そろそろ音楽の話題もということで今日の1曲は

 

AOR界のベストヴォーカリストの一人、Bill Chmplinの1981年のアルバムRunawayに収録されているTake It Uptown

ChamplinとKenny Logginsの共作の曲である

 

さらに、それから30年以上後の2012年にリリースされたChamplin, Williams, FriestedtのLive in Concertに収録されている同曲と比較してみたい

 

とりあえず、Bill ChamplinやJoseph WilliamsやKenny Logginsがどんな人かは説明しない

知らない人は検索かけて見てね

とりあえず、学生時代からAOR好きの筆者にとっては、ものすごくすごい人

 

 

RunnawayはAORアルバムのベスト幾つかには入ってしかるべき、とてつもなく優れたアルバムであることは言うまでもなく、収録曲はどれも最高で全体の構成も申し分ないと思っているが、この曲はその中でも大好きな曲の一つ

学生時代には宅録で歌って見たこともあるが、そもそもChamplinのような声が出せるはずもなく玉砕

でも楽しかった

 

で、筆者がこの曲で最も好きな部分が2箇所

一つはBメロ最後の「I want everybody to sing」のI wantのところのChamplinの高音で呻く部分

そして、もう一つはそのすぐ後の「hey now hey now hey now」の部分のスネアとフロアのドンドトット ドンドトットというところ

 

これらによって、曲はサビに向かって一直線に上がってゆく、とても重要な部分なのだ

 

実は、この2つの部分が2012のCWFのLiveでは、まあ当然のことだが、魅力半減

 

 

Champlinのヴォーカルは、30年以上経って低音の迫力やかすれ具合が円熟味をましていて、81年の録音を改めて聴くと当時の声はかなり線が細い

しかし、この間に音域は当然のごとく狭くなっていて、I wantのところはなんと音を下に下げてアレンジしている

このようなアレンジは長くヴォーカリストをやっている方々においては、特にライブにおいてよく取られる方法で、無理に高音を出して声が出なくなるよりも良いという判断なのだろうが、ここをたのしみにして聞いているこっちにとっては「おいおい」という話である

 

もう一つのドラムの部分だが、原曲ではここでバッキングの音圧が下がって、ドラムが際立つようになっている。フランジャーもかけてるかのかもしれない

 

また、このドラムは81年の録音ではRay Parkerなどのセッションで有名なLarry Tolbertなのだが、この曲だけスネアの音が籠っていて抜けが悪くなっている

録音時からそうしていたのか、ミックスで変えたのかわからないが、Tolbertのドラムの他の曲では割と抜けのいいスネアの音を使っているので、この曲に合わせての音色であることは間違いがない

で、これがフロアタムとのコンビネーションで絶妙なグルーブ感を醸し出しているのだ

 

これはライブにおいても、やろうと思えば不可能ではないので、とても残念

 

2012年のこのライブ自体もこの曲も筆者のようなAOR好きにはたまらない試みなので十分に評価はしているのだが、やはりこの2つをやってほしかった