筆者が 数々のドラマ、映画、CM等にエキストラとして参加して、知ることができたことをいくつか紹介する

今回は、今まで訪れることができたいくつかの撮影スタジオに関して
(以下の記事は撮影当時に書かれたものであり、現時点では誤り等が明確になっていることもあるが、記録としてそのまま掲載する)


フジテレビ湾岸スタジオ


フジテレビというと、思い浮かべるのは真ん中に大きな玉がついているお台場の建物だが、ドラマや多くのバラエティなどの撮影が行われているのはそこではなく湾岸スタジオで、お台場のビルからもそんなに離れていないゆりかもめの「テレコムセンター」駅から5分くらいのところにある7階建のビルである

外見も内部もものすごく綺麗で、とても気持ちが良い

以前は入館はそんなに厳しくはなかったが、現在は前もって入館申請を出しておかないとイベントスペース以外の場所には入館することができない


我々の場合は前の日までにマネージャーに申請を出してもらって、当日は受付付近で待ち合わせて、入管手続きをしてもらって1日入館証を発行してもらう

実際に撮影が行われるスタジオは1Fと6Fに8つあり、中規模のスタジオが4つ、大規模のスタジオが4つで、1Fのスタジオ(Mスタジオ)は主にバラエティや歌番組、6Fのスタジオ(Dスタジオ)は主にドラマの撮影に使われている

たとえばHERO2014は6FのD1スタジオということろで行っており、広さは318坪(普通の住宅10戸分くらい)

この間は法廷のセットで撮影を行ったが、すぐとなりには毎回使用されている検事室のセットも有り、ドラマで見られるように中心に共有スペースがあって、その周りに個別の検事室があるそのままの形でセットが組まれていた

本番の合図はブザー音

各階は中央に長い廊下があって、その片側に楽屋が並んでいるような形になっていて、廊下の中央にはかなり広いスペースの商談エリアのようなものもある

「めちゃいけ」でやっていた「やべっち寿司」のコーナーはこの廊下の中央のエリアで行われていることは一目瞭然


休憩時間に廊下をうろついていると、テレビで見たような人が通行している場面に遭遇することも多い

4Fには食堂とコンビニもあり、我々も休憩時間にはこのコンビニで飲み物を買ったり、食堂で定食を食べたりする


飯時にはたくさんの人がいるがスタッフが多い
外部の人間が入ることはできないので、出演者特権

TBS 緑山スタジオ・シティ


横浜市の青葉区の広大な敷地内にあり、東急の支線のこどもの国線のこどもの国駅が最寄り駅だが、歩くと15分くらいはかかる


長津田の駅から専用のマイクロバスがでている
敷地にはゴルフ練習場もある
筆者はここで撮影があるときは自宅から車で行く

不便な場所にあるためか、湾岸スタジオと違って、入館はそんなに厳しくはなく、車で入構すると守衛さんのいるゲートで「〜(ドラマ名)の撮影で来ました」と言うと入館証をくれるので、手近な駐車場に停めて建物に入ってゆく

建物を入った場所に受付があるが、我々は受付をすることもなく、現地でマネージャーか演出の方と待ち合わせて直接楽屋に登ってゆくことになる


受付の前のロビーにはソファがたくさん並んでおり、ここで待ち合わせをするのだが、この場所はいくつかのドラマで会社のロビーにみたてて撮影が行われていた

また、受付の隣には喫茶店があり、ここもたくさんのドラマのなかで撮影場所として使われていた


スタジオはM1からM5までの5つあり、大規模スタジオは2つで、広さは湾岸スタジオのD1と同等サイズで、かなり大規模なセットが組める

ここも端にあるスタジオへの廊下があり、その両側に楽屋が設けられているのは湾岸スタジオと同じ

TBSのスタジオだが、NHKのドラマも撮られているのを見たことがある


スタジオには大きくて重い扉があり、本番中のランプと撮影中の画面が見られるモニターもスタジオ前にある

スタジオの前の待機スペースには、スタッフやキャストから差し入れられた食べ物や飲み物等が置いてあり、我々もいただいていた

本番の合図は「ピロピロン」というチャイム音


「天魔さんがゆく」の撮影では、このスペースで待機していることが多かったのだが、いっしょに参加していた若者がKinkiのファンで、主演の堂本剛氏がスタジオから出てきたときに我慢できずに話しかけ、そのまま10分くらいは筆者も一緒に堂本氏と世間話などをすることもできた

(本当は、事務所からは許可なくキャストに話しかけてはいけないと言われているのだが)

このドラマの筆者が参加した回(Episode7   デカ魂と女優霊)はテレビドラマの撮影スタジオに出てくる幽霊を退治するという話だったので、スタジオ内はまったくセットがない状態でそのまま使用され、さきほど紹介したロビーや控室のあたりも頻繁に撮影されていて、緑山スタジオがどんなところが知りたい場合は、この回を見ればだいたい分かるようになっている


食堂は5Fにあり、何度もここで食事をしたが、湾岸スタジオと比べて建物自体が古く、この食堂もなんだか会社の社員食堂のようだが、食べている人が役者さんだったりするのでやはり普通とは違うようだ


成城 東宝スタジオ


成城の駅から歩いて10分くらいのところにある東宝の撮影所で、砧撮影所とも呼ばれている


成城の駅から、まさに高級住宅街を抜けてメインゲートにつくと、我々にはお馴染みのゴジラの像が迎えてくれ、「東宝に来た」という気持ちにさせてくれる

もともと映画の撮影所なので、湾岸スタジオや緑山とは違って、各スタジオが独立した建物になっている

スタジオ(撮影ステージ)は10棟
ゴジラ映画を含めて戦前から数々の東宝映画をここで作ってきたのだという歴史の重みがそこここに感じられ、感慨ひとしお

オフィース棟や楽屋が並んでいる別棟、レストラン等もあるようだが、我々の場合はスタジオ棟からでることは無かったので、どのようなものかは不明


ここは、本当に映画のためのスタジオと言う感じで、テレビのスタジオとは雰囲気も規模感も全く違う

三谷監督の「ステキな金縛り」の法廷シーンとフジテレビの「パーフェクトレポート」のオフィースシーンはここで撮影を行った