息子が不登校になった時、私の心の最後の砦となってくれたのがかつて子供達が通っていた小学校のK先生でした。


K先生は小学校の教師をされている傍らボランティアで不登校の子供達の支援をされています。


私自身がどうにもこうにも立ち行かなくなって心が折れてしまいそうになった時、電話やメールのやり取りで何度か助けていただきました。


先生もお忙しい方なので数回程度のやり取りでしたが、先生の存在が安心感となって私に力をくれたように思います。


その先生とのメールのやり取りをこの前久しぶりに読み返していました。


その頃、私は動けない息子を見てジリジリと暗いきもちで日々を過ごしていました。
動けないまま留年が決まった時、先生からこんなメールをいただきました。


内容を説明するのが難しいので、メールをそのまま掲載します。


おとさん、
留年するというのは、下がる、戻ることではありません。
そこに止まっているだけです。
そこからゆっくり一歩ずつ歩けば、いつかは必ず目的地につきます。
人生の旅は早い者勝ちの競争ではありません。
ゆっくり景色を眺め、楽しみ、そこで出会った人と
大切にする旅です。急がないでいいです。


カウンセリングの師匠から教わったことがあります。

エベレストの登り方を知ってるかい?

十分な装備をととのえて、訓練して、登るのだと思います。

いや、そうじゃない。まず、
最初の一歩を踏み出すんだよ。
次にまた一歩。それを続けるだけで、気がついたら頂上に立ってる。
どんな険しい山でも、最初の一歩を踏み出すことが
頂上に着くこつだよ。

と言ってました。


確かに最初の一歩を踏み出す勇気を持たなければ、
校庭の砂山にも登れません。
これから、◯◯くんは最初の一歩を踏み出す。
そのために少し時間をあげてください。




それまで私は動けないこと、留年になったことはすっかりマイナスの状態と捉えていました。

そっかぁ、息子はその場に留まっているだけなんだ、決して後退したわけじゃないんだ、と。

周りの子達がどんどん先に進んでいるようで焦る気持ちも、ゆっくり急がないでいい

と先生に言ってもらったおかげで少し気持ちが楽になりました。


通信制高校に転入して、一歩を踏み出した息子。

動き出したからといって一気に走っていけるわけではないでしょう。

これからも少し歩いては立ち止まり、しばらく歩いては休憩を入れながら、

でも、留まっているだけで後ろに下がってるんじゃないんだという視線で見てあげたいなぁと思います。