1126/science.abd9149]。▶︎となれば当然、換気のしにくい気候では感染が広まりやすくなる。▶︎🇯🇵日本でいえば冬、梅雨、そして夏。▶︎2020年の第2波でも8月7日にピークアウトしており、2021年もこれに近い経緯であったと考えればむしろ当然の帰結と言っていいかもしれない。▶︎さらに蛇足覚悟で加えると、皆さんご承知のとおり、第5波はいままでの波とは比べ物にならないくらい大きかった。▶︎7、8月に全国で確認された感染者は約70万人。▶︎陽性率の高さから考えれば、実際の感染者はこの数倍にのぼると考えて間違いなく、となれば数百万人。▶︎人口の数パーセントにすぎず、これで集団免疫に近いものが達成されるなどということはありえないが、自粛に消極的な、比較的ハイリスクな層に感染者がより多かったであろうことは容易に推測される。▶︎これによってハイリスク群での抗体保有者率がある程度高まり、感染の拡大防止に一定の効果があった可能性がある(ただしこの効果が大きかったとまでは思わない)。▶︎まとめると次の3つ、人流抑制、ワクチン接種、季節要因によって収束したと考えていいだろう。▶︎加えてハイリスク集団での感染が進み、一定程度の抗体保持者が生まれた可能性も指摘しておきたい。▶︎さて、次の波は来るのか?▶︎来るとしたらいつか?▶︎当面は静かな状態が続くと予想する。▶︎秋は換気がしやすいし、ワクチン接種は順調に進んでいるようだ。▶︎問題は去年同様、冬だろう。▶︎寒さから換気が難しくなり、かつ、ワクチン接種後半年以上たち、効果が薄れた層が増えてくる。▶︎また、まじめに自粛生活を送っていた人たちも「忘年会くらいは出たい」と、つい活動的になる時期にもあたる。▶︎その頃どのような株が優位になっているかはわからないが、感染性は現在より強まっていると考えるのが自然だ(毒性に関してはわからない。弱まっていればありがたいのだが)。▶︎国には引き続き検査の拡充、特にすでに海外ではスタンダードになっている抗原検査キットによる大規模スクリーニングの実施を期待したい。▶︎そして換気の啓蒙を!▶︎いまだに空気感染を否定し続けるのは、もはや犯罪レベルでは、と僕は感じている。▶︎個人レベルはどう対処すべきか?▶︎
それはそれぞれの考えがあるだろうから差し出がましいことは言わないが、個人的には感染が落ち着いている(であろう)秋のうちに親しい友人たちとの会食をすませ、籠城の冬に備えようと思っている。
【追記】
新型コロナはそもそも人流などとは無関係に2ヶ月あればピークアウトするとの意見をみかけるが、諸外国での推移をみるとそうは考えにくい。▶︎いくつかの国の人口当たり新規感染者数の推移を貼っておく。
[2021.09.24]
■『コロナ前「すぐに戻れない」…第6波「冬にも」ー京大・古瀬氏に聞く』
新型コロナウイルスのワクチン接種がどの程度進めば、一人一人の行動制限はどこまで緩和できるのか。▶︎11月ごろに希望する人がほぼ接種を終えると想定し、出口戦略のたたき台を示した政府分科会で、議論の前提となるシミュレーションを公表した京都大の古瀬祐気特定准教授(感染症学)に聞いた。
ーーシミュレーションは、「理想的な接種率」で接触機会40%減とすればインフルエンザ並みの年間死者1万人になるとした。
【古瀬氏】「40%減は、3密の回避やマスク着用で達成できる水準。▶︎緊急事態宣言下になかった2020年の夏や年末ごろの生活に近い。▶︎これが維持できれば病床が逼迫するほどの医療負荷は起きず、“ウィズコロナ”が達成できる可能性がある」
ーーワクチン接種が進んでも自粛生活は必要なのか。
【古瀬氏】「接種率が高いほど『出口』に向かうのは間違いない。▶︎極端に言えば接種率99%なら相当緩和できる。▶︎とはいえ、それを達成するのは難しく、現在想定されている程度の接種率だと11月の時点ではコロナ以前には戻れない。▶︎仮に一気にコロナ前の生活様式に戻せば年間死者数は10万人を超える計算となり、医療逼迫を避けるため緊急事態宣言などを繰り返す可能性が高い」
ーー元の生活に戻れるか。
【古瀬氏】「今後の感染の波はワクチン接種しない人が中心となる。▶︎接種しなかった人も感染して免疫がつくので、最終的には元の生活に近いところまで戻れるという意味で収束するだろう。▶︎ただそれは半年後や1年後ではないと思う。▶︎新たな変異株発生で長期化する悲観的なシナリオもあり得る。▶︎反対に今回の分析では考慮していない3回目の接種や抗体カクテル療法による重症化予防効果で、より楽観的な未来となるかもしれない」
ーー感染の「第6波」が懸念されている。
【古瀬氏】「この冬には大きな波が来るだろう。▶︎早ければ秋の終わりかもしれない。▶︎仮に9月末に緊急事態宣言が解除されれば感染者数が減り続ける蓋然性(確率の度合い)は高くない」。
ーーインフルエンザと同程度の死者数であるならば、コロナは許容できるか。
【古瀬氏】「インフルエンザ死者数が毎年1万人というのは、結果としてそうなっているだけだ。▶︎コロナで対策を取らずに20万人が亡くなる社会をわれわれが許容できるのか、それとも1万人程度を目指すべきなのか。▶︎また、制限と緩和の繰り返しに経済は耐えられるのか。▶︎今すぐというより1年後にどんな社会を目指したいのかという価値観の整理や、行動指針のようなものを一人一人が考え始めてほしい」[*文・解説:古瀬祐気氏・京都大ウイルス再生医科学研究所特定准教授、厚生労働省クラスター対策班メンバー]
■『今なぜ緊急事態宣言を全解除?…突然の方針転換から予測される「ある未来」』
◆9月末での緊急事態「全解除」は 適切なのか?……
このタイミングで、思わぬニュースが入ってきました。▶︎政府が全国19の都道府県に出されている緊急事態宣言を、予定通り9月末に全解除することを視野に入れ、9月28日に決定する方向で調整を進めているというニュースです。▶︎「なぜ今、この状況で?」と疑問を感じた方も多かったのではないでしょうか。▶︎確かに新型コロナの一日の感染者数は8月20日頃の一日2万5000人ペースから激減して、足元では一日5000人を切るところまで好転してきています。▶︎数字とグラフの波形を見れば、あと少しで第5波の収束というところまで来ていることは事実です。▶︎一方で学校が再開されて以来、20代に加えて10代の感染者が増加しています。▶︎学校で感染し、それを家庭に持ち帰り感染が広がり、さらに職場へと広がるという感染の負のループはむしろリスクとしては増え始めている状況です。▶︎いい数字と悪い数字を比較すると、いい数字としてはひとりの感染者が何人にうつすのかという実効再生産数が0.65まで下がってきました(9月20日時点)。▶︎感染力が高い🇮🇳デルタ株の脅威がある中で、国民の行動が変わり、その成果でかなりの抑え込みが効いてきたことになります。▶︎悪い数字としては減少に転じたとはいえまだ重症者数が1500人レベルと大きく改善しておらず、日々の死亡者数は50人を超える日が多いということです。▶︎ワクチン接種が進んだ高齢者の重症者、死亡者が減少した中で、ワクチン接種の優先順位が低かった働き盛りの40代、50代の死者が目立つようになってきました。▶︎連休中には人通りが一気に増え、これから先のリスクが高まる懸念がある中で、なぜ緊急事態宣言の全面解除を行うのでしょうか?▶︎一応お断りをしておきますと、今流れているのは全面解除するかどうか、菅首相が外遊から戻った後の状況を見ながら9月28日に決めるというニュースです(9月22日現在)。▶︎しかし、決める内容を1週間前の9月21日の段階で大々的に報道に向けて発表しているというのは異例のケースでもあります。▶︎なぜそのような既定路線を敷いたのでしょうか?
◆9月28日の「全解除」は 9月29日の「新総裁誕生」と連動している……
ここからはあくまで未来予測の専門家の立場で考える、この謎についての推理です。▶︎最も重要な要素は、9月29日に自民党の新総裁が決まるということでしょう。▶︎いろいろあった菅内閣の1年間でしたが、最大の功労はコロナ禍で危ぶまれた東京五輪の実現、最大の批判は新型コロナ第5波による医療崩壊でした。▶︎菅首相が総裁選不出場を決めた理由が「菅首相では総選挙を戦えない」というものだったのですから、功労よりも批判の方が大きかったことになります。▶︎その反省から誕生する新総裁は、コロナに対して菅首相とは違う新しい方針を打ち出す必要があるわけです。▶︎菅首相の方針とは、これは明確に振りきった表現をさせていただきますが、尾身分科会会長をはじめとする医療の有識者の考えを優先させ、かつ医療崩壊をとにかく防ぐことを大前提とする方針でした。▶︎その一方で、国民経済は優先順位の二番目に置かれ経済的な苦境を強い、わたしたち国民の行動の自由については優先順位の三番目に置く。▶︎言い換えれば不要不急の状況なら極力、外出をしないようにと言い続けてきたわけです。▶︎それでも今年初めの第3波ぐらいまではこの方針は国民の支持も得られていました。▶︎ところが第4波の前後でやたらとまん延防止や緊急事態宣言を乱発するようになり、行動制限も厳しくなり、会食を禁じ、飲食店でのお酒の提供を禁じ、にもかかわらず成果は出ずに第5波を招いてしまいました。▶︎そして第5波のピーク時と東京五輪開催が重なったことで、国民の不満がピークになった経緯があります。▶︎「効果がない緊急事態宣言を一体いつまで続けるのか?」。▶︎これが国民の現政権に対する最大の不満といえるでしょう。▶︎さて、菅首相としては同じ神奈川県出身で近しい河野太郎候補を推しているという事情があります。▶︎ここはあくまで推測ですが、河野候補には何らかのアイデアがあることを菅首相は知っているのかもしれません。
◆秋の総選挙は 「コロナ対策の是非を問う選挙」になる?……
自民党は総選挙に際して、選挙の争点をシンプルに設定するのが得意です。▶︎本当は野党から見ればたくさんの政策論点があるにもかかわらず「これは郵貯民営化の是非を問う選挙です」といったように選挙の最大の論点を単純化することで地滑り的勝利を収めてきた歴史があります。▶︎そして、今秋に行われる衆議院議員総選挙は、ここまでは明らかに自民党が不利な状況です。▶︎しかし仮に、新総裁が誕生した上で、これまでとまったく違うコロナ対策をぶち上げたとしたらどうでしょうか?▶︎たとえば「ウィズコロナの長期化を踏まえ国民の生活と経済を第一優先する大方針転換」をぶち上げたとしましょう。▶︎コロナワクチン接種が国民の8割を超える12月をめどとして「これまでのまん延防止策をすべて終了し、国民生活がほぼ以前と同じ状況へと戻ることができる行動緩和政策へと切り替える」▶︎「ワクチンパスポートや抗原検査キット無償配布などを活用してリスクをコントロールする」▶︎「ワクチンの効果が半年程度で切れてくることを想定して3回目の接種も決定した上で断行する」といった形で国民の外出行動の全面緩和を宣言したとしたらどうでしょう?▶︎おそらく世論は二分されるはずです。▶︎制限緩和は怖い、ワクチン自体危険だと考える緩和反対派が約半分、そしてもう規制はこりごりだ、早く元の生活に戻りたいと考える緩和賛成派が約半分。▶︎そして「その是非を問う総選挙だ」と自民党新総裁が宣言をすると仮定してみましょう。▶︎この場合、問題は「どちらの世論が相対的に多いか」です。▶︎世論の空気は移ろいやすい傾向にはありますが、ざっくりと捉えれば今のところ半々というよりは4対6で多数派は「早く緩和してほしい派」のはずです。▶︎ワクチン接種8割が前提条件となれば、賛成票はさらに増えるでしょう。▶︎その認識であれば与党が「緩和」を掲げ、野党に「この状況でなぜ緩和などといえるのか?」と政府を批判させた方が選挙戦が有利になる。▶︎あくまで未来予測の一シナリオではありますが、今の世相はそのような作戦が成り立つ状況にあります。▶︎選挙戦というだけでなく本質的に政治というものは、どちらかを選択せざるを得ない状況が必ずあります。▶︎これまでの菅政権は医療を選択した上で、自由と経済に我慢を厳しく強いてきました。▶︎ですからあくまで政治家の選択という観点ではその逆に、自由と経済を選択した上で、医療は方針を転換するという選択はありえます。▶︎この場合、医療現場の負担が増えない対応策もありえます。▶︎法律を変更して、新型コロナへの医療現場での行動ルールについて、ワクチン接種が完了した医療関係者はインフルエンザなどもう一段下のルールに緩和するような新方針や、酸素投与センターの緊急拡充と組み合わせれば、医療現場の負担を下げつつ、国民行動の緩和を両立させる政策も成立しうるという話です。▶︎さてさて、ここに書いたことはあくまで評論家としての未来予測シナリオではありますが、ひとつだけ確度が高い前提は「9月29日に新総裁が誕生することと、9月28日に全解除が発表されることは連動しているはずだ」という点です。▶︎翌30日以降、新型コロナに関してどのような新方針がビッグニュースとして飛び込んでくるのか?▶︎新総裁への期待を込めて状況を見守りたいと思います[*DIAMOND online 2021.09.24付記事抜粋/百年コンサルティング代表・鈴木貴博氏]
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[掲載日時:2021年9月24日(金)]
それ、知らんかっとってんちんとんしゃん。







