奥さんが仲間とランチをしてきた。
韓・日・インドネシアの3女性がそろう。
会場はインドネシアレストラン「CINTA JAWA CAFE」
(渋谷パルコ裏)。
1500円程度で美味しくて食べきれないほどの量とご満悦。
店内はとても混んでいて,インドネシア大使館の人も何人かいたらしい。インドネシア女性Cさんいわく
「来週の月曜日からラマダーンだから,今日はいっぱい食べなくちゃ。みんなそう思っているはずです」。
そうイスラームの人たちには毎年一度訪れる「ラマダーン」。
日本でも有名になってきた「断食月」だ。
日の出から日没までは飲食禁止。
Cさんによると「ラマダーン」にはいくつも宗教的意味がある。自分の心と体を律する精神を養う,
貧富の別なく同じ苦しみを分かち合う,
日没後は富者が貧者を自宅に招きご馳走をふるまうことで功徳を積むことにもなる,一種の社会奉仕活動にもなるetc.
とはいえ,この現代にやる必要があるのか的議論はちょくちょく巻き起こるらしい。
それに,日没からは解禁とあって一気に爆食い爆飲みするので,ラマダーンでかえって体重が増えるらしい
さて,それはさておき,
イスラームの人びとは全世界に10億人いると言われている。
ガザ地区に住んでいる人々はほぼ全員がイスラームだ。
イスラエル軍侵攻以来死者は3万人を超えたと報じられている。インフラは破壊され,商業活動は停止して,すでに餓死者が出始めている。国連機関によると「壊滅的レベルの飢餓」が蔓延しているそうだ。
この人たちにもラマダーンの義務はあるのだろうか。
いや,すでに「家畜のえさを食べて飢えをしのいでいる」と言われている人びとが断食をおこなうなんて意味が分からない。
Cさんによるとラマダーンもすべての人に無制限に断食を強いるものではなく,宗教指導者によって病人,妊婦etc.例外となる人びとが認定されているそうだ。
ガザ地区の人びとはどうなるのだろうか。
それにしても,ガザ地区の人びとのことを思うと,
哀しみと怒りがわいてくるのを押さえられなくなる。
イスラエルは相変わらず休戦の実現を拒み続けている。
バイデン米大統領が3月4日までには休戦を実現したいと語っていたことがあるが,どうやらそれは「ラマダーンに入る以前に休戦を実現したい=ラマダーン期間中は休戦しておきたい」ということのようだ。
これを拒んだイスラエルはラマダーン期間中もガザ地区に攻撃を加え続けるのだろうか。それは,さすがに世界各地のイスラームの人びとの怒りが爆発するだろう。
高校1年生の公共の授業は,最後に「多文化主義」や「多様性の尊重・ダイバーシティ」について学んで終えた。
「人間の安全保障」「BHN人間の基本的ニーズ」など
ボクが高校生の頃(今から50年も昔)には目にもしなかった言葉が教科書を飾る。
それが「ただの飾り文字」にしか思えなくなる現実が,
ガザ地区やウクライナだ。
だがしかし,ボクたち「社会科のセンセイ」は,
その言葉を子どもたちに教える。
何のために…そのことをいつも考えいきたい。
「ただの飾り文字」が
「生きた言葉」
「生きた現実」に変わる日まで,その日が来るために。