鉄道マニアに有利な時刻表問題 | 車内販売でございます。

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2月1日から、東京都の私立中学の入試が始まります。
私は、受験指導で稼いでいる身ですから、1月は最繁忙期になります。
1月まではバリバリ仕事、2月3月は週休4日くらいになりますから、目の前にニンジン(遠くの乗り鉄)をぶらさげて、最後の頑張りをしているところです。(2/6は「ふたつ星」乗るぞ!、2/11も乗り鉄するぞ)
 
さて、去る1月21日の私立中学受験では、鉄道マニア向けの問題が出題されました。
私が教えてきた受験生が最も多く在籍している進学校で、時刻表の読み取りの問題が出たのです。
社会の「最後の1問」で、かなりの難易度です。
【問題】
何とマニアックな問題!
★中学生が、おそらく1人でLCCのピーチとかジェットスターに乗るのです。すごっ。
「全日空」でなく、わざと分かりにくく「全日本空輸」って、いけずぅ~。
★中学受験生なら、「室蘭は製鉄」「苫小牧は石油化学と製紙パルプ」と盛んな工業を知っていますし、新函館北斗駅の名前も知っています。でも白老は知らないハズで、地図から探す必要があります。
★列車と飛行機の乗り継ぎは60分必要とのことだけど、飛行機から列車ならもっと短くても良いかな。
 
【資料1】北海道までの新幹線と飛行機
 
【資料2】路線図と道内時刻表
一般市民だと、新千歳空港駅から、南千歳まで出て、そこから逆方向の特急に乗るという位置関係が分かりにくい。
時刻表は次のページにも、つながっています。
 
ではこれを解いていきましょう。
【友人の行程】
《1》友人は、東京6:32発の「はやぶさ1号」に乗車。
 新函館北斗に10:53着。
《2》接続する特急は、新函館北斗を11:05に発車する「北斗9号」。
 10分あける必要はありますが、12分の接続ならOK。
《3》北斗9号は白老に13:34着。
 あら、北斗は登別に停車、白老は通過と言うイメージだったけど、現在は停車するんですね。
《4》友人より遅く着くが待ち時間が最短なら、13:34以降なるべく早く着くことになります。
 
【北海道乗り継ぎ】
何が面倒かと言うと、白老→新千歳→成田と逆算する必要があるのです。
でも頑張るぞ。
南千歳から白老に向かう列車で、13:34以降に白老に着くのは
苫小牧13:34発・白老13:54着の普通列車しかありません。
この普通列車に乗るには、南千歳12:50発・苫小牧13:10着の普通列車になります。
これに乗るためには、新千歳空港駅から12:30発の快速に乗ることになります。
実際は南千歳で5分乗り換えは可能でしょうが、10分乗り換えですから、南千歳12:45着ではダメとなります。
新千歳空港から白老方面は、乗り換える必要があるのは、なかなか理解しにくいでしょう。
 
【飛行機は?】
新千歳空港駅12:30発ですから、60分乗り換えという条件で、新千歳に11:30までに着く必要があります。
この条件なら、成田発9:30発・新千歳11:20着の「ピーチアビエーション567便」となります。
記号の答えは「オ」となります。
これ、鉄道に詳しくないと、社会の先生でも間違えますよ。(私は普段、塾講師&プロ家庭教師をしていて理科と算数を教えてます。社会はたまに教えます)
↑成田空港に駐機するLCC(ピーチ機の写真は出てきませんでした。)
 
【思ったこと】
★中学入試は、みんな必死に知識を覚えています。
基本的な知識の量だと、難関校では多くの受験生が90点取れてしまいます。
この私立中学校の受験生なら「北海道で石油化学と製紙パルプといえば、どこ?」と尋ねれば、ほぼ全員苫小牧と答が出てきます。
そこで出てくるのが「資料を示して、その場で読み取って考えろ」という問題です。
かなり大変ですが、最後の1問なら「アリ」だと思います。
★ちなみに、埼玉県でトップクラスの私立中でも、時刻表の読み取りが出されたことがあります。
こちらより、今回の問題は2段難しいです。