NEC AVS-900 は1988年販売当時の価格で 79,800円 と単なるAVセレクタとは思えない高額なセレクターです。
デジタルノイズリダクションという画期的なNR機能はさることながら
作りがいちいち凝ったマニアックだったのだろうと思います。
当時最高の音にこだわったNECのコンセプトだったのでしょう。
ちなみに私のスキルは素人レベルですので素人なりに思ったことを書いています。
詳しいことはわかりません。ご了承を
蓋を開けるとまず目につくのは左の大きなトランス!
アンプなどでしたらまあまあだと思いますが。
なんせこれラインセレクターですからね!!
トランスの右側に並ぶ1000~2200uFの電源基盤の電解コンデンサーはほぼ全滅(液漏れ・膨張)
これの修理に関する記事はひとつ前です。
で、この上記修理のために開けたAVS-900ですが、折角なので中身を確認してみました。
基板は2階建て構造になってまして、上の基盤は映像用
今回は興味ないのでとりあえず外しまして下の基盤(オーディオ用)がこんな感じです。
綺麗に整然と並ぶ緑の電解コンデンサと四角いのはオペアンプです。
これだけのオペアンプが並んでいるということは端子毎に別回路になってます。
また、電解コンデンサはオーディオ回路に関しては全てTKと書かれたもの。
確実ではないのですがおそらく東信のオーディオ用だと思います。
拘ってますねぇ
写真2はAVS-900のOUT端子用→接続した機器に音声信号を出力する端子用
つまりカセットデッキで言えばLINE-IN端子に繋ぐ方です。
三菱5218 というオペアンプ、聞きなれないですが2回路入りのバイポーラ入力低雑音タイプです。
5つの出力端子にそれぞれ1オペアンプです。
写真3はAVS-900のIN端子用→接続した機器から音声信号を入力する端子用
つまりカセットデッキで言えばLINE-OUT端子に繋ぐ方です。
三菱5238 というオペアンプ、これも聞きなれないですが2回路入りのJFET入力低雑音タイプです。
昔はちょっといいオーディオに使われていたようでなかなか侮れないかもしれません。
というかINとOUTでオペアンプをバイポーラ入力タイプとJFET入力タイプに使い分けたところが
音作りの拘りなんでしょうね。
写真では8回路しか映っていませんがちょっと離れてもう2回路、全部で10回路(端子)分あります。
10の入力端子にそれぞれ1オペアンプ贅沢です。 ↓もう2つ
更にオペアンプでは JRC 5532D (2回路入りバイポーラ入力低雑音)も使われています。
これはよく見る現行品の定評のあるオペアンプですね!
回路は追ってませんがおそらく数からするとモニター出力用だと思われます。
モニター出力用と他の5つの出力端子用すらオペアンプを変えるとは・・・どこまで拘るんでしょう(笑)
まあそんなわけで、ほとんどオペアンプに特化した中身の紹介でしたが。
こんなに16個もオペアンプを搭載した機器を見たことなかったもので
感心したというか呆れたというか(^^;
ところで今思ったのですが
これはAVセレクターではありますが
プリアンプ的な中身を持っているとも考えられるのでしょうか??
以上 NEC AVS-900 の紹介でした。