集団行動・集団心理
ヒトの間におこる同期現象、「集団思考」や「集団心理」がそれに当たる。
1970年代に社会学者のマーク・グラノヴェッターによれば、「群集を作り成している個人が暴動を起こすかどうかは、他の個人の行動次第」とのこと。(「SYNC」より)
企業・民族・国家を形成するノード(接続ポイント)を持つネットワークを考えた場合、
各ノードは自分の意思決定について影響力を持つ「隣接者」群に注目し、その動向により自らの行動を決定することになる。
ここで、
・個人の閾値(※)が高かった(個人としての考えが確立されている)場合
・あるいは隣接者の影響が個人の閾値よりも低かった(どうでもいいレベルだった)場合
は、その影響は広がらない。
(※)閾値:臨界値。個人の判断基準に占める他の動向の割合とすればわかりやすい。
中国で引き起こされた反日デモについても、
急激に広まったインターネット・携帯メールにより集団を形成するネットワークが密になり
→ノードの接続性(他とのつながり)が高まる
→他人の意見が急速に流入→個人の閾値が相対的に下がる
ことにより、扇動者の企みが急激に拡大してあそこまでの規模になったものと考えられる。
もちろん民族性や荒唐無稽な反日教育の影響もあるが。
この考え方は政治活動だけでなく、「流行」にも適用することが出来るようである。