聖教新聞の勧誘に応じず、創価学会の人とのお茶やLINEにも応じなかったところ、すぐに顎下腺(がっかせん――がっかいせん、ではありません)に腫瘍ができました。地域のクリニックを受診すると大学病院を紹介され、その顎下腺腫瘍摘出手術のため、紹介された大学病院に入院しました。

全身麻酔で手術を受けました。

超音波検査(エコー)、穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん――針を刺して組織を採取する)、MRI等の検査を受けましたが、結局手術をして組織を取り、病理検査しないと良性腫瘍か悪性腫瘍(がん)かわからないと言われ、手術の運びとなりました。

悪いのは頚(くび)で、体は元気なので、病室から自分で歩いて手術室へ入りました。看護師さんと家族の者と3人で手術室前まで行きました。
靴を脱いで、手術台に横になります。
酸素マスクが鼻と口とをおおい、その酸素の中に麻酔剤も入っているそうで、じきに意識が遠くなり、眠りました。

気がつくと、ベッドに寝かされた私をのぞきこむように医師と家族の者とが話している声が聞こえます。
「腫瘍は良性でした」
「よかった……」
というような会話が聞こえました。
医師が私に呼びかけます。
「○○さん(私の名前)、聞こえますか。いー、と言ってみてください」
「次は、えー、と言ってみてください」
言われた通りに私は唇を曲げて、「いー」とか「えー」とか声を出す。
これは、手術した顎下腺のすぐそばを顔面神経が通っているため、神経に損傷がないかテストしているのです。損傷があれば唇が動かせない。

幸い、顔面神経麻痺にはならなかったようで、「いー」とか「えー」とか言いながら、自分自身安堵しました。

どうやら手術は麻酔で眠っている間にすべて終わったようで、気がつくと病室のベッドで横になっていた、ということらしいと理解しました。痛みはありませんでした。
最初は、ここはどこ? と思いましたが、隣のベッドの人の咳や痰を吐く声が聞こえてきたので、病室の自分のベッドに戻されたのだと気付いたのです。
麻酔を含めて正午頃から手術は始まったのですが、時計を見ると16時頃でした。時計を見て、手術が終わったのだと思いました。
睡眠不足のせいなのか何なのか、麻酔覚醒に想定よりも時間がかかったそうで、遅くなりました。手術の正味は2時間程度と聞かされていたので。

まだ点滴とドレーン(手術したところの出血を抜くためのパイプ)とをつながれた状態で、この状態が数日間続きます。
写真は、ドレーンの血をためるタンクのようなものです。陰圧で血を吸い出す仕組みだそうです。



麻酔のせいか嘔気がしたのでナースコールを押し、点滴に嘔気止めを加えてもらいました。