昨日の記事、読んで不快になられた方がいらっしゃったようなので引っ込めました。
それにしても…
100%の肯定が出来ないとファンじゃないって思われる方も、多いんですね。
私は、この人、ここはダメだな、とか、ここはもっと努力した方が…とか言うところも認識しつつ、けど好きだなと思えればファンといっていいのだと思ってました。
考え方の違いなんでしょうけど、ファンである以上、懸念を表明するのもダメ出しというかちょっとこれどうなの?ということも出来ないというのは、私には無理ですね。
役者さん本人を素敵だ、カッコいい、綺麗だ、と思うことと、作品や仕事の良し悪しは別物だと思う性質なので。
その良し悪しの判断が、一般的に見て偏ってるとか間違ってるということなら、ごめんなさいと頭下げるしかないですけど。
良し悪しの判断と言えば…
もう一昨年になるんですが、2008年の年末に観た「リチャード三世」
あれは、かなり微妙な舞台だったなと思います。
私は結構古田新太さんが好きで、悪役ということで期待してたんですけど、正直、古田さんはあまり良くなかったな。
シェイクスピアの饒舌な台詞に引きずられてる感じで、役が上滑りして、リチャードの感情や人柄が伝わってこなかった。
彼の欠点である滑舌の悪さが際立っちゃってたのもいただけなかった。
表情の作り方や仕草は流石ってとこもあったんですが、差し引きしたらマイナスの方が大きかったかな。
けど、銀粉蝶さん、三田和代さん、久世星佳さんが演じた三王妃が素晴らしかった。特に銀粉蝶さん。
台詞に引きずられることもなく、王妃の風格と怒りと苦悩をしっかりと表現されていて、凄いなと、素直に感動。
意外と、というと失礼だけれど、よかったのは安田成美さん。
憎んでいたはずの男の甘言にのって結婚したあげく用済みになったら毒殺されちゃう、ある意味性格の弱い女を可憐に演じておられました。
ただやっぱり、あの舞台は主演がどうも…だったこともあって、私の中ではあまり良くなかった舞台に分類されます
座長って、やっぱり大きいよな。
古田さん、五右衛門とか、捨之介とか、ちゃらんぽらんなようで実は熱い男とか、ちょっとばかり胡散臭くて小狡い奴とかやらせると上手いのになぁ。
リチャードは、シェイクスピアをストレートにやったのが悪かったのか、ああいう根っから捻じ曲がって悪い役というのに合わないのか、どっちなんだろう…