かなり後期のシリアルナンバー
白いリレー、黄色の指月っぽい2つのキャパシタ
これだけでも後期型とわかります。
問題点
回転はするがSTOPが効かない、また回転数の切り替えもできない
止めるにはコンセントを抜くしかない。
これもよくある現象ですね。
パーツの交換
いつも通り
16台目と同じです→DENON DP-3000 レコードプレーヤーの修理 16台目
外したものは全て新品に交換
電解コンデンサ、トランジスタは全て1つ1つ取り外しながら実測します。
電解コンデンサは C4, C5, C7, C16あたりが40%ほど容量が大きくなっています。
トランジスタはQ11とQ15(2SC1213D)のhFe値が極端に落ちてます。↓参照
電解コンデンサ
回路図 | #17実装 | #17実測値 |
C1 | 0.47uF/50V | 0.67uF |
C3 | 実装無し | 基板上無し |
C4 | 100uF/16V | 133.2uF |
C5 | 10uF/25V | 14.6uF |
C7 | 10uF/25V | 14.6uF |
C12 | 100uF/25V | 115.2uF |
C16 | 4.7uF/25V | 6.2uF |
C17 | 1uF/50V | 1.2uF |
C19 | 10uF/50V | 11.7uF |
C20 | 220uF/50v | 220.7uF |
トランジスタ
回路図 | 基準hFe | #17実装 | #17hFe |
Q1 | 120-240 | 2SA562Y | 187 |
Q2 | 160-320 | 2SC458D | 439 |
Q3 | 160-320 | 2SC458D | 440 |
Q4 | 90-700 | 2SC1222 | 464 |
Q5 | 160-320 | 2SC458D | 442 |
Q6 | 90-700 | 2SC1222 | 693 |
Q7 | 90-700 | 2SC1222 | 561 |
Q8 | 120-240 | 2SA562Y | 222 |
Q9 | 120-240 | 2SA562Y | 192 |
Q10 | 120-240 | 2SA562Y | 162 |
Q11 | 160-320 | 2SC1213D | 49 |
Q13 | 160-320 | 2SC458D | 440 |
Q14 | 160-320 | 2SC458D | 442 |
Q15 | 160-320 | 2SC1213D | 47 |
Q16 | 160-320 | 2SC458D | 440 |
Q17 | 200-400 | 2SC373 | 292 |
お掃除・調整
まずはかんたんマイペットで全体をクリーニング
非常に汚れてる個体でしたので念入りに!隙間は爪楊枝などを使って丁寧に。
まずはかんたんマイペットで全体をクリーニング
非常に汚れてる個体でしたので念入りに!隙間は爪楊枝などを使って丁寧に。
シリアルナンバーのインクやDENONなどの白い塗料はかんたんマイペットが汚れと認識して
溶かしてしまうので気を付けましょう。
電源コードなんかもすっごく汚れてるから、隅から隅まで
電源コードなんかもすっごく汚れてるから、隅から隅まで
スイッチ部
後期型なので電球は麦球が使われています。ちなみに前期型は大きな豆電球
電球が小さくなることにより接点板の取り付け角度が前期型とは変わっています。
またスイッチも小さいタイプに変更されてます。
スイッチも新品に交換(SS-5GL)、接点は接点復活剤を塗布した紙切れを挟む形で清掃
この接点がかなり汚れていました!
STOPが効かなかったのは接点不良の可能性が高いです。
汚れてるだけでなく、裏蓋はかなりサビが・・・
水に浸かったか、そうとう湿度の高い環境だったんですかねぇ?
手元にお掃除用の酸の強い強力洗浄剤があったので、まずはさび落とし
市販のさび落とし剤でももちろんOKですよ!
その後本来なら艶消し黒のスプレー缶で塗装すればいいのですが
(たぶん100均でも売ってますよね?)
どうせ見えないとこだし、サビ予防になにか塗ってればいいさ!
という考えでこれも手元にあった艶あり黒の水性ペンキをハケで塗りました。
↓こんな感じですけど、まあいいでしょ(笑)
ターンテーブルシートも、すっごく汚れていたので流しで洗剤つけて念入りに掃除。
すると、結構くたびれてる状態が見えてきました(^^;
傷も結構ついてるしひび割れもあります。
まあ、ゴムシートとしての機能的な役割は特に問題ないと思うのでOKでしょう。
問題も解決!
安定して回ってます(^^)/
※いろいろ対処したのですが・・・
トランスがごくたまに唸るときがあるのがちょっと気になりますが。
密閉キャビネットに設置すれば全く問題ないレベルとは思います。