車内販売の廃止が進んでいる。
車内販売をすると、それなりに売り上げが上がり収益は出る。しかし、かなりの手間がかかるのも事実だ。新たな人件費がかかる、あるいは労力が多いのに対して、収益は少ないと、「車内販売は止めてしまえ!」となる。
手間をかけずに無理なく車内販売ができれば良いわけだ。
その形態というと、2つの特色がある。
「切符販売のついで」
「日持ちする品を厳選」
この2つの形を満たせば、ハードルはかなり低くなる。
首都圏の普通列車グリーン車では、グリーン券の確認と販売と共に、日持ちする品を販売している。
他の路線では、手間がかかる車内販売が廃止される流れだ。しかし、ハードルを思い切って低くして、車内販売をしているのが、青い森鉄道だ。
■青い森鉄道のピンバッジ
青い森鉄道は、ワンマン運転が基本だが、昼間はアテンダントが乗務している列車がある。朝夕は通勤通学客が多く、定期券利用が中心だ。昼間は切符を利用する客が多く、無人駅もあることから、各種案内とスムーズに運賃の授受のためにアテンダントが乗務している。
各駅停車で短区間の客も多く、飲み物の販売はないが、「ピンバッジ」の販売をしている。乗車券や釣銭を入れるカバンの中に、ピンバッジを入れておき、希望する乗客がいたら販売する形式だ。ピンバッジは小さいから、常に何個かカバンに入れていても負担にはならない。青い森鉄道のキャラクター「モーリーくん」には、好感を持ってしまう。
ピンバッジは510円で、緑、ピンクもある。
■飲み物は駅の販売機で
とはいえ、できれば飲み物の販売や、ボールペンなど他のグッズの販売があれば、客は助かるし、会社も儲かる。でも、手間がかかってしまうから、車内販売以外で対応している。
飲み物は、自動販売機を置いている。無人駅にも置いている駅がある。モーリーくんの柄の販売機、ついつい買いたくなってしまう。
■自動販売機でグッズ販売
そして、青い森鉄道が無理なく頑張っていると思うのは、自動販売機でグッズを販売していることだ。
《八戸駅》
今回買ったのは、ミニタオル300円、モーリーペーパークリップ700円だ。
この他、ボールペン300円、モーリーマスコット750円も売っている。
《浅虫温泉駅》
八戸にはなかったネクタイピンを購入した。
モーリーズカフェでコーヒーなどを頼んだ。グッズも売っていたが、販売機でネクタイピンを買うことにした。可愛いグッズだ。
なお浅虫温泉駅のモーリーズカフェでは、グッズも販売している。
《青森駅》
青森駅のホームの待合室の中にある販売機の中には、ボールペン300円などグッズの他にお菓子も入っている。
ホームで軽いお菓子が買えるのは、有難いかな。
ちなみに、この自動販売機は、主にお菓子を想定して作られたらしい。写真↓は、上野駅の指導販売機。お菓子が入っている。
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車内販売は手間がかかり、収益が上がらない面があるのは事実だ。
それなら、客の利便性の確保をしながら、無理なく収益を上げられる方法を探るべきと思う。自動販売機を導入すればすべて解決という訳ではないが、1人のマニアとしては無理ない方法を考えてほしいと願う。