14台目ともなるともう主な問題点・修理・メンテ内容のみです。
製造番号は1万台、初期バージョンです。
基板上をパッと見てもわかる人はすぐに初期バージョンと分かります。
・リレーが足の狭い下半身の露出した古いタイプ
・C1のコンデンサーがフィルムタイプ
・C3にコンデンサーが付いてる
・左下小さなトランスの上に2つ並ぶコンデンサーのタイプ(緑のフィルム)
・Q4,6,7トランジスタがメタルタイプ
などなどです。
問題点
その1)
よくある高速回転です。
高速回転の理由はほとんどトランジスタの故障だと思うので
いつものパーツ取り換えすれば良いでしょう。
その2)
音が・・・唸りがあるようです。
とりあえずその1やった後にもいちど様子を見ましょう。
パーツの交換
上半分が取り外したパーツ
下半分が取り付けたパーツ
リレーは足の間隔が多少異なるのでラジオペンチで無理やり曲げて合わせてます。
今回は基盤上もとてもきれいだったのですがなぜかヒューズがえらく錆びていたので新品に交換
1Aは在庫がなく近くのホームセンターまで買いに行くことになりました(^^;
今回外したコンデンサとトランジスタ、すべてテスターで実測してみました。
がなぜか全て問題ない値だったように見えます。
・・・コンデンサは実測値、トランジスタはhFeの列が実測値・・・
交換後テスト回転したところ問題なく33,45回転とも定速で回りました。
お掃除
表面やミラーなどはかんたんマイペット
カバーなど直洗い出来るところは洗剤&水洗い
接点や磁気ヘッドのクリーニングも
モーターは分解し、へんな油を拭き取ってベアリングや接触部分にシリコンオイルアップ
中間テスト
45,33回転の半固定抵抗の速度調整もした後
しばらく回してみました、が
やっぱり唸りが気になるかも・・・
唸り元を辿るとどうやら
このトランスのようですね。
とりあえずトランスを開けてみたら
あら、完全にロウで固められてる!
ここまでやってたら簡単に唸りは出なさそうですけどねぇ
まあこれでは手出しできないと思いすぐに戻しました。
ということで唸りのもう一つの原因
「整流用1D2Z1と1D2C1の劣化による不完全な整流によるトランスの唸り」
の対処をしてみました。
1D2Z1と1D2C1の入手は極めて困難なため
整流ダイオードをコモン状に加工し1D2Z1と1D2C1と取り換え
はい、これであっさり唸りは消えました(^^)v
この対処について詳細はこちら↓です。
以上で14台目はおしまい
追記)トランスの唸り問題の件
数時間テストで回していたのですが、いつの間にやらまたやや軽めに唸りが再発!!
これはもう交流の波形関係なくトランス本体の何かしらが共振してるとしか思えません。
前記したとおりトランス内部はロウ状のものでがっつり固定されてるので本体を取り出すのはかなり困難です。
一般的なトランスでないので代えも無いし・・・
どっかに完全復活不可能でトランスだけ生きてる廃棄物のDP-3000でもあればいいのですが。
で、何気に緑矢印の隙間にマイナスドライバーを突っ込んで隙間の間隔を無理やり広げてみました。
するとなんと唸りが消えるではないですか!!
え?トランス本体とカバーが共振してたの!?
試しに間隔を狭める行為をしても唸りは消えません。
試しに黄矢印の隙間を広げても唸り消えない
狭めると消える(黄矢印隙間を狭める=緑矢印隙間が広がる)
ということで、手元に捨てようとしてた手ごろな樹脂版の端切れがあったので
8mm×50mm程度の適当な大きさに何枚かカットして、両側に5mm厚分くらいを木槌で叩き込みました。
これで片側2mm程度は広がったと思います。
この方法で本当に完全に唸りは解消しました
めでたしめでたし(^^)/