越乃shu*kura | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を15年半で11000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 多数の観光列車に乗り鉄しています。

 新潟県を観光列車「越乃shu*kura(シュークラ)」が運転されるようになった。パンフレットによると、こんな説明がなされている。
「地酒王国新潟が誇る酒をコンセプトとした新しい列車がデビューしました。厳選した新潟県内の地酒の利き酒や地元の食材にこだわったおつまみ、ジャズミュージシャンによる生演奏やお酒にかかわるイベント等をお楽しみください」
 サービスカウンターでは、飲み物や食べ物が販売されているとのこと。そこで、6月に車内販売を利用しに行くことにした。


 この列車は3両編成のディーゼルカー。古い車両を大幅に改造してリニューアルした。

 一号車は弁当や酒もセットされた旅行商品限定車両。中央の2号車は売店とジャズ演奏のイベントスペースで、座席はない。3号車は一般客がみどりの窓口で買える唯一の席だ。

 直江津から乗車した。ずいぶん空いているなとかんじたが、長野からの妙高1号から大勢乗ってきた。首都圏からのツアー客は、始発の長野新幹線で長野に出て、そこから快速妙高に乗って直江津に着く。私は上越新幹線とはくたかを乗り継いだ。



 3号車の一般客用の指定席は、リクライニングシートだ。飲み物食べ物を置きやすいように、テーブルが二つある。前の座席との間隔シートピッチは、かなり広い。

 窓際の客が売店に行く時は、普通なら通路側の人がテーブルを片付けて通してもらうが、テーブルを片付けなくても何とか出られるくらいの幅があるのは嬉しい。


 2号車のサービスカウンター(売店)は、蔵守(Kuramori)と名前がついている。多くの人が買い求めているが、1号車は黙っていても料理などが手元に来る旅行商品だから、あまり買う人はいない。ほぼ3号車の客だから、ほぼ全員利用したが、長い行列にはならなかった。

 日本酒は豊富で様々な酒が楽しめるが、他の酒やつまみの品数は、あまり多くはない。ただ、良いものを厳選して置いているようだ。

 メニューはこちら。


 日本酒は、色々な種類を楽しめるように、なっている。500円で呑みくらべクーポン5枚を購入し、吟田川なら1枚、松乃井なら2枚、朝日山萬寿盃なら3枚と、銘柄によって必要な枚数と交換する仕組みだ。呑みくらべができて、これは楽しい。


 利き酒は、プラスチックのオチョコに入れたのを、下の写真のようにお盆に乗せてくれる。お隣さんの御厚意で、写真をパチリ。実は私は日本酒が苦手なもので・・・。

 私がサービスカウンターで買ったのは、ホットコーヒー(雪室珈琲)と雪国ドーナツのセットで、500円だった。いい年をした男が、日本酒が売りの列車にわざわざ乗って、コーヒーを飲むのも風流かもね。(そんなわけない)

 日本酒と食以外に、この列車の名物が、ジャズの演奏だ。2号車のイベントスペースで行われた。3人の奏者が演奏して、大勢聴きに来ていた。


 途中の青海川駅では、5分停車した。乗降客は一人もいなかったようだが、日本一海に近い駅と言われていて、景色が非常に良い。多くの乗客は、ホームに降りて風を受けながら海を眺めていた。駅そのものが観光資源になる点は、JR九州の「はやとの風」「いさぶろう・しんぺい」に似ている。


 記念撮影も盛んに行われていた。一号車のグループ客は、車掌さんに「一緒に撮らせてください」と、写真をパチリ。ジャズのミュージシャンとも、サービスカウンターの御姉さんともパチリ。
 観光列車では定番となった乗車記念のボードも用意してあった。日付も入っていて、記念写真に役立つ。

 ただし、他の定番である「乗車記念証」「乗車記念スタンプ」はないようだが、全部真似すれば良いというわけではない。

 この列車では、見送る関係者が手を振る場面が何度もあった。その中でも、長岡駅では、JRの職員が明るく手を振っていた。やらされている感が全くないのが良い。必要性を十分理解しているからだろう。

 越乃shu*kura(シュークラ)は、JR東日本の中では、非常に観光色が強い列車だ。こういう列車が、観光客を呼び込み、地域を活性化さるのにつながると感じた。

 乗って良かった。