暗礁に乗り上げたTC-K222ESAの修理・・・
とりあえずこれは放っておいて
他の故障中の3機種の修理を行いました。
TC-K222ESG
TC-K222ESJ
TC-K333ESX
こやつらは特に問題なくすんなりと修理完了。
再びTC-K222ESAに戻ってきたわけですが
さてどうしよう🤔
とりあえず基板側にハンダ割れ等のケースもあるようなので
基板の補修からやってみました。
なんていうか、222だからでしょうか?
あっさりとした作りですね(^^;
使われている電解コンデンサなども特にオーディオ用は無くフツウかな。
真ん中に走る一本の銅板はアースらしいのですが
このハンダ付けにクラックができやすいとか。
全て再ハンダしました
真ん中のソケットはメカの磁気ヘッドからのラインが繋がるところのひとつですが
ハンダ面にクラックが入りグラグラしてました。
もちろん全て再ハンダ
ついでに抜き差しする他の全ても再ハンダ
オーディオ入出力端子部分も西ハンダしておきました。
テスト
で、組み上げて再テスト
・・・ダメ~ 結果は変わらず
ただ、問題はメカにあることは明確になりました。
修理終ったばかりのTC-K222ESJが隣にあったので
同じメカ部の両機のメカだけ入れ替えてテストしてみたところ
222ESAに組み込んだ222ESJのメカは100%完璧に動作 逆に
222ESJに組み込んだ222ESAのメカは全く動作せず。
この結果からも222ESAのメカに原因があることは完全にわかりました。
せっかく外した222ESJのメカが手元にあるので
この細かい部分を入れ替えて、本当に悪い部分をあぶり出す。
追い込み作戦敢行です!
余談)
その前にESJ,ESA共にプーリーのモーター制御板の
よく壊れるという噂の電解コンデンサ10uF2つは交換しておきました。
下のコンデンサは訳あって元の位置にはつけてませんが回路的には同じところです。
ESAの表面実装電解コンデンサは外す際にヘタこいて基盤の配線を切ってしまいました。
切ったかどうかは非常に判断しずらいですが、テスターを当てて断線が無いかよく確認しましょう!
もちろん断線したところはハンダを盛って繋げておきました。
パーツ入れ替えその1
まずは上のプーリーのモーター制御板をESJのとESAのを載せ替えてテスト。
・・・改善せず。
これは問題ではない。
パーツ入れ替えその2
このネジ5本で外すモード制御モーターのパーツをESJのとESAのを載せ替えてテスト。
・・・あ、動いた!でもなんかちょっと変だったり??
プーリーのモーターが高速回転してる!!なんで?
別件の問題その1
よくよく見たら電磁石に電気を流すケーブルが断線しかかってるじゃないですか~
高速回転はこれだったんですね(^^;
もうここまで10回近く何度も分解して抜き差ししてるのでハンダ面やケーブルの繋ぎ部分には負担が・・・要注意!!
ESAもESJも念のためどちらもしっかり再ハンダ
別件の問題その2
気になってメカのコネクターソケットのハンダ面を再度目視確認してたら、なんと!
これ完全に剥離してるでしょ!!テスターでチェックすると完全に断線してる!!
これはもう繋がるべきところまで電線で直接繋げておきました💦
別件の問題その3
ぜんぜん毛色の違う話なのですが
過去にベアリングがヘンな位置に行っちゃっててヘッドが上がりきらない
という問題があったので気になって一応チャックしてみたところ
見事にボールが1つ行方不明になっていました!!
まずネジを外し抑え板を外すと緑のあたりにボールが1つ出てきます。
さらに裏の方に3か所、赤い印のあたりにそれぞれボールが入ってます。
全て正しい位置に入っていればOKなのですが
この個体、緑の1か所無くなっていました。
手持ちの2mmのボールを入れて事なきを得ました。
もうだんだん何が問題かもよくわからなくなってきましたが
この段階でTC-K222ESAに載せた元々ESJのモード制御モーターのパーツを付けたメカは正常動作しています。
ということで
222ESAはこの状態で修理完了とします。
はなしはTC-K222ESAからTC-K222ESJの修理へと変更になりました(笑)
まあメカの問題なので何ら変わらないんですけどね。
ここまでの結果でこのパーツのどこかが悪いことは判明しました。
壊れそうなケ所と言えば
・2つの光センサー
・3つの小さなスイッチ
・基板上の断線
・ロータリースイッチ
小さなスイッチ・基板の断線は目視及びテスターでチェック→問題なし
センサーはどう調べればいいのか??
ということでやれそうなロータリースイッチの分解清掃をします。
清掃後の写真
5か所ハンダをどかして、ねじ2本外して
-の精密ネジで隙間からクリっとこじ開ければパカっとあきました。
接戦はギトギトに汚れていたのでアルコールできれいに拭き取り
コンタクトスプレーの油で吹き上げて油気をきれいに拭いました。
蓋側についてる接点は圧がかかるように気持ち持ち上げました。
さてもう出来ることは無いので一旦組み上げます。
テスト
あああー動いた!!なんとか
OPENボタンを押すと開きました!
ただ、モーターが唸ってるだけで開かないときもある。
何度も押してると時々開く。
なんだこれ~!?
OPENボタンを押した時の動きを、メカの上部からよく観察しました。
右上の斜めに伸びる白い腕パーツ、黄〇の部分で黒のギヤと接していますが
黒が回転することで黄〇部分が上下します。
黄〇部分が下がることで白腕パーツの緑の根元の部分が上がります。
これによってその下に付いてるギヤが、更にその下のバネの力で押しあがり
上がってきたギヤと赤のギヤがかみ合います。
赤のギヤが回り始めてフタが開くという仕組みです。
フタ閉めはその逆。
で、この個体の問題は
緑の視点が上がるのに、その下のギヤが上がってこないときがある。
動きが鈍いということでした。
ということでまた分解しグリスアップ
ついでにバネもちょっと伸ばして強化
「よし動きはスムーズだね!」
組み立てて
再テスト
あれれ?・・・さきっきよりは開きやすくなったけどそれでもまで開かないときもある。
もうどうしたらいいのか・・・💦
悩みに悩んでどうしようと思いながら
なにげに
ここの黄色のネジ。
これが白い腕パーツの視点の部分に入ってるねじなのですが
ちょっと緩めてみたら。
あらなんと
スムーズに開閉するようになったじゃないですか~\(^o^)/
緑の4本のネジも念のためほんのちょっとだけ締め付けを緩めました。
結論)
今回のTC-K2222ESA(途中からESJ)の問題点
どれが確信だったのかは何とも言えませんが、複合的な問題があったようです。
一番気をつけないといけないのは
上の黄色のネジの締めすぎ注意!
その他行った主な処置を羅列しておきます。
・モードベルトの交換
・本体基板のコネクタ部、RCAプラグ接続部、中央銅板のアース部の再ハンダ
・メカのケーブル接続部のハンダ割れの対処
・プーリーモーター制御盤の電解コンデンサ交換、および基板パターンの確認・修理
・ギヤ・プーリー・アーム等可動部のグリスアップ及び正しい位置へのセット
・ヘッド部上下動作用のベアリングの欠落←2mmのベールベアリングをセット
・ロータリースイッチのクリーニング
・送り側キャプスタンの位置調整&ミラーテープでのチェック
たぶん15回はメカの全分解・組み立てやりました~(笑)
いつの間にか222ESAからESJの修理に変わったけど