昨年度の、国際政治学後期レポート連載です。

 

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集団安全保障


同盟と同盟による勢力均衡によって平和を実現しようとするやり方では、相互の軍事力増強や対立を激化させ、世界大戦を引き起こすきっかけとなったという批判がなされた。そこで集団安全保障という概念が提唱された。
集団安全保障とは、できるだけ多くの国をひとつの機構に所属させ、互いに武力行使しないことを約束し、その約束を破ったり破ろうとしたりする国をほかのみんなで抑えようとするものである。外的脅威に対して関係諸国が一致結束して戦う集団的自衛とは異なる。

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国連による集団安全保障


 国連憲章は、平和的手段、すなわち国際の平和と安全、正義を危うくしない方法で紛争を解決する義務を加盟国に課している。加盟国はいかなる国に対しても武力による威嚇または武力の行使を控え、いかなる紛争も安全保障理事会に付託しなければならない。安全保障理事会は、平和と安全を維持することに主要な責任を負う国連の機関である。国連憲章のもとに、加盟国は理事会の決定を受諾し、履行する義務を有する。

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国連安全保障理事会とその限界


集団安全保障のために設立されたのが国際連盟と、その後進となる国際連合である。
国際連合において、国連憲章のもとに国際の平和と安全に主要な責任を持つのが安全保障理事会である。理事会は常任理事国5カ国(中国、フランス、ロシア連邦、イギリス、アメリカ)と、総会が2年の任期で選ぶ非常任理事国10カ国の計15カ国で構成される。各理事国は1票の投票権を持ち、手続き事項に関する決定は15のうち少なくとも9理事国の賛成投票によって行われる。実質事項に関する決定には、5常任理事国の同意投票を含む9理事国の賛成投票が必要である。常任理事国の反対投票は「拒否権」と呼ばれ、その行使は決議を「拒否」する力を持ち、決議は否決される。
これまで国連の加盟国で60カ国以上の国が一度も理事国になったことがない。しかし、すべての国連加盟国は安全保障理事会の決定を受諾し、実施することに同意している。国連の他の機関は加盟国に対して勧告を行うのみであるが、国連憲章のもとに加盟国がその実施を義務づけられる決定を行う権限を持っているのは、安全保障理事会だけである。
しかし、国連の中枢ともいえる安全保障理事会は、常任理事国の拒否権によって機能不全に陥ることが多い。2022年のロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議に対して、常任理事国であるロシアが拒否権を行使した。決議は総会に持ち込まれ、賛成多数で可決されたが、ロシアの侵攻を止めることはできなかった。国連の集団安全保障は十分に機能せず、他国による侵略に耐えるには、個別的自衛や同盟、地域の軍事機構に頼らざるを得ないことが露呈した。

 

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やっと国連が出てきました。

 

これを書いていたころは

ウクライナ情勢と国連がホットな話題でした。

 

今書いたら「勢力均衡」がメインになりそう。