人間神の子の教え  2

8 迷い
 ・有らざるものを有りと想像するが故に迷いと言う。真相を知らざるが故に迷いと言う。
 ・物質の内に生命ありとなす妄想を迷いと言う。
 ・物質の変化に従って憂苦し懊悩し、神と我の生命の円満完全なる実相を悟らざるを迷いと言う。
 ・迷いは真実の反対なるが故に非実在なり。迷いもし実在するものならば、迷いより生じたる憂苦も懊悩もまた実在ならん。されど、迷いは実在の虚なるが故に憂苦も懊悩もただ覚むべき悪夢にして実在には非ざるなり。

 ・神は全てにましますが故に神の他に何物も存在せず。神は善にましますが故に善の他にいかなる悪も存在せず。神は完全にましますが故に不完全なる病の存在することなし。神は生命にましますが故に生命の他に「死」の存在することなし。「悪」と「病」と「死」とは唯汝の心に描かれてる迷いの影にすぎず。本来「無きもの」を「有り」と描きて恐怖するもの、これ汝の病なり。苦しみは汝の心の中にあり。痛みは汝の心の中にあり。心に恐怖を去り、苦しみを去り、痛みを去れば、いずれのとこにか病あらんや。

9 病を癒すには
 ・物質療法はただ結果を見て、結果を緩和する処置をするに過ぎず。病の原因は心にあり。しかも、「迷いの心」にあり。汝等「迷い」に捉わるることなかれ。「迷い」を去り、汝の生命が「神の生命」なる実相を諦観せよ。血液の循環は心に従って自在に変化す。ただ羞恥の感情すらも血液の流れを顔面に逆流せしめる。心平和となれば心臓の働きもまた平和に快復せん。全ての病を癒す道は、先ず、感情を平和ならしむるにある。憎みによる心の不調和により生じた病は憎みに代わるに愛を以ってすれば癒えん。不平に伴う心の不調和より生じたる病は、不平に代わるに感謝をもっすれば癒えん。悲しみによる心の傷より生じたる病は悲しみに代わるに悦びの感情を起こせば癒えん。

 ・汝等常に愛し、感謝し、悦こべば、全ての病は汝を冒すことあたわず。 既に病にある者も速やかに癒ゆること必定なり。

 ・全て病気は心の影なるが故に、病気を癒やさんと思いて、常に病床に横たわり、「この病気」「この病気」と常に心を労すれば、病気は却って増悪せん病気を心に描けば病気来る。病床に横たわりて病気を常に心に描きながら病気の癒ゆることを願うは火を握りつつ冷たきを願うが如し。

 ・病人は殊更に病気を心より放つべし。而して、唯愛せよ、唯感謝せよ。国を愛せよ。人を愛せよ。家族を愛せよ。全ての物と事と人に感謝せよ。さらに特に汝の父母に感謝せよ。常に悦びて何か必ず人のためになる事をなせ。愛と感謝の感情は、病を癒ゆる生命波動を感受する最善の波動なり。