人気シェフ、ジェイミー・オリヴァー氏のレストランが破産 ~三つ子の魂(味覚)百まで~(3)
幼少時に、
食べて不味いと感じたものでも、体が欲すれば食べるようになる、
という事が、この50代後半の老人の年齢になってから理解できる。
幼少の頃、大嫌いだったものは、
梅干し、豆腐、味噌汁、煮魚、野菜全般、肉、魚、卵の黄身、米、っとほとんどの食材。
トンカツ、すき焼は、絶対に食べない。
すき焼きの牛肉は食べないから、
今考えると、気持ち悪いが、
子供用に、ソーセージをすき焼きに入れてご飯を食べさせてもらっていた。
米は、塩おむすびだけ食べる、海苔がついていたら嫌い、具入も嫌い、
お茶漬けは噛まないで流し込むことができるから好き。
お茶漬けばかり食べていて、
噛まないと消化に悪いからと、お茶漬けも禁止された。
卵は、目玉焼きの白身だけ食べて、黄身を残す、甘い卵焼きは食べる、
豆腐は味が無いから嫌い、
味噌汁は、母の味噌汁がしょっぱくて、食べると下痢をしていたから嫌い、
煮魚も味が濃くてドロドロしているから嫌い、
肉も魚も野菜も米も食べない、
”大”偏食人間だった。
大好きメニューは、カレー、シチュー、骨付鶏ももの唐揚げ、
鶏のスープ、お茶漬け、近所の豚骨ラーメンくらいだった。
食事の時は麦茶を飲むとお腹がふくれて、
ごはんを食べないからと、親戚中で「こどもはごはんが終わるまで飲み物禁止」にされた。
食が細かったけれども、偏食もひどかった。
その中でも、絶対無理と思っていたのが、梅干し、豆腐、味噌汁。
梅干しは、祖母に体に良いからと、湯に梅干し1つを砕いて飲まされていたが、
湯で薄めてもしょっぱくて、無理だった…
豆腐の味噌汁は、朝ごはんを全て食べないと学校に行かせてもらえなかったから、
下痢を覚悟して、飲んで小学校に行った。
その頃の嫌な思い出が根底にあり
更に味噌汁と豆腐が嫌いになった。
この梅干し、豆腐、味噌、に、良い思い出はないが、
40代前半に、肉が体に合わなくなって、タンパク質が取れなくなると、
突然豆腐を好んで食べるようになった。
体に負担がかからない事を、私ではなく、「体」が覚えている感じだった。
40代後半に、体調改善に
紀州の龍神梅を4Kg買って、一人でほとんどを食べてしまった。
絶対に口にしない、と思っていた、梅干しと豆腐、味噌も、
体調が変化すると、体が自然に欲して食べるようになる。
毎朝泣きながら、朝ごはんを食べて学校に行っていた事も、
今となっては意味がある事に気付く。
日本の食卓、食育は、素晴らしい!
わがままを言わせないしつけというのも、スパルタだったけれど、まあ、いいか~。
偏食だらけだった私も、
母のスパルタ食育のおかげで、
今は食べれないものは無い!
添加物の含まれていない、
まっとうな食べ物を食べて、美味しいと思う感性を持つか否かは、
幼少時の経験で決まると思う。
2008年「日本綜合医学会」の講演会で、
奇跡のリンゴを育てた「木村秋則」さん、
吉祥寺の当時80歳の小児科医、「真弓貞夫先生」、
「櫻井よしこ」氏のお話を聞いた。
進駐軍【言葉が古い?Go Home Quickly】が、
「日本人が、国土がボロボロになるまで戦えるほど粘り強く我慢強いのは
食生活にあるのではないか」と、考えた、と、
「真弓貞夫」先生が言われていた。
人間は食べるもので、出来上がっている。
(つづく)