【コロナノコトバ】PART.281
◼️政府:『接種キャンセル待ち検討』
河野行政改革担当相は2月21日夜、新型コロナウイルスのワクチン接種当日に急きょ余りが出た場合を想定し、キャンセル待ちの仕組みを検討する考えを示した。▶︎「ワクチンを無駄にしないことを考えれば当然必要だ」と述べた。▶︎接種の主体となる自治体に具体策を詰めるよう要請する考えだ。▶︎接種済みの証明書を発行し、海外渡航時の条件とする動きには否定的な認識を示した。▶︎「アレルギーで打てない人もいる。打たなければ、何かができなくなるという制度設計に、国際的になるとは思わない」と強調。▶︎「日本国内でワクチンを接種した証明書を使うケースも想定できない」とも語った[2021/02/22]
▶️ワクチン情報発信を加速させる河野氏、身内の不祥事でさらに沈黙する菅氏…この国の総理大臣っていったい誰?
◼️政府:『「GoTo」上限に減額案…感染懸念に配慮、年末延長も』
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全国で停止中の観光支援事業「GoToトラベル」をめぐり、再開する場合には1人1泊2万円の補助上限を減額する案が政府内で浮上していることが分かった。▶︎上限を1万円に見直し、さらに段階的に引き下げる案や、5000円に大幅減額しつつ期間を秋から年末まで延長する案が出ている。▶︎トラベル事業は旅行代金の35%を割り引き、15%分は買い物などに使える地域共通クーポンとして利用者に配る。▶︎補助額の上限は1人1泊2万円。2020年度第3次補正予算では事業費約1兆円を盛り込んだ。▶︎しかし、新型コロナの感染拡大を受け、2021年12月から全国で停止している。▶︎1月の緊急事態宣言再発令後、感染拡大に一定の歯止めがかかりつつあるとみて、政府は事業再開が可能かどうか検討。▶︎トラベル事業について、宣言が全面解除された場合をにらみ、早ければ月内にも政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会で議論する見通しだ。▶︎政府内では、事業を再開する場合、各都道府県の感染状況が「ステージ2」程度となることを条件に、当初は県内発着に限定する案が浮上。▶︎現行2万円の補助上限額については、利用者が殺到して感染リスクが高まる懸念があることや、これまで高級宿泊施設に利用が偏っているとの指摘を考慮し、減額が検討されている。▶︎具体的には、補助上限額を1万円に改めた上で、さらに数カ月単位で段階的に引き下げる案がある。▶︎財務省では、5000円に減額しつつ、事業期間は3次補正で想定した「6月末まで」から延長し「秋から年末まで」とする案も出ている。▶︎財務省幹部は「感染対策との兼ね合いも重要だ」と指摘する。トラベル事業をめぐっては、地域経済の刺激策として早期再開への期待がある一方で、感染拡大への懸念から慎重な対応を求める意見も出ている。▶︎政府は事業再開が可能かどうか慎重に検討する方針だ[2021/02/22]
▶️再開に向けた議論も結構だが、これまでの検証(実質的な経済効果など)がほとんど公表されないことが問題(GoTo延べ利用者数の記事しか見かけたことがない)。税金使ってやるなら、全て情報公開するのか筋では〆
◼️『外出自粛のお願いはなぜ若者に届かないのか?』
新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が10都府県で延長されたが、街中の人出は減らない。▶︎とりわけ、繁華街では若者の姿が目立つ。▶︎無症状感染者が少なくないとされる若者に対し、政府は声を大にして外出自粛を求めているが、なぜ「お願い」は届かないのか。▶︎どうすれば耳を傾けてくれるのか。若者の動向に詳しい専門家に聞いた。
《政府の呼び掛けは「コアターゲット」が緩すぎる》
【Q】――昨年の宣言下と比べ、自粛ムードが全体的に緩んでいる中、出歩く若者も少なくありません。
【A】僕の印象では外出を自粛している若者の方が圧倒的に多い。▶︎それなのに、「若者のみなさん」とひとくくりにしている点が一番の問題だと思います。▶︎確かに、第2波の感染拡大の局面では若者の感染率は高かったですが、足元では低くなってきている。▶︎各世代ごとに人口に占める累計感染者の割合をみると、10代と30代は他世代と大きく変わらない。▶︎ただ、20代は約0.7%とやや高いので、強いて言えば「20代」ですが、ほとんどの人はキチンと自粛している。▶︎どんなタイプの20代が問題なのか。▶︎コロナ禍に見舞われて1年も経っているのに、分析ができていないのではないでしょうか。
【Q】――「夜の街」がヤリ玉に挙げられたように、若者にも冷たい視線を向ける風潮が広がっています。
【A】一部の人を取り上げてイジメるような構図になってしまうのは良いことではありませんが、少なくとも実態を把握し、ターゲットを絞り込んで発信しないと、メッセージ効果は期待できません。▶︎新型コロナ対策も広告も同じです。▶︎マーケティングの現場では「コアターゲット」と呼ぶのですが、売り込みたい層に照準を定める。▶︎そして、ターゲットに向けた商品を作り、コミュニケーションを構築しないと、広告は届かないと言われています。▶︎健康食品のテレビCMを若者に人気のバラエティー番組に挟んでバンバン流し、「元気になれます」といくらやっても、購買にはつながりませんよね。政府の呼び掛けは「コアターゲット」が緩すぎるんです。
【Q】――「ペルソナマーケティング」はより高い効果が期待できるそうですね。
【A】「ペルソナ」というのは、サービスや商品の典型的なユーザー像のこと。▶︎実在しているかのように年齢、性別、居住地、職業、役職、年収、趣味、価値観、家族構成、生い立ち、ライフスタイル――など、リアルで詳細な情報を設定します。▶︎ペルソナのニーズを満たす商品を設計し、刺さるマーケティングを展開すると、ペルソナを設定しないマーケティングよりも成功する確率が高くなります。▶︎「ひるおび!」(TBS系)との共同調査(18~39歳の男女1157人対象)では、2度目の宣言発令で半数以上が外出回数が「減った」と回答し、その割合は1人暮らしよりも、実家暮らしの方が多かった。▶︎そうしたデータを基にすれば、呼び掛けは「1人暮らしの20代の社会人」に絞れるかもしれない。▶︎その人たちが周りから差別されることなく、気持ち良く応じられるよう言葉選びや発信の仕方には気を使わないといけない。▶︎温かい言葉遣いが前提です。▶︎上から目線ではなく、「否定しない」「寄り添う」というのも今の若者に届くポイントです。▶︎「頑張れ」とか「気を引き締めろ」といった言い方は受け入れられにくいですから。
《Z世代の「チル&ミー」な価値観とは》
【Q】――著書で、10代前半から25歳くらいまでの「Z世代」(1990年代半ば以降生まれ)を理解するキーワードは「チル&ミー」だと分析されています。「チル」は米国のラッパーたちのスラングで、「chill out」(落ち着くの意)の略。日本語では「まったりする」というニュアンスに近い言葉です。▶︎コロナ禍によって変化する可能性がありますが、不安や競争の少ない生活を送ってきたZ世代の価値観を表しています。▶︎少子化で大学は全入、バイト先は選べるし、時給も上がる。▶︎就職活動は超売り手市場で「ダイヤモンドの卵」と呼ばれ、頑張らなくてもやっていける環境で育ってきたのがこの世代です。▶︎「ミー」は自己承認欲求や発信欲求の高さを指しています。▶︎これまでは芸能人になったり、何か大きな成功をしない限り、承認欲求がそうそう満たされることはなかった。▶︎それが、SNSの浸透で友人から「いいね」をもらうのが日常的になり、プチ承認を得られる環境が整っている。▶︎Z世代は良くも悪くも自意識過剰になっている傾向があります。▶︎言うなれば、プチスター気取り。▶︎「アメとムチ」と言いますが、Z世代のヤル気を引き出すのにムチは通用しません。▶︎アメでしか動かせない。▶︎僕の研究所には学生が30人ほどいるんですが、「こうした方がもっとステキになるのに」という表現を使うようにしています。
《藤井貴彦アナの「共感と応援」がバズり》
【Q】――号令一下、行動変容を求めるやり方が通じないわけですね。
【A】若者に非常に刺さったのが、「news every.」(日本テレビ系)の藤井貴彦アナのコメント(1月27日放送)です。▶︎「私の周りでもリモート授業であれば東京にいる必要がないからと実家に戻り、学校を辞めた学生さんがいました。▶︎実家でリモート授業を受けていて、誰も住んでいない家賃を払い続けている学生さんもいるそうです」と若者に寄り添い、「若者の感染者数は多いままですが、一概に若者に背負わせないようにしなければなりません。▶︎誰よりも彼らが感染者数の減少を願っているはずですし、いつか大活躍してやると考える若者もたくさんいるはずです。▶︎身近な若者への応援も忘れないでいてください」と呼びかけた。▶︎ツイッター上ですごくバズったので、多くの大学生が知っていると思いますよ。
【Q】――若者に対する共感と応援にあふれています。
【A】アナウンサーの言葉が若者にこれほど届いたのに、政治家の訴えが響かないのは恥ずかしいことだと思いますよ。▶︎2013年のサッカーW杯予選で話題になった「DJポリス」もそうですよね。▶︎騒然とする渋谷スクランブル交差点で、「みなさんは12番目の選手。▶︎日本代表のようなチームワークでゆっくり進んでください」とアナウンスして、若者を見事に誘導した。▶︎お笑いコンビの「ぺこぱ」が人気なのも同じ文脈です。▶︎否定しないツッコミが若者にとって心地いいんです。▶︎マーケティングの世界では、そうしたトレンドを取り入れるのは当然の発想なんですが、政治の世界ではそれが当たり前にならない。▶︎安倍前首相が星野源さんの「うちで踊ろう」に乗っかったのも、菅首相が国会で「〈全集中の呼吸〉で答弁する」と言ったのも、うわべだけ。本質を捉えていないからハズすんです。
【Q】――東京都の小池知事はユーチューバーのヒカキンやフワちゃんらとの対談動画を流し、ステイホームを訴えていますが、どうですか。
【A】インフルエンサーを起用するのはいいことだと思いますが、中途半端ですね。▶︎単発では見られても、長期的なコミュニケーションにつながっていない。▶︎ユーチューブを使えばいいだろう、フワちゃんを呼べばいいだろう、という表面的なものも感じますし。▶︎起きている間中、スマホをいじっている若者の生活実態を理解していない。▶︎つまり、新しい情報を毎日提供し、飽きられない工夫が必要なんです。▶︎ユーチューバーが苦労しているのはそこで、テレビとの両立の難しさもそこにあるんです。
【Q】――放任するわけにもいかないでしょうし、手だてはないのでしょうか。
【A】なぜ世論をうまくマーケティングしないのか。▶︎マーケティングに携わっている人間としては、不思議でなりません。▶︎調査をすれば現状把握も予測もできる。▶︎それには定性調査と定量調査が欠かせません。▶︎若者を把握したいのであれば、さまざまな属性の若者から聞き取りをして生の情報を集め、そこから質問項目を抽出する。▶︎これが定性調査で、マーケッターが想像できないような項目が出てくるのがポイントです。▶︎そして、全国で何千、何万サンプルを集める定量調査を実施すれば、リアルな若者の声が浮かび上がってくる。▶︎マーケティングは大衆迎合に傾いては決していけませんが、政策を効果的に実行するために必要不可欠なものだと思います[*日刊ゲンダイ2021年2月21日付記事/解説:原田曜平氏・マーケティングアナリスト、信州大特任教授]
◼️『コロナ禍でネット通販トラブル急増…「お試し定期購入」には要警戒』
PIO-NET(パイオネット。全国消費生活情報ネットワークシステム)によると、コロナ禍でネット通販トラブルが急増しているという。▶︎国民生活センター相談情報部の森澤槙子さんが説明する。▶︎「2020年5月には、全国の消費生活センターへのネット通販にまつわる相談件数が、2万6000件を超えた。▶︎これは相談件数全体の32.7%で、初めて3割以上を占めた。▶︎4~6月の相談件数を見ても、前年比で約1.6倍」▶︎「多かったのは健康食品や化粧品、飲料の『お試し定期購入』に関する相談。▶︎次いで洋服、かばん、運動靴、家具類などの『身の回り品』。▶︎商品が届かない、偽ブランドや模倣品・粗悪品だった、返品できない、など内容はさまざまです」。▶︎特に急増しているのが「お試し定期購入」で、5年前に比べて2020年には約14倍増。▶︎消費者庁取引対策課の武田雅弘さんは警鐘を鳴らす。▶︎「定期購入という購入方法は以前から存在していて、悪いものばかりではない。▶︎だが、“お試し”という謳い文句を使うサイトの中に、定期購入であることを意図的にわかりにくくしている悪質なサイトが増えている点は、要注意」。▶︎そのほか、ECサイト、フリマアプリ、銀行、クレジットカード、キャッシング、宅配便、さらに公的機関(たとえば総務省の新型コロナウイルス特別定額給付金の申し込みサイト)を装ったフィッシングサイトやフィッシングメールも日々大量発生している。▶︎フィッシング対策協議会事務局の平塚伸代さんは、「2021年1月のフィッシング報告件数は4万3972件。▶︎ひと月前に比べてすでに1万1801件も増加している。▶︎フィッシングに悪用された67ブランドのうち、20件はクレジットや信販系、8件は金融機関系で、クレジットカードを騙るフィッシングの報告が増えています」と現状を説明する。▶︎こうした悪質サイトは日々、巧みに変貌している。▶︎ワナにかからないために、ネット通販を利用する際は十分注意したい[*女性セブン2021年3月4日号記事]
▶️不謹慎かも知れないが、次々と登場する“新たな詐欺手法”を生みだす人たちの有能な頭脳をプラス活用すれば新ビジネスが生まれそうな予感…もったいない〆
◼️英国:『都市封鎖緩和、3月8日から…成人3人に1人ワクチン接種』
ジョンソン英首相は2月21日の声明で、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け1月上旬からイングランド全域に敷いている都市封鎖について、3月8日から段階的な緩和に踏み切る方針を明らかにした。▶︎「子供たちを学校に戻すことが常に優先事項だ」と述べており、第1弾として学校が再開される見通しだ。▶︎首相は2月22日、封鎖緩和の行程表を発表する。▶︎英国では2020年12月に始まったワクチン接種が急ピッチで進み、1回目の接種を終えた人は2月20日までに約1760万人と成人人口の3人に1人を超えた。▶︎首相は2月21日、ツイッターで「2021年7月末までに全成人が接種できるようにしたい」と強調した[2021/02/22]
▶️“”顔の見えるジョンソン首相”、“顔の見えない菅首相”…桁違いの感染者数、死亡者数だけが理由なのかなぁ〆
◼️『都心離れが進行中?…東急電鉄「昼間の列車」削減の意味』
緊急事態宣言の再発令を受け、首都圏の鉄道各社は1月20日から終電時刻の繰り上げや深夜帯の減便を行っている。▶︎そんな中、東急電鉄が3月13日のダイヤ改正で「日中の列車」を削減すると発表した。▶︎これは深夜帯で顕著だった利用客減の傾向が、昼間の時間帯にまで及んできたことの表れと考えられる。▶︎鉄道ライターの土屋武之氏が、東急の主要路線である田園都市線(渋谷-中央林間)を中心に「日中の列車」について見ていく。
◇郊外への各停が減る
田園都市線(渋谷発)の日中のダイヤパターンは、これまで急行が毎時4本、準急が毎時2本、各停が毎時8本の計14本だった。▶︎それが今回のダイヤ改正で急行が毎時3本、準急が毎時3本、各停が毎時6本の計12本に減る。▶︎一方、直通運転を行っている東京メトロ半蔵門線内の運転本数は、ダイヤ改正前後で変わらない。▶︎東急が渋谷駅と郊外を結ぶ列車で、利用客減に対応しようとしていることがうかがえる。▶︎また、各停で削減されるのは、2014年6月のダイヤ改正で登場した渋谷-中央林間(渋谷駅発着)の列車だ。▶︎半蔵門線との直通運転はなく、渋谷駅から乗る客の座席確保を目的に設定された。▶︎だが、上り電車で半蔵門線の各駅へ向かう客にとっては渋谷駅で乗り換えが必要であり、評判も輸送効率も良くなかった。▶︎優先的に削減対象になったのもやむを得ない。▶︎ただしポイントは、一定の需要を想定して増発した列車が、わずか6年余りで縮減を余儀なくされた点だ。▶︎同じような構図での運行本数削減は、大井町線でも行われる。
◇渋谷へ向かう急行が減る
そして最も注目すべきは急行だ。▶︎今回のダイヤ改正を経ても二子玉川-中央林間は、田園都市線と大井町線を合わせて毎時6本(日中)の運転が確保される。▶︎本数が変わるのは、渋谷-二子玉川と大井町-二子玉川の二つの区間だ。▶︎中央林間発の上り電車で言えば、二子玉川駅を通って渋谷方面へ向かう急行(田園都市線)は毎時4本から毎時3本に減り、二子玉川駅を通って大井町駅に向かう急行(大井町線)は毎時2本から毎時3本に増える。▶︎あまり変わらないように思うかもしれないが、田園都市線が10両編成であるのに対し、大井町駅への急行(中央林間発)は7両編成であるため、全体の輸送力は減ることになる。▶︎そして渋谷、半蔵門線方面への急行が毎時1本減る点は、コロナ禍による外出自粛などで進む「都心離れ」の表れと見ていいだろう。▶︎また、今回のダイヤ改正で日中の「準急」は増える。各停区間(渋谷-二子玉川、長津田-中央林間)と急行区間(二子玉川-長津田)、二つの役割に期待してのことで、列車本数削減の影響を最小限にとどめようとする東急の工夫と苦心が見受けられる。
◇郊外への機能移転は進むか
ここまで述べたことだけでも、コロナ禍で密を避けようとする消費者の行動により、「都心離れ」が徐々に進んでいることは推測できる。▶︎今後もリモートワークの普及や企業の郊外移転の流れが進めば、首都圏の私鉄はさらに厳しい状況を迎えるだろう。▶︎打開策としては、より自宅から近い場所で仕事も買い物も済ませられるよう、郊外の拠点駅に中小商業施設やビジネス拠点を整備することが挙げられる。▶︎田園都市線で言えば、2019年11月に街開きした再開発地区「南町田グランベリーパーク」がある。今後の良いお手本になるかもしれない[2021/02/22]
▶️運行本数削減に伴い車内の混雑率が高まる様なことがあれば本末転倒。綿密なダイヤ計画が求められる〆
◼️『テナント募集も…竹下通りの今』
竹の子族やかわいい文化など日本の若者文化を生み出し、世界中の人が訪れる日本の代表的な観光地なのが原宿、「竹下通り」。▶︎東京在住でなくとも、修学旅行などの東京観光で一度は訪れ、〝思い出の場所〟となっている人も少なくないはず。▶︎そんな、みんなの思い出がつまった竹下通りは現在、コロナ禍で厳しい状況に直面している▶︎「テナント募集」の看板が目立つようになった街の声から、「竹下通り」の未来を考える。
《もともとは米軍向けの商店街だった》
そもそも竹下通りって、なんでこんなににぎわうようになったのか。もともと原宿表参道付近は、1964年の東京オリンピック以前は静かなエリアだった。▶︎戦後、代々木錬兵場跡地(現・代々木公園や代々木体育館付近)にGHQが米空軍の兵舎である「ワシントンハイツ」を建設。▶︎表参道沿いには外国人軍人向けの、書籍やおもちゃを販売する店(現在のキディランド)などがオープンした。▶︎東京五輪後は、1970年代後半からクレープ屋やブティックなどが誕生し、竹下通りが商店街化した。ディスコ音楽に合わせてステップダンスを踊る「竹の子族」が同じころ代々木公園付近で流行したが、その由来の一つは竹下通りにある「ブティック竹の子」で衣装が購入されていたことだと言われている。▶︎1978年にはラフォーレ原宿も開業し、ファッション・アパレルの流行の発信地としての色を強めた。▶︎その後は、ゴスロリ、プリントシール機、タレントショップ、タピオカなど若者のブームを次々に生んできた。▶︎また、女子高生向けのイベント施設や、動物カフェなどの体験施設も増え、国内外問わず観光客に人気のエリアになる。▶︎東京五輪の2020年大会直前の2020年3月には、日本最古の木造建築の駅舎として愛されていた原宿駅舎が役目を終え、新駅舎が開業。▶︎さらに増える観光客を迎え入れる準備は整いつつあった中で襲ってきたのが新型コロナウイルスだった。
《虫食い状態…売り上げ95%減の店も》
現在の竹下通りを歩くと、人が少ないのはもちろんのこと、「テナント募集」の看板が掲げられたシャッターが少なからず目に入ってくることに衝撃を受ける。▶︎インバウンドでの売り上げがほとんどを占めていた店は特に大打撃を受けている。▶︎「コロナ前に比べて売り上げは95%減」と話すのは、竹下通りに店を構える雑貨屋店主。▶︎「給付金も底をつきはじめて、2020年の年末あたりから閉店が増えています。竹下通りで買い物をするのは外国人が多かったから、国内の緊急事態宣言に関係なく売り上げは低いままですね」。▶︎また、よく見かける、ちょっと怪しい客引きをしているアフリカ系のお兄さんも、明らかにお客さんが見つかっていない。▶︎最初はお金をくれなきゃ話さないと強い口調で真っ向から断られたが、徐々に心を開いてくれた。▶︎「一日中お客さんがこないのはよくあること。1週間お客さんがこなかったこともあったよ。今は貯金を削る生活。子ども3人を育てるのは厳しいね」と話す。▶︎ちなみに、客引きは高級ブランドのロゴが入った服を買わせるためであることが多い。
《なぜ飲食だけ?五輪にも複雑な思い》
「8時に閉店するだけで飲食店だけがお金をもらえているのは正直不平等だと思います」と訴えるのは、インバウンド向けの商品を扱う服飾店の店員。▶︎「政府が悪いわけじゃないけど、このままじゃどこもやっていけない。五輪の開催はコロナを考えると当然中止したほうがいいけど、個人としては開催しないと経済的に厳しいのが現実なので複雑な思いです」と話す。▶︎また、「渋谷のほうが観光客以外の買い物客がいるおかげで、徐々に活気を取り戻しているように見えるのはうらやましい」と近くのエリアでも被害に差が生まれていることへの不満も漏らす。
《他のエリアにはない「特殊な事情」》
竹下通りに店を構える不動産会社の関係者は「賃料価格はコロナ前と比べてほとんど下がっていません。坪単価10万程度。例えば50平方メートルの店舗の場合、150万円から200万円くらいです」と説明する。▶︎飲食店の売り上げに占める家賃比率の理想は10%程度と言われているので、2000万円程度売り上げなければいけない計算になる。▶︎若者でも買いやすい比較的安価な商品を扱うお店が多い竹下通りでは、現状その売り上げを確保するのは難しい。▶︎家賃が高いだけでなく、竹下通りの建物は給排水の設備がないことが多く、飲食店利用ができないなどの制限があることから、浅草などの他のインバウンドエリアに比べても余計入居者が限られる。▶︎
《未来の中高生にも引き継いで欲しい》
筆者にとって「竹下通り」は思い出の場所。▶︎小学生のころからプリントシールを撮りにいき、中学生になるとアイドルの生写真を選ぶのに夢中に。▶︎高校生ではコスメを買いあさり、大学時代はのどが渇いてもいないのにタピオカを飲み……竹下通り無くして私の青春は語れない。▶︎そんな竹下通りが、インバウンドの回復が見込めないとなると、緊急事態宣言が明けても、このまま〝シャッター街〟になってしまうのではないかと、私自身ふと怖くなった。▶︎最近テナントの大量閉店が話題となったような「GINZA SIX(ギンザシックス)」などの商業施設であれば、運営会社側による営業によって対策を練ることもできるが、商店街である竹下通りはなかなかそんなわけにはいかない。▶︎一方で、今回の事態をチャンスに変えることもできる。不動産会社の関係者によると、通常竹下通りの路面店は毎年1軒程度しか空きが出ないが、現在は7、8軒程度確認できる。▶︎家賃の高さなどのハードルはあるものの、空き家となっているテナントに、これまでなかったジャンルの店が出店していけば、新しい食やファッションなどの文化も誕生する可能性はある。▶︎元気のない竹下通りを目の当たりにして、あらためて、商店街が単にものを売るだけでの場所ではなく、新たなカルチャーを生み出す役割を担っていたことを再確認した。▶︎未来の中高生にも、私たちの青春の地を受け継いでもらいたい[2021/02/22]
▶️竹下通りを訪れる客層(中高生)は、都心郊外から電車に乗ってくる中高生がメイン。また、季節によっては修学旅行の学生も無視することはできない。コロナ禍で竹下通りへのアクセス手段が制限されている中で生き残る道は、業態転換による客層のシフトチェンジが必要なのかも知れない〆
◼️『驚愕…東京選手村が「不気味な無人の街」に』
まるでSF映画のような光景である。▶︎東京・晴海にある「東京オリンピック選手村」を空から見てみると、人の気配がまったくない「無人の街」だった。▶︎約44ヘクタール(東京ドーム約9個分)の都有地に21棟の宿泊棟が並んでいる。▶︎計3850部屋もあり、最大1万8000人が宿泊できる巨大施設。▶︎建物はすでに2020年春にほぼ完成済み。▶︎しかし、〝空き家〟の状態が1年近くも続いている。▶︎これはあまりにもったいない。▶︎新型コロナウイルスに感染した軽症患者の受け入れ施設にすべきだという声が医療関係者の間で上がっている。▶︎医療ガバナンス研究所理事長・上昌広氏が言う。▶︎「私は賛成ですよ。▶︎理由はたくさんの部屋を同じエリアに確保できるということに尽きます。▶︎ホテルと同じように個室なのですから、受け入れ施設として使用できない医学的な理由はまったくありません」。▶︎実際、小池百合子都知事が2020年3月に出演したテレビ番組で、選手村をコロナ患者用の一時的な滞在施設として利用するプランを提案している。▶︎だが、その後、具体的な話は進まず、立ち消えとなった。
▶︎選手村は五輪終了後マンションに改修され、『晴海フラッグ』の名称で分譲される。▶︎これが、選手村が感染者用の施設として活用されない理由の一つだという。▶︎住宅ジャーナリストの榊淳司氏が解説する。▶︎「『晴海フラッグ』のデベロッパーが猛反発したのだと思います。▶︎感染者の滞在施設にすれば、死者が出る可能性があります。▶︎そうなると、『事故物件』扱いになります。▶︎引き渡し日程の決定後も購入者に対して無条件でキャンセルに応じなければなりませんし、売れ行きにも影響します」。▶︎もし五輪が再延期されるようなことになれば、選手村の空き家はさらに続くことになりそうだ。▶︎また中止となれば、『晴海フラッグ』の価値が揺らぐことになる。▶︎「ここは最寄り駅から少なくとも徒歩16~17分。『五輪選手村』という要素がなければ、駅から遠い普通のマンションですから、価格は下がるでしょうね。▶︎『縁起の悪いマンション』としてキャンセルが続出するかもしれません。▶︎また、引き渡しは早くても2024年です。3年先ですから、そのときの不動産市況や金利が不透明。▶︎そもそもリスクのある物件なんですよ」。この地に活気が溢れる日は来るのか[*FRIDAY 2021年2月26日号掲載記事]
▶️五輪開催前提の投機目的で購入した外国人もいると聞く。個人的にはトータルな住環境を勘案しても割高感(五輪価格)は否めない。不動産会社も含め、最後にババを引くのは誰か〆
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[掲載日時:2021年2月22日(月)12:25]
それ、しらんかっとってんちんとんしゃん。
