「イスラエルとパレスチナの基本問題」~~おすすめ映像2編 | 紙風船

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中学校と高校で社会科を教えています(いました)。街探検や銭湯が大好き。ピクトグラムや珍しいものが好き。でも一番の生きがいは、子どもたちに「先生の授業、たのしい」と言ってもらえることです。

最近ボクがみた映像の中で,イスラエルとパレスチナの問題を理解するうえで,いいなと思ったものを2つ紹介します。

(1)テレビ番組

NHK「砂漠の英雄と百年の悲劇」『映像の世紀 バタフライエフェクト』(初回放送2022年6月)

 

 

番組紹介より――

 

古来パレスチナは,アラブ人とユダヤ人が共存して暮らす場所だった。そこに対立の火種を持ち込んだのは,イギリスだった。両民族に独立国家建設を約束したのだ。イギリスの情報将校ロレンスは,第一次世界大戦中にオスマン帝国に潜入,アラブ民族独立をあおり,オスマン帝国打倒をもちかけた。しかし一方でイギリスはユダヤ人にも同じ約束をしていた。百年前のひとりの英雄の裏切りから始まる,憎しみの連鎖の物語である。

 

―― 以上。

 

(2)youtube

「古代~現代 パレスティナ問題のすべて」[ゼロから世界史&セカシャカ特番]第1部&第2部

佐藤幸夫(代々木ゼミナール世界史講師。現在エジプト在住)

―― 

 

 

佐藤幸夫さんは,イスラエルとパレスチナの基本問題の根底を,まず中東地域全体の対立の構図として描いてくれます。

1000年を超える民族,宗教間の争い。

「アラブ」「トルコ」「ペルシア」(ここにクルド=国家をもたない世界最大の民族も加える必要があるかもしれませんが,それはひとまず置きます)

そして「イスラーム」と「キリスト」「ユダヤ」。イスラームはまた「スンニ派」「シーア派」に分かれます。ちなみに,両派の対立については「両者に大きな差はない」とする立場と「両者は別の宗教といってよい」とする立場が分かれていて,ボクはどちらとも判明できずにいます。

 

しかし,こうした民族的,宗教的,歴史的経緯をふまえたうえで,佐藤さんも,イスラエルとパレスチナの基本問題は「土地問題」であると語っていることが印象的でした。

そして,そのうえで,

現在の戦争がなぜはじまったのか,

どう収めていくことができるのかをyoutubeで語っています。

 

 

ちなみにボクは,佐藤幸夫さんの世界史動画,特に「ゼロから世界史」は全編視聴しています。

はじめはボクの奥さんがはまったのですが,ボクもすっかりファンになりました。

 

ボクは高校で世界史を担当することもあるのですが,元来この分野が専門ではないので,単純に勉強になることが多い。

 

佐藤幸夫さんは予備校講師ですが,特に「ゼロから世界史」は,タイトル通り〈予備知識ゼロ〉の人をも対象としています。

そのため細かな知識の詰込みよりも,各年代各地域の歴史的経緯の大枠を提示することに力点を置いてくれるし,現代と結び付けて考える視点を与えてくれます。

 

 〈文字通り予備知識ゼロの奥さん〉から〈授業の下準備としたいボク〉まで,十分に楽しむことができます。

まぁけっこう個性的,癖強めの方ですが爆  笑,その点もボクたち夫婦にはむしろ楽しめる要素になっています音譜

 

まだご存じでない方は一度検索してご覧になってください。