マスクと学校 | 紙風船

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中学校と高校で社会科を教えています(いました)。街探検や銭湯が大好き。ピクトグラムや珍しいものが好き。でも一番の生きがいは、子どもたちに「先生の授業、たのしい」と言ってもらえることです。

昨日(13日)からマスク着用に関する措置が緩和されています。

厚生労働省「マスク着用について」

――

これまで屋外では、マスク着用は原則不要、屋内では原則着用としていましたが令和5年3月13日以降、マスクの着用は、個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断が基本となりました。

本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、ご配慮をお願いします。

―― 

 

 

皆さんはどうしていますか?

ボクは基本的に屋外では着用していません。

屋内・構内・車内等,設置者がいて着用を呼びかけられているところでは着用します。

 

昨日今日の街の様子をみると,新宿駅~歌舞伎町界隈でも着用8割以上,駅構内や電車内では片手ほどの感じです。

まぁ「様子見」の方が多いのは,予想通り。

 

飲食店,飲み屋さんはにぎわっています。

春めいてきたし,人事の季節ですからね。

当然ほとんどの方はマスクを外しています。

 

正直なところ,意味がない話だと思いますもやもや

 

屋外でマスク着用したところで,「三密」(なつかしい)でもなんでもない。飛沫が飛び交うわけでもない。

大勢でマスクを外して飲食していれば,よっぽど飛沫が飛び交い,手指にもウィルスが付着する。グラサン

 

このチグハグさは,どこまで続くんでしょうねぇ。

そうそうあるファミレスではトイレのジェットタオルが復活。

ご丁寧に「ジェットタオル使用で感染リスクが増大することはない」旨の但し書きがされていました。

じゃぁこれまで何で使用禁止にしていたの笑い泣き

そりゃそうでしょう。

きれいに洗ってウィルスを除去した後の水分をはじき飛ばして感染が拡大するという理屈はそもそもが意味不明。

ボクはコロナ感染が拡大し始めた頃には接触リスク防止のためにジェットタオルがバカ売れするだろうと予測していたくらいなので,どこもかしこも使用停止になったときは呆れました。

 

おっとどんどん横道にそれていく。

マスクと学校の話です。

厚労省が「マスク着用緩和」方針を出すと同時に

文科省は「3月中のマスク着用継続」方針を出してきました。

 

勤務校でもそれに準じた体制を取ります―― 

  報道にある通り,本日からマスクの着用ルールが緩和され,  

  屋外・屋内ともに個人の判断に委ねられると言われていま

  す。文部科学省は学校について,学年末にあたることなどか

  ら,3月末までは従来通り着用を求めています。
  本校では17日の委員会で生徒・職員の今後のマスク着用につ

  いて検討する予定です。
  会議後,再度周知いたしますので,校舎内ではマスクを着用

  していただきますようお願いします。
 

  <担任の先生方へお願い>
  生徒にマスク着用について次の通りにご指導ください。
  ・報道では,本日よりマスク着用について個人の判断に委ね

   られると言われているが,再度お知らせをするまでは,学

   校生活においては今まで通りのルールでマスクの着用をお

   願いします。
  現在のマスク着用ルール
  ・校舎内ではマスクを着用する
  ・公共交通機関を使用する時はマスクを着用する
  ・部活動や授業等で運動するときは不要
  ・登下校時屋外で会話をしない場合は不要

―― 以上。 

 

これまた意味不明だと思いませんか。

子ども(高校生)は「個人の判断」が許されないの?えー

学校は「密」だからダメ?「飛沫が飛び交う」からダメ? 

確かにその通りの環境です。

でも,それは飲み屋と何の違いがあるのでしょう。

―― 「何で子どもはダメなの?」と,子どもに質問されたら,あなたはどう答えますか。

ボクには納得させられる自信がありません。

「まぁ政府がそう言っているからさぁ,つきあってよ」

・・・じゃあ納得できませんよねショボーン

でも,仕方がないんです。方針を出してくる政府自体がなぜそうするのか,納得のいく根拠を示していないのですから。

これじゃ子どもに不公平感が生まれるばかり,オトナのすることって意味不明!という悪印象を与えるばかり。

 

しかも,

4月から子どもたちは「個人の判断」もしくは「保護者の判断」でマスク着用か否かを決められます。

 

さて,ボクたち教員はどうなるのでしょうか

「個人の判断」は・・・許容されないでしょうねショボーン

文科省は着用「推奨」のお達しを出し,上意下達で各校長もおふれを出し,反発する職員に対しては,着用を求める保護者から「お裁きの要請」が校長や教育委員会へ上がってくる。

いやはや…悪い連想ばかり浮かんでくる。

 

子どもたちは「個人の判断」をしない・できないオトナ(センセイ)たちを見て、いったいどんなことを感じるんでしょう。何を学んで育つんでしょう。

 

医療関係,交通機関,接客業,公務員・・・

「個人の判断」の権利,

人間として当然の「健康で文化的な」生活を営む権利が,

感染予防,公共の福祉という名を借りた「世間の目」で押しつぶされていく。

 

コロナウィルスが身体を侵していくことは恐ろしいことです。

しかし,コロナ禍が人の精神(心)を蝕んでいくことは,

それ以上に恐ろしいことかも知れません。

ボクの願いはただ一つ,マスクを外しても着用しても「個人の判断」が尊重される社会をつくろうよ!