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  サランヘヨ…

 ソウル・チェギョンの部屋 チューリップ赤 
メールを送信したものの返信があるとは思ってなかったチェギョン。
ベッドに寝そべって漫画を読んでいた。
すると、耳元の携帯に着信音。
 
チェ:「うん?ガンヒョンかな?」
 
携帯を開くと「シン君❤」の文字。
一気に飛び起きて正座して携帯を開く。
ドキドキして、手が震える。
 
チェ:「エッ?」
 
すぐに目に飛び込んできたのはピンクの列。
 
チェ:「何?どうしたの?」
 
思わず携帯を閉じてしまった。
そして、深呼吸をしてからもう一度ゆっくり携帯を開いた。
 
チェ:「はあ〰、本当にシン君だよね?」
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そして、ゆっくり文字に追っていく。
じわ〰と文字が霞んでくる。
 
チェ:「シン君
 
涙が留めなく流れてくる。
携帯をしっかり抱きしめる。
 
チェ:「ウッ…シン君、会いたいよ〰」
 
泣きじゃくりながら鼻をすする。
そして、携帯を待ち受け画面にする。
シンの笑顔が自分を見て微笑んでいる。
思わず、そのシンに chu
 
チェ:「シン君、ごめんね」
 
そうして、忙しい中こうしてメールをくれたシンのことを思い申し訳なく感じた。
もう一度、携帯を開き、メールを打ち始めた。
 
 from チェギョン
シン君、メールありがとう。
お仕事中なのにごめんね。
でも、凄く凄〰く嬉しかったよ。
ホントは、「シン君なの?」って信じられなかった(ウフッ10個も…)
私もシン君のこと、「好き」っていうことばじゃなく、
「愛してる」っていうことばの方がぴったりしてる
そして、凄〰く幸せラブラブ
早く会いたいです。
今日は、シン君の夢をみれるように携帯を抱きしめて寝ます。
そして、賢く待ってるね
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チェ:「シン君、愛してるよ」
 
そう言いながら送信ボタンを押す。
送信しました〰の文字を確認すると胸が痛くなってきた。
こんなに好きになって…この気持ちに未来があるのだろうか?
いつか…シンのことを忘れて生きることができるのだろうか?
シンはどうなのだろうか?
チェギョンには、結婚と言うことばはやはり夢…叶わない夢なのだ。
しかし、すぐに頭を振った。
今は、考えないでおこう…と、そして目を閉じた。
 
 済州島・シンの部屋  
パーティーが終わると部屋に戻ってきたシン。
内官に明日の予定を確認してから
 
シン:「内官、少しだけ買い物をしたいのだが時間をとってほしい」
 
コン:「お土産でございますか?」
 
シン:「コホッ、友達に少し」
 
コン:「では、ホテルの免税店でよろしいですか?」
 
シン:「ああ」
 
コン:「でしたら、大丈夫でございます」
 
シン:「では、お願いします」
 
嬉しそうなシンの表情にますます顔が緩むコン内官。
今までこのようなことはなかったのに…、余程お気持ちをよせていらっしゃるということだと解釈した。
 
コン:「では、私はこれで…」
 
シン:「ご苦労様」
 
シンは、内官がでていくとすぐに携帯をポケットからだした。
実は、早く見たくて仕方がなかったのだ。
携帯の電源が入り操作できるまでの時間が長く感じられる。
予想通り、チェギョンからの着信。
すぐに開く。
には、チェギョンの気持ちが詰まっている。
こんな幸せな気持ちは初めてだ。
早く、堂々とチェギョンの側にいたい…ヒシヒシと胸にそんな思いが満ちてくる。
シンは携帯を耳にあてた。
呼び出し音が鳴るとすぐに
 
携帯チェ:「シン君?」
 
シン:「チェギョン、待っててくれたの?」
 
携帯チェ:「ううん、電話があると思ってなかったから…」
 
シン:「そうか…(正直にいわなくてもわからないのに)じゃ、胸にだいてたんだ」
 
携帯チェ:「うん」
 
シン:「クスッ。携帯が羨ましい」
 
携帯チェ:「エッ?」
 
シン:「今日はチェギョンのメールのおかげで疲れも吹き飛んだ。
    チェギョン、ありがとう」
 
携帯チェ:「ううん、お仕事中なのにメール、迷惑じゃなくてよかった」
 
シン:「いや、チェギョンがあんなに俺のことばかり考えていてくれたのが解って嬉しかった」
 
携帯チェ:「うん」
 
シン:「だから、俺も携帯を胸のポケットに入れていた。
    なんだか一緒にいるみたいで…心強かった」
 
携帯チェ:「そうなんだ」
 
シン:「明日も会えないけど、帰った日にはどんなことをしても…」
 
シンは言葉を止めた。
必ず…って約束できないのだ。
 
携帯チェ:「シン君?どうしたの?」
 
シン:「いや、月曜日は学校に行くから」
 
携帯チェ:「うん、わかった」
 
シン:「所で変わったことはない?」
 
携帯チェ:「うん、それがねギョン君が…アッドンッ
 
シン:「(笑いをこらえて)うん?ギョンがどうした?」
 
携帯チェ:「あ〰あ〰、汗えっと〰、そう、シン君元気かなって聞いてたような…」
 
シン:「へ〰ぇ、ギョンがそんなこと言うなんて一度もなかったのに」
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携帯チェ:「あっそう?変だね〰」
 
シンは焦っているチェギョンを想像し、必死に笑いをこらえた。
 
シン:「じゃ、ギョンによろしく伝えて」
 
携帯チェ:「はい、わかりました(ホッ)」
 
シン:「じゃ、約束通りお土産を買って帰るから」
 
携帯チェ:「お土産はいいから気をつけて帰ってね」
 
シン:「ああ、じゃ、おやすみ」
 
携帯チェ:「おやすみ」
 
シン:「じゃ、1.2.3」
 
反射的にチェギョンは携帯を切った。
シンの方は、まだ切らずにツーツーという携帯音を聞きながら
 
シン:「クックッ…まったく素直なんだから」
 
そう言って携帯を閉じた。
 
 ホテル・皇太后の部屋 ブーケ1 
コン内官は、皇太后さまの部屋で明日の予定を確認していた。
 
コン:「明日のご予定は以上でございます」
 
皇太后:「わかった。ありがとう。
      ところで、さっきのパーティーでもご機嫌だったがシンはどうしていましたか?」
 
コン:「はい。シン・チェギョン嬢と思われますが、メールのやり取りがあったようです」
 
皇太后:「オホホホ…今は、便利なものがあるのですね」
 
コン:「先ほどもお戻りになった時もすぐにご確認をされていたようで…。
    本当に心から大切に思っておられるようです。
    明日はお土産を買う時間が欲しいと…」
 
皇太后:「なんと?オホホホ…シンが土産…変われば変わるものです」
 
コン:「見ていてもつい頬が緩みます」
 
皇太后:「誕生会が楽しみじゃ」
 
コン:「さようでございます」
 
二人は微笑みあうと意味ありげに頷いた。
 
皇太后:「そうじゃ。先ほどのヒョリンとやらのことじゃが…」
 
コン:「はい、殿下の態度もはっきりされておりましたし、
    皇太后さまのお言葉も真摯に受け止めたようでございます。
    しかも、バレエの実力はあったようで入団テストは受かった模様です」
 
皇太后:「そうか…それはよかった。
      これからもしっかり動向を確認しておくように。
      プライドの高い者がプライドを捨てた一途さ程、
      やっかいなものはない」
 
コン:「畏まりました」
 
皇太后さまの穏やかな表情が一変して厳しいものになっていた。
 
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  明洞にある服飾専門学校 スポーツ 
翌日、ギョンたちは駅に誅号した後、専門学校に揃ってやってきた。
 
ギョン:「ここだ」
 
ファン:「ほぉ〰ここって有名なデザインスクールじゃないか」
 
ヒスン:「嬉しい〰なんだかワクワクするね」
 
チェ:「ホント」
 
ギョン:「さあ、入ろう」
 
 デザイン室  
ギョンが入っていくとすでに代表のスタッフが待っていた。
 
ギョン:「じゃ、よろしくお願いします」
 
スタッフ:「じゃ、取り敢えず今できているドレスを見て貰いましょう」
 
ガン:「まず、主役のチェギョンよ」
 
チェ:「いいわよ」
 
ファン:「遠慮していたらみんなも選べないから、ほら早く」
 
チェ:「うん?そう?じゃ」
 
学生たち達は、チェギョンをみて
 
学生女①:「わあ〰スタイルがいいわね」
 
学生女②:「ほんとう、かわいいわ。
        私の服を着てもらえたら嬉しいわ」
 
チェギョンは、いくつもののドレスを着せ替え人形のように着せられた。
チェギョンは、すべて良いとは思ったがちょっと欲がでてきた。
 
チェ;「あの〰、希望を言ってもいいんですか?」
 
学生女③:「あら、いいわよ。言ってみて」
 
チェ:「韓服をアレンジしたものは無いですか?」
 
学生女①:「韓服?」
 
チェ:「はい、現在風にアレンジした…フュージョン韓服って感じで」
 
学生女②:「う〰ん、なるほど。それは、浮かばなかったけどいいわね」
 
ギョン:「この際だからそういうの作ってみてくれない?」
 
チェ:「ギョン君、そんなだめだよ」
 
学生女②:「いいえ、私やってみたいわ」
 
学生女①:「そうね。やってみよう」
 
こうして話が固まり、チェギョンのドレスは新しく作ることになった。
ガンヒョンたちが続いてドレスを選ぶ。
ヒスン、スニョンは、あれもこれも着ているがガンヒョンはしぶしぶと言った感じ。
ギョンが選んできた3つのドレスを着てようやくその中の一つを試着した。
試着室から出てきたガンヒョンをみたギョンはぼっ~と見とれている。
皆から散々冷やかされたギョン。
しかし、ギョンが見とれるのも無理はない。
チェギョンたちも意外だったのは、
 
チェ:「ガンヒョン、眼鏡をはずすとまったく違った感じ」
 
ファン:「ほんとだ。別人みたい」
 
スン:「ギョン君、惚れ直したみたいだよ」
 
ガン:「もう、言わないで」
 
ガンヒョンは、恥ずかしかったのかずっと渋い顔をしていた。
こうして、着々と準備が進められた。
 

                                                           \¤\᡼\¸ 3素材は、『kissme…』のAKKOさんに頂きました。
                              http://blogs.yahoo.co.jp/kissme_0516/29285157.html