【コロナノコトバ】PART.1395
《菅首相記者会見詳報》【前編】
[2021年7月30日19:00〜]
(1)「若い世代も重症化リスク高まっている」
菅義偉首相は7月30日の記者会見で、神奈川、埼玉、千葉、大阪の4府県に新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令することを発表した。▶︎詳報は以下の通り。▶︎「先ほど、新型コロナ対策本部を開催し、埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府に緊急事態宣言を発出するとともに、北海道、石川県、京都府、兵庫県、福岡県に蔓延防止等重点措置を実施し、期間はそれぞれ8月2日から8月31日までとすること、東京と沖縄県の緊急事態宣言を8月31日まで延長することを決定をいたしました」。▶︎「全国の新規感染者数は増加を続けています。▶︎昨日の全国の感染者は、1万人を超え、本日の東京の感染者は3300人に上っております。▶︎首都圏、関西圏をはじめ、多くの地域で増加傾向が続き、これまでに経験をしたことのないスピードで感染が拡大をいたしております。▶︎大きな要因として指摘されるのが、変異株の中でも世界的に猛威をふるっている🇮🇳デルタ株です。▶︎4月の感染拡大の要因となった🇬🇧アルファ株よりも1.5倍ほど感染力が高く、東京では感染者に占める割合は7割を超えている。▶︎このように言われております」。▶︎「全国的に🇮🇳デルタ株への置き換わりが急速に進むにつれ、さらに、感染の拡大が進むことが懸念されます。▶︎一方で、足元の感染者の状況を見ますと、すでに高齢者の73%が(ワクチン接種の)2回を完了する中で、これまでの感染拡大期とは明らかに異なる特徴が見られております。▶︎東京における65歳以上の新規感染者の数は感染が急拡大する中にあっても、本日も82人にとどまり、その割合は4月までの20%台から今では2%台に低下をしております」。「これに伴い重症者の数の増加にも一定の抑制が見られて、東京では人工呼吸器が必要な重症者の数は1月と比較しても半分程度にとどまり、そのための病床の利用率も2割程度に抑えられております。▶︎また死亡者の数も1月の水準と比較をし、大幅に低い水準にとどまっています。▶︎このように、ワクチン接種の効果が顕著に表れておりますが、それでもなお、強く憂慮すべきことがあります」。▶︎「一つは、若い世代での感染が急拡大いたしていることであります。▶︎東京では30代以下の感染者の割合が7割に対し、中でも20代の感染者が連日、1000人を超えています。そして40代、50代の重症者が増加傾向にあり、1月と比較をしても1.5倍という水準となっております。このまま感染者の増加が止まらなければ、重症者数もさらに増加をし、病床が逼迫をする恐れがあります。▶︎また、新規感染者数の急増に伴い、保健所による入院の調整に大きな負担がかかり、自宅で待機する方も増えているのが現状です」。▶︎「こうした状況を勘案し、ワクチン接種を進めながら、各地域でしっかりした対策を講じ、病床の逼迫を招かないように、緊急事態宣言、蔓延防止等重点措置のそれぞれの地域を拡大し、期限を延長する判断をいたしました」。▶︎「これまでに経験のない新しい感染症との戦いのため、国民の皆さんには、1年半にわたり対策にご協力いただいておりますことに心より感謝申し上げます。▶︎一方で自粛の期間が長期化する中で、自粛疲れの広がりが懸念をされております。▶︎特に若い世代の方々からは『コロナが怖い病気ではない』。▶︎こうした声も聞かれます。▶︎感染対策よりも通常の生活や楽しみを優先させたいという気持ちもあると思います」。▶︎「しかし、ご理解いただきたいのは🇮🇳デルタ株の出現によって、これまでとは変わり、若い世代の方々であっても重症化リスクが高まっており、感染後の重い後遺症に苦しんでいらっしゃる方がいるということであります。▶︎再三に渡る皆さまへのお願いですが、大変に心苦しい思いで、ワクチン接種がさらなる効果を発揮するまでの今しばらくの間、お一人お一人が、高い警戒感を持って、感染予防を徹底し、慎重な行動をとるようにお願いいたします」。▶︎「🇮🇳デルタ株であっても、感染対策の肝は、マスクを外した会話の機会が多くなる飲食です。▶︎そして飲食の場における感染が、職場や家庭などにおいて広がっているという現実があります。▶︎マスクの着用、手洗い、3密の回避という基本的な防止対策を徹底して、とりわけ会話をするときに、マスクの着用を改めてお願いをいたします」
(2)「五輪開幕後も歓楽街の人流は減少傾向」
「飲食店に対しては、長きにわたりご迷惑をおかけしてきております。協力金を早期に支払うこととし、合わせてこれまでの協力金を簡素な審査で速やかに支給するなど、要請に協力していただける環境の整備に努めてまいります」。▶︎「同時に、今後、各都道府県において、飲食店への見回りを拡大し、対策の実効性を高めてまいります。▶︎夏休みが続き、お盆の時期を迎えますが、不要不急の外出や、移動の自粛をお願いします。▶︎外出が必要な場合にも、極力、家族や普段の仲間と少人数で行うことや、帰省など避けられない都道府県の移動であっても、感染防止策の徹底や必ず検査を受けるなど、極力、慎重に対応していただきたいと思います。▶︎また、路上の飲み会、普段会わない人との会食や、大人数や長時間での飲食は控えるようにお願いします」。▶︎「オリンピックが始まっても、交通規制やテレワーク、さらには皆さんのご協力によって、東京の歓楽街の人流は減少傾向にあります。▶︎さらに人流を減らすことができるよう、今後もご自宅でテレビなどを通じて、声援を送っていただくことをお願いをいたします」。▶︎「新型コロナウイルスとの戦いのゴールは国民の生命と健康を守ることであり、そのために必要なことは、地域で機能する医療体制を維持していくことです。▶︎そして、切り札であるワクチンの接種と効果的な治療薬により、病院に大きな負荷を与える重症化を防ぐことです。▶︎こうした考え方のもとに、本年(2021)2月に医療従事者への接種を開始し、4月からは65歳以上の高齢者への接種を進めるなど、戦略的なスケジュールで接種を進めてきました。▶︎幸いなことに、全国の多くの方々の協力を得て、自治体医療機関での接種は1日130万回。▶︎企業、大学での接種は1日20万回と、予想を上回るペースで進んでいます」。▶︎「この結果、これまでの接種回数は、企業、大学での接種と合わせ9000万回に近づき、今月(7月)末には、高齢者の8割近くが2回の接種を終える見込みであります。病院におけるクラスター(感染者集団)の発生を防ぎ、高齢者への接種に目途がついた今、今後は重症化リスクが次に高い40代、50代の方々、そして感染が大きく広がっている若い世代へのワクチン接種に注力してまいります。▶︎全国の自治体には、先々の配分量を速やかにお示しすることにより、計画的な接種が進めることができるように努めてまいります」。▶︎「そして本日、40代以上の方に接種が可能となるアストラゼネカ製のワクチンが承認されました。▶︎政府において200万回分がすでに確保されており、希望する自治体などに速やかに提供してまいります。▶︎こうした中で、8月下旬には2回の接種を終えた方の割合が全ての国民の4割を超えるよう取り組み、新たな日常を取り戻すよう全力を尽くしてまいります」。▶︎「さらにワクチンに関する正しい情報の発信に努めてまいります。▶︎若い世代の方々にも自ら健康を守るため、そして大切な家族や友人を守るため、ぜひともワクチン接種にご協力をいただけるようにお願いを申し上げます」。▶︎「治療薬についても大きな進展があります。▶︎これまで軽症者や中等症者には、効果的な治療薬がありませんでしたが、こうした方の重症化リスクを7割減らす画期的な治療薬が今月(7月)19日に承認されました。▶︎すでに使用を希望する全国の2000を超える医療機関が登録されており、要請に応じて、順次配送してまいります。▶︎政府として、この中和抗体薬の十分な量を確保しており、50代以上の患者に加え、基礎疾患のある方に積極的に供給し、重症化を抑えてまいります。▶︎あと、さまざまな検査所を活用し、具合が悪くなった方が身近な場所で気楽に検査ができる体制を整備してまいります」。▶︎「宣言の出口については、ワクチンの接種状況と合わせ、重症者や病床、利用率など、医療提供体制への負荷に着目した具体的な分析を進め、適切に判断をしてまいります。▶︎その上で、社会経済活動の制限の緩和に向けた道筋を示してまいります。▶︎8月末までの間、今回の宣言が最後となるような覚悟で、政府を挙げて、全力で対策を講じてまいります。▶︎国民の皆さんのご理解とご協力を心からお願いを申し上げます」。
(3)五輪、感染急拡大の「原因になっていない」
--新規感染者が過去最多となった理由と自らの責任は。▶︎五輪とパラリンピックはこのまま開催するか
【菅首相】「まず東京の感染者数の増加の要因として指摘されるのは、🇮🇳デルタ株の急速な広がりです。▶︎従来の🇬🇧アルファ株よりも1.5倍感染力が高く、東京の🇮🇳デルタ株は7割に達している。▶︎このように言われています。▶︎さらに専門家からは、夜間の繁華街の人出の低下が不十分である。▶︎こうしたご指摘もいただいています。▶︎時間短縮にご協力をいただいた飲食店に対する協力金の早い支給に加えて、各都道府県により、飲食店の見回り。▶︎こうしたことも徹底をさせていただきます。▶︎私から国民の皆さんには、先ほど申し上げましたけども、ワクチン接種こそがまさに決め手であり、総力を挙げて接種を進めていく。▶︎その必要があると考えています」。
【菅首相】「またオリンピックでありますけども、今東京への交通規制、首都高の(通行料の)千円の引き上げ、こうしたことや、あるいは東京外への貨物船の入港を抑制するだとか、いろいろな対応、テレワークもそうでありますけども、そうした対応によって人流が減少しているということは事実であると思います。▶︎さらに、抑制をするために、オリンピック、パラリンピック、ご自宅でテレビ観戦をしていただけるような、そうした要請もしっかりと行っていきたい。▶︎このように思っております。▶︎そうした中で感染拡大というものを防いでいきたい。▶︎このように思います」。
【政府新型コロナ感染症対策分科会・尾身茂会長】「今後の感染状況はですね、今日また緊急事態宣言がこういう形で決定されたわけですが、この今の急激な感染拡大に対して、日本の社会がどのように対応するのか、立ち向かうのかということが今非常に、今私は最も今までの中で重要な危機に直面していると思います。▶︎そうした今の状況にどう国民、社会全体が立ち向かうということで、これからの推移は決まってくると思います」
【尾身氏】「そういう中でこれがうまく社会、国民が一丸になって、この今の危機を乗り越えれば、日々、ワクチンの接種率が向上している。▶︎これを乗り越えれば、もうしばらく頑張れば、みんなが今よりもう少し、経済社会活動、自由に再開できるということが、見通しが出てきております。▶︎ただ、今は比喩的に言えば火事が燃え盛りつつあるので、この火事を何とか早く下火にするということが、今集中してやるべきことです。▶︎それを乗り越えれば、私は光が少しずつ見えてくると思います」
--東京都内で数千軒の飲食店が時短などの要請に応じていない。▶︎ワクチン接種が進み、人流が減っているのならここまで感染が急拡大することはないのでは
【菅首相】「まず、飲食店による感染リスクを減少させることは、感染の肝だということを私、申し上げています。▶︎このことは専門家の委員の皆さんからも、そこが指摘をされていることも事実です。▶︎そして、今は家庭での感染が一番多くなっています。▶︎それはそうした外から感染をして、家族に移す方が一番多いということです」。
【菅首相】「職場での感染が2番目になってます。▶︎そうしたことからしても、やはり、ここはしっかり対応しなければならないというふうに思います。▶︎そして、東京都ですけどね。▶︎東京であれば、東京都、神奈川であれば神奈川県、そういう自治体のから協力を要請した所にやはり協力していただける方に、協力をするというような環境を政府は作る必要があるというふうに思っています。▶︎やはり、その協力金を事前にお知らせしていただくとか、あるいは、協力の申請に時間が非常に複雑だとか、時間がかかる。▶︎そうしたことがないような、そうした対応をすることに努めていきたいというふうに思います」。
【菅首相】「オリンピック、パラリンピックでありますが、これについては例えば開催するにあたりIOC(国際オリンピック委員会)に対して、従来18万人くらいの方が、🇯🇵日本に選手や関係者で来る予定でしたが、それを3分の1に(削減を)お願いさせていただいたり、私も現場に行きましたが、羽田、成田(両空港)もですね、入港時にやはりその日本国民と接触することがないようにとか、そうしたことをしっかり対応しております。▶︎今、その原因にはなっていないというふうに思っています。▶︎ただこれ、ぜひ、オリンピック、パラリンピックをご自宅のテレビでごらんになっていただいて、声援を送っていただければ、ご自宅でごらんになっている方が多分たくさんいらっしゃるんだろうというふうに思います。▶︎それと、この大会を無観客にして大会を開催させていただきました。▶︎そうした点から、私、申し上げた所です」。
(4)今の波を「できるだけ早く収めるのが私の責任」
--新型コロナウイルスワクチンの接種は、重症化リスクのある40~50代を優先的に接種すべきだという考え方と、新規感染者の大半を占める20~30代の接種を急ぐべきだと2つの考え方がある。
【菅首相】「まず、全ての希望者の皆さんにできるだけ早く接種を進めていくっていうのは政府の基本的な考え方です。▶︎その中で重症化リスクが高い高齢者については7月いっぱいで目標を達成することができたと思っています。▶︎それで現在、問題になっているのは40代、50代の人に感染者数が大幅に伸びている。▶︎と同時に、若い人が大幅に伸びている。▶︎まあ、そういう中で、例えば、職域接種。こうしたことについては、40~50代の人というのはやはり一番多いのじゃないかというふうに思います」。
【菅首相】「また若者対策として、大学での接種も始まっています。▶︎そうしたことをトータル的に考えて対応していくことが大事だと思います。▶︎また、先ほど申し上げましたけど、英アストラゼネカ(製のワクチンを)約200万回分確保して、それが接種できるようになりますので。▶︎そうしたことについても、さまざまな対策を講じていくということが大事かなというふうに思っています」。
--今回の感染拡大では重症者が比較的抑制されているとはいっても、首都圏や関西などで医療崩壊の恐れが専門家などから指摘されている。どう対応するか。▶︎感染再拡大を招いた責任は
【菅首相】「まず責任については、今発生しているこの波をできるだけ早く収める。▶︎そのことが一番の私の今の責任だというふうに思っています。▶︎それで、先ほどの冒頭の質問でありますけど、まず国民の命と健康を守るというのは、これは政府の役割であります。▶︎そのために必要な方に必要な医療を提供するっていうのが基本であります」。
【菅首相】「そういう中で、今、神戸と大阪の話がありました。▶︎本年初めのこの感染拡大をしたときのその反省に立ってですね、各都道府県においては、大幅な病床確保だとか、病床間の連携。▶︎こうしたものを行っているところです。▶︎例えば東京では4月以降に新たに1300床の病床を確保しております。▶︎また、先ほど申し上げましたけれども、重症化のリスクを約7割減らすという、この軽症者や中等者に対する初めての画期的な治療薬を今、承認されました。▶︎これを積極的に活用して、国民の皆さんの命は守っていきたいというふうに思います。▶︎そして何よりもこの🇮🇳デルタ株。▶︎これに対しても高い効果を示してますワクチン接種ですね。▶︎そうしたことを進めていくっていうのが、極めて大事なことだというふうに思っています」。
--人流を減らす具体的な目標と方法を示していない。▶︎五輪のテレビ観戦だけでその目標が到達できるのか
【菅首相】「これ、東京大会の開催が決定してから、東京都内が圧倒的にオリンピックの会場もありますから、そういう中で東京に集中する人流を防ぐための対策というのは当時から考えて行ってきております。▶︎それが車の乗り入れ3割減だとか、あれはテレワークによって確か6割ぐらいだったと思いますが、減をするとか。▶︎これは東京都と連携をして、そうしたことを対応してきているということもこれ事実であります」。
【菅首相】「そして、結果的に新たに人流、無観客である定数、観客を入れての時であっても30万は首都圏の人流を少なくする。▶︎そうした対策を練ってましたんで、そうしたものに基づいて今行っているということであります」。
--具体的な目標は
【菅首相】「ですから、大会に集中する人のそれよりも、少なくするということで、ですからそこはできていると思ってます」
【尾身氏】「私は今はいろんな課題がありますけども、重要な課題の一つは、人々が、コロナ慣れ。▶︎緊急事態宣言慣れ。▶︎それからデルタ株のこともあるし、夏休みがありお盆があり4連休があり、オリンピックがあるということで、なかなか危機感が伝わりにくい状況があると思いますね。▶︎実はあの感染がどのようにして起こるのかということは、もうかなりエビデンスが出ていると思います。▶︎それは飲食だけじゃなくて、人々が普段、家族に会っている人と、会って感染するということではなく、普段会わない人と大人数しかも長時間ということで、感染のリスクが高まるということがわかっているわけですよね」。
[2021/07/30]【後編へ】
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[*掲載日時:2021年7月31日(土)]
それ、しらんかっとってんちんとんしゃん。



