8月5日2日目ちょっとしたアクシデントが起きました
この日の夕方に広島に入港する予定だったのですが
台風9号が接近していて
海上保安庁より入港の許可が降りないとの
アナウンスがあったのです
上陸できるかどうかは未定で
早くても6日の14時になるとのことでした
6日の原爆の日のあの時間8時15分に
平和記念公園に行きたかったなあ
あともうひとつ私にとっては非常に残念なことが
この日の夜広島駅で
私が英語学校を経営していた時の生徒さんと
15年ぶりに再会することになっていたのです
事情を説明し泣く泣くキャンセル
雨は降っておらずすぐ横に宮島がきれいに見えているのに
広島に上陸できるかどうか不明のまま8月6日の朝を迎えました
さすがに朝には台風の影響で
かなりの強風と横殴りの雨が降っていました
7時55分から始まった広島平和記念式典の生中継を
乗船者の方々と一緒に
シアタールームで拝見し
8時15分には黙祷をしました
式典参加は叶いませんでしたが
こうしてたくさんの方々と共に平和を祈願できたのは
貴重な経験です
そして式典後、被爆者である三宅信雄さんの話を聞きました
原爆が投下された時の事
後遺症で悩んでいる方々の話
止まらない核実験
批准されない核兵器廃止条約
そして2011年の震災、原発問題まで
90歳との年齢を感じさせないしっかりとした口調で
貴重なお話を聞かせていただきました
一番印象に残っているのは
原爆の後遺症の話で
体だけではなく心に傷を負った方々もたくさんいらっしゃる
倒壊された建物や家具に挟まれ動けない家族や大切な人たち
でも火の手が迫ってきていて
「いいから逃げなさい」と見捨てて逃げなければならなかったり
または逆に
「助けて」としがみつく人々を振り払って逃げたことに対する自責
その気持ちを思うと
涙が止まりませんでした
被爆者の方々の高齢化が進み現在生存者の平均年齢は82歳
近い将来直接話を伺うことはできなくなるでしょう
さて8月6日ですが午後4時に無事に広島に入港できることになりました
非常に短い時間ではありますが
折角なので原爆資料館に行き
平和記念公園で祈り
貞子さんの鐘をならし
鐘楼流しを見て
広島焼を食べて帰ってきました
この地に8月6日に降り立つことはきっと
私の人生で
最初で最後でしょう。
とても良い経験ができたと思います