【コロナノコトバ】PART.386


◼️クアッド:『ワクチン支援巡り、首相「4か国で野心的・具体的な成果出す』

菅首相は313日未明、日本🇯🇵と米国🇺🇸、オーストラリア🇦🇺、インド🇮🇳の4か国首脳によるテレビ会議で、インド太平洋地域の途上国に新型コロナウイルスワクチンの支援を行っていくことで一致したと明らかにした。▶︎会議終了後、首相官邸で記者団に語った。4か国の枠組みでの首脳会議は初めてで、4首脳は年内に対面での会議を行うことでも合意した。▶︎首相は「これから4か国を中心に、野心的、具体的な成果を出すことができるようしっかり協力していく」と強調した。▶︎会議では、中国の動向やミャンマー🇲🇲情勢、北朝鮮🇰🇵による日本人拉致問題なども議題となった[2021/03/15

▶️菅首相の指す「野心的な成果」とは、一体なに?〆

◼️タクシー業界:『コロナで業績悪化タクシー4社が事業廃止を届け出』

国土交通省中部運輸局は311日、新型コロナウイルスの影響による業績悪化が原因で、愛知県内のタクシー事業者4社が、年度内での事業廃止を届け出たと発表した。▶︎新型コロナの影響によるタクシーの事業廃止は、管内では初めてという。▶︎事業廃止するのは、いずれも車両の保有台数が約30の太陽交通(名古屋市)、豊自動車(同)、キングタクシー(豊橋市)と、同8台の新城交通(新城市)。▶︎4社はそれぞれ「売り上げ減少が続き、今後の業績回復も困難」「利用者が激減し、営業を続けるほど赤字が拡大する」などの理由を挙げているという。▶︎同運輸局では、「新型コロナ収束の見通しが立たない中、今後も厳しい状況が続けば、さらに事業廃止する事業者が増える恐れもある」とみており、車両内の感染防止対策への補助事業など、支援策の活用を呼びかける方針[2021/03/15

▶️4社同じタイミングでの事業廃止は、なんとか踏ん張っている他のタクシー会社にも心理的影響を与えることは免れないだろう。愛知県に限らず、タクシー業界の倒産・廃業ドミノ倒し現象が起きることが危惧される〆

◼️JR東日本:『開業1年の高輪ゲートウェイ駅、苦戦続く利用客は見込みの2割に低迷』

JR山手線で49年ぶりの新駅として注目を集めた高輪ゲートウェイ駅(東京都港区)が、314日で開業から1年を迎える。▶︎新型コロナウイルスの影響で、1年間の利用客は当初見込みの2割程度に低迷。▶︎駅と一体で整備中の開発地区では明治期の貴重な鉄道施設が出土し、工期が遅れる可能性もあり、苦戦が続きそうだ。▶︎同駅は、JR東日本が車両基地の跡地で行う開発の中核施設として、2020314日に開業した。▶︎周辺には2024年度までに商業施設やホテル、タワーマンションなどが建設されるほか、リニア中央新幹線の発着駅・品川駅にも近いことから、同社は「日本の玄関口となるエリア」として開発に力を入れる。▶︎JR東は、開業1年目の乗車数を1日平均23000人と見込んでいたが、新型コロナの影響で利用が伸びず、降りる人も加えた乗降客数は2月の1日平均が9200人にとどまった。▶︎開業から2月末までの乗降客数も計362万人で、当初見込みの2割程度だった。▶︎20207月には、隣接する開発地区で、明治5年(1872年)に日本で初めて開業した鉄道の線路の土台部分「高輪築堤」が、計約800メートルにわたって出土した。▶︎日本考古学協会が「近代日本における至宝」として、現地での保存を要望。▶︎JR東と港区教育委員会が保存方法を巡って協議を続けており、202010月に着工予定だったビル建設工事は開始のメドが立っていない。▶︎JR東の関係者は「想定外の事態もあったが、一つずつ課題を解決し、いい駅と街をつくっていきたい」と話している[2021/03/15

▶️鳴り物入りで開業した高輪ゲートウェイ駅も、コロナ禍によるJR東日本の本体の経営が圧迫される中、パッとしない状況。さらに追い討ちをかける「高輪築堤」の突然の出土による工期遅延は痛い。港南口のオフィス街もリモートワークによる昼間人口の激減で、「日本の玄関口」構想も夢のまた夢か?僅かな救いは、リニアか。開通が待たれる〆

◼️『日本は何位?新型コロナ対応国別ランキング』

【図表1

世界がその対応に苦戦している新型コロナウイルス感染症。▶︎感染拡大の防止と、経済活動の維持というトレードオフの中で、各国はいかに対処しているのか?▶︎コロナ対応を数値化し、ランキング形式で検証する。▶︎新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)が世界で流行し、2020311日には世界保健機関(WHO)がパンデミック宣言をした。▶︎それから1年が経過した今、異例の速度でワクチン開発がなされ、接種も開始されるといった朗報もあるものの、残念ながらコロナ収束の目途は立っていない。▶︎本稿では、各国のコロナの感染拡大を受けた対応や経済状況について比較、分析したい。▶︎コロナ対策を評価するに当たって、各国の状況について情報を共有することには意義があると考えられる(なお、以下で「国」と括る際には便宜上、香港などの地域も含まれることとしたい。▶︎中国と言った場合は中国本土を指すことにする)。▶︎コロナ禍において各国が苦悩しているのは、感染拡大防止と経済活動維持のトレードオフである。▶︎各国のコロナ対応をこの二軸で評価すべく、各国の「コロナ被害」と「経済被害」を数値化する方法を取った。▶︎具体的には「コロナ被害」を累積感染者数、感染拡大率、致死率を用いて計算し、「経済被害」については、コロナによって失われたGDPの損失を計算している。この結果が【図表1】である(2021211日時点)。▶︎各国のコロナ対応を評価している団体はほかにも多くあるが、分かりやすさを重視し、各国の「対応力」ではなく、実際のコロナ被害と経済被害の「結果」に注目した。▶︎コロナ被害と経済被害という結果で二軸評価する場合でも「感染防止」と「経済」のどちらを重要視するのかというウエイトの置き方によって差が出てくる。▶︎コロナ感染による死者を許さないという極端な立場からは、経済を完全に止めることが良い政策になる。▶︎しかし、実際には経済低迷によって自殺者が増えるという相関もある。▶︎「コロナ被害」にややウエイトを置いた評価を行っているが、評価方法が単純であるので、表の各項目のデータを参考にそれぞれのウエイトで再評価することも可能であろう。

◇ニュージーランド🇳🇿の「ゼロコロナ」戦略

【図表2

以下では「コロナ被害」と「経済被害」のそれぞれについて、各国の特徴を見ていく。▶︎まず、「コロナ被害」を少なく抑えている国として、台湾、ニュージーランド🇳🇿、中国🇨🇳、ベトナム🇻🇳、タイ🇹🇭が挙げられる(表の感染者数で10点となっている)。▶︎これらの国の特徴は、累積の感染者数が少ないだけでなく、感染のピークもかなり低い点が共通している。▶︎なお、これらの累積感染者が少ない国では感染拡大率や死亡率が高いために順位を落としている国もあるが、累積死亡者や足もとの感染者の絶対数を見ると少なく、総じて感染抑制に成功してきた点では共通して評価できる。▶︎ニュージーランド🇳🇿のアーダーン首相は、202012月に感染者数をできるだけ少なく抑えるべく、「カーブを潰す(squashing the curve)」ことを目標としたと語っている。▶︎感染者数をピークアウトさせ、また、市中感染ゼロを目指すこのような方針は「ゼロコロナ(Zero Covid)」戦略とも呼ばれるようになった。▶︎【図2】では感染被害が小さい国における新規感染者数の推移をプロットしているが、実際、台湾🇹🇼、ベトナム🇻🇳、ニュージーランド🇳🇿はほぼ新規感染者がいない(市中感染者に限ればゼロに近い)状況が続いている。▶︎オーストラリア🇦🇺(総合11位)は20207月~8月に感染者が増加する局面があったものの、10月以降はほぼゼロに抑えている。▶︎中国も断続的にクラスターが発生しているが、その都度抑制している。▶︎一方で、タイ🇹🇭はこれまでかなり感染者を抑制してきたが、冬になって急拡大しており、今がまさに正念場と言える。▶︎なお、図には記載していないが、感染者数が少ない国でも韓国🇰🇷(総合13位)などは一日あたり数百人の感染者が確認されており、「ゼロコロナ」というよりは「ウィズコロナ」で、相対的に日本に近い。

◇感染防止と経済活動維持のトレードオフ

次に経済被害について確認したい。経済被害を小さく抑えた国として、台湾🇹🇼、トルコ🇹🇷、中国🇨🇳、韓国🇰🇷、ベトナム🇻🇳が挙げられる。▶︎ランキング上位の台湾が代表的だが、これらの国は「コロナ被害」も「経済被害」もいずれも軽微にとどめている点が特徴だ。▶︎巷間では、感染防止と経済活動維持はトレードオフだと言われるが、これらの国では、両方を達成している。▶︎つまり、感染者が少ない状況が所与であれば公衆衛生対策として厳しいロックダウンをせずに済み、感染が拡大しても初期であれば、局所的、短期的な封じ込め措置で感染抑制に効果があるため、感染抑制と経済活動維持の両立が容易になっているとも言える。▶︎なお、2020年春の感染拡大期には、中国🇨🇳や欧米各国でロックダウンが実施されたが、WHOは必ずしもこの施策を推奨していない。▶︎WHOが基本的な手段として挙げているのは検査・追跡・隔離などの政策である(本稿ではTest Trace Isolateの頭文字からこれを「TTI政策」と呼ぶ)。▶︎ロックダウンも物理的な隔離政策の一種と言えるが、貧困層は接触の多い産業に従事している場合が多く、ロックダウンが貧困層の生活をさらに苦しめること、とりわけ低所得国では貧困層が生活を維持するため、経済全体で接触の機会を減らせず、感染抑制の効果が限定的になることをWHOは懸念している。▶︎実際に、インド🇮🇳(総合16位)では世界最大のロックダウンを断行したが、思うように感染者数は減らず、経済活動を段階的に再開する「封鎖解除」に転じた。▶︎理想的にはTTI政策、およびマスク着用やソーシャルディスタンスの確保といった基本的な感染予防策で抑えることが望ましい。▶︎先の「ゼロコロナ」の国々は基本的にはTTI政策を行いつつ、クラスターが発生した場合には局所的なロックダウンを実施している。▶︎ちなみに、WHOはロックダウンを推奨してはいないが、国際通貨基金(IMF)はロックダウンについて、感染者数抑制に効果があり、早く、厳しく実施するほど感染者を減らす、それが早期の経済活動の再開にもつながる可能性があると評価している。▶︎これは先に見た感染抑制と経済活動維持を両立している国にも当てはまり、ロックダウンによって経済的な被害を受けてしまう人たちへの支援、セーフティネットを確保し、実効性を担保した上でのロックダウンは、感染抑制と経済活動維持の双方に効果をもたらす可能性があるとも言えるだろう。▶︎「ゼロコロナ」を目標とする国は、医療逼迫の状況を見てロックダウンに踏み切るのではなく、新規感染者やクラスターの状況を見て局所的なロックダウンを早期に行うことで、感染抑制と経済活動維持の両立を達成できていると考えられる。

◇業種による経済被害格差は避けられない

「経済被害」を見る上では、国内産業において対面サービス産業がどれだけのシェアを占めるかが重要なポイントとなる。▶︎飲食店が代表的であるように、対面サービス産業において三密を避けることは容易ではない。▶︎営業できたとしても感染防止策によって生産性が低下することは避けがたい。▶︎宿泊業も海外からの観光客の減少という影響を大きく受ける。▶︎つまり、観光立国など対面サービス産業のシェアが大きい国では、国内の感染を抑制できたとしても、完全収束せず、感染再拡大のリスクを抱える以上、平時とまったくおなじように経済活動はできない。スペイン🇪🇸(総合50位)などの南欧や、タイ🇹🇭(総合19位)など東南アジアでは観光収入に依存する国が多く、コロナに対して脆弱と言える。▶︎タイ🇹🇭は、冬までは比較的感染者を抑制できており、コロナを蔓延させない点ではかなり上手くやっていると言えるが、観光業からの収入が多い国であるために、経済損失が大きくなってしまった。▶︎コロナ被害は小さいが、経済被害が大きくなってしまった事例と言える。▶︎ほかにも各国の産業の特色から、それぞれの経済状況が見えてくる。▶︎例えば経済被害の小さい台湾でも、コロナ禍によって個人消費はマイナス成長となり、域内の対面サービス産業も低迷している。それにもかかわらず、2020年も国全体でプラス成長を維持しているのは、台湾🇹🇼の主要産業である半導体製造が、コロナ禍によりむしろ好調になったことが要因となっている。同様に、トルコ🇹🇷(総合4位)も対面サービス産業については落ち込んでいるが、金融業の成長が経済損失をカバーしている。▶︎財政支援の面では、日本🇯🇵(総合14位)や米国🇺🇸(総合29位)をはじめ、直接の現金給付を含めた支援策を実施している国も多い。▶︎こうした支援策は「経済被害」を一部軽減する可能性があるが、対面サービス消費に使える状況ではないため、必ずしも産業間の格差を埋められるわけではない。▶︎コロナによるショックで生じる収入減少や失業、倒産を避けるため、給付金のほか、資金繰り支援や雇用維持などの各種支援をすることも重要だが、脆弱な産業への被害そのものを避けられるわけではないからだ。▶︎一方、対面サービス産業を直接支援する策(産業を絞った補助金による需要喚起)として、日本🇯🇵GoToキャンペーン、英国🇬🇧(総合四六位)の外食産業支援策なども実施されてきた。▶︎これらは直接的に特定産業への需要を喚起し、経済被害を軽減することができる。▶︎ただし、GoToキャンペーンに批判が集まったように、接触機会が増えることで感染抑制に逆効果となる可能性もある。▶︎つまり「経済被害」は経済構造の観点からは、コロナ禍で落ち込みやすい宿泊業、飲食サービス業、娯楽業などの産業シェアが小さく、対面での接触を避けやすい製造業や、オンラインでの業務代替が可能な情報通信業や金融業などの産業シェアが大きい国が、相対的に有利な状況だと言える。

◇日本🇯🇵はコロナ対応を上手くやっているのか

最後に日本🇯🇵について考察したい。▶︎日本のランキングは14位であり、冬の感染拡大でややランキングを落としているものの、相対的には悪くない順位と言える。▶︎日本のコロナの感染拡大とその対応については、欧州と類似している点がある。▶︎欧州も日本も冬に感染者数が急増し、医療逼迫のリスクが高まったことから、封じ込め政策を強化してきた。▶︎2020年春のような厳しいロックダウンではなく、より緩やかな行動制限、例えば職場などは極力閉鎖せず、飲食業などに対する夜間時間帯の営業制限などにとどめている点は共通している。▶︎ただし、「コロナ被害」「経済被害」ともに日本は欧州各国と比較して軽微だ。▶︎欧州では感染者数がなかなか抑制できずに苦戦する一方で、日本は感染者数が少ない段階で緊急事態宣言を発出し、感染者数もピークアウトしている。▶︎個人的には、日本の動きが迅速だったというよりも、医療逼迫の状況が、欧州に比べて感染者が少ない段階で訪れたために、行動制限に踏み切らざるを得なかった面もあると見ている。▶︎「経済被害」においては、日本も近年はインバウンドによる需要を重視し、観光関連産業などの対面サービス産業が盛り上がっていたため、こうした産業はコロナ禍で大きな打撃を受けている。▶︎ただし、経済全体で見たこれら産業のシェアは欧州と比較して小さい。▶︎さらに欧州では、英国🇬🇧のジョンソン首相が「従来のウイルスより感染力が最大で七割強い可能性がある」と指摘した変異株が急速に蔓延している。▶︎英国🇬🇧では、20203月と11月にロックダウンに踏み切ったが、感染が再び急増していることから、20211月から3回目となるロックダウンを実施している。▶︎3回目のロックダウンでは、学校での対面授業をやめるなど、2回目のロックダウンより基本的に厳しい措置を講じている。▶︎感染力が強いウイルスが優勢になると従来の封じ込め政策による感染抑制が難しくなり、コロナ被害、経済被害ともに深刻化してしまう可能性が高い。▶︎結果的には日本は欧州と比較して、上手くやっていると言えそうだが、やはり重要なのは、今後の出口戦略、緊急事態宣言を終え、いかに収束へ向かわせるかである。▶︎政策としては、日本🇯🇵でも「ゼロコロナ」を目指すべき、あるいは「TTI政策」の観点からもPCR検査をもっと拡充すべきといった声も聞かれる。▶︎一方で、日本🇯🇵のように人口が多い民主主義国では感染者ゼロは現実的ではない、大量の検査は費用対効果が得られないといった反論も聞く。▶︎政策の是非に関するコメントは差し控えるが、ランキング上位国は、政府がコロナ対策の目標や戦略、戦術を国民に丁寧に説明し、また国民の政府への信頼も高い点で共通しているように思われる。▶︎少なくとも日本政府もコロナ禍について、どのような戦略、戦術で乗り越えていくのかを、その根拠とともにしっかりとメッセージとして発信し、国民からの支持獲得を目指すことが重要と言えるだろう[*中央公論20214月号記事]

▶️【図表1】は、各国における「感染拡大の防止」と、「経済活動の維持」というトレードオフを比較検討する際、非常に参考になる資料である。今後、コロナ政策の成功・失敗を評価する場合、一過性の現象を評価するのではなく、こう言った総括的で客観的指標に基づいた論争が重要度を増してくるだろう〆

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[*掲載日時:2021315日(月)16:55]


それ、しらんかっとってんちんとんしゃん。