目からウロコ!「オーサグラフ世界地図」 | 紙風船

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中学校と高校で社会科を教えています(いました)。街探検や銭湯が大好き。ピクトグラムや珍しいものが好き。でも一番の生きがいは、子どもたちに「先生の授業、たのしい」と言ってもらえることです。

突然ですが皆さん,

「目からうろこが落ちる」という言葉をご存じだと思います。

最近,そんな経験をされたことはありますかニコニコ

 

例えば,次の世界地図を見てください。

 

えっ何この地図・・・形が変!びっくりって思いますよね。

ところが,この地図いろいろと優れもの!!

「オーサグラフ」というそうです。

名称はauthalic(面積が等しい)とgraph(図)に由来する。

何と「2016年度グッドデザイン賞大賞」を受賞

そのホームページに,地図の魅力があますところなく書かれています。

 

 

いくつか印象深い記事を掲載させていただきます。

まず作者は鳴川肇さん。プロデューサー兼ディレクター兼デザイナー。

建築家にして慶応義塾大学環境情報学部の准教授

なんか「地図製作」とは縁がなさそうな方ですが・・・。

 

鳴川さんは,ボクたちが普通に目にする世界地図に違和感を感じていたそうです。例えば「メルカトル図法」

 

「ニッポンって小さいなぁ」「ロシアの北にある島って日本より大きいや」「グリーンランドって大陸じゃないの?」--ボクが教えてきた中学生もこの地図を見て,さまざまな「錯覚」(間違いと言ったらかわいそう。スナオなだけ)をしてくれます。

 

球体である地球を平面に表現するために起こるさまざまなムリ。

鳴川さんはまず面積を正しく表現しようとします。

ところが,できた作品に対して奥さんがダメだし爆  笑

「形が悪い!ムキー

「面積が正しいからって形がいびつじゃ,女子供は見向きもしないな」鳴川さんは「シロウト代表」の奥さんの視点を生かして改良を重ねて,現在の形にたどり着いたそうです。

なんかこのエピソード,ボク大好きになりました。ラブ

 

「いい授業にしたい」と考えるのはセンセイ(教育のクロウト),でも「いい授業」かどうかを判断するのは子どもたち(シロウトさん)--ボクはこんな考え方を知って,感動して,授業づくりをすすめているので,鳴川さんと奥さんのエピソードがとても腑に落ちたのです。

 

最後に,審査委員の皆さんの評価を引用します。

 

ここから--
世界地図は人の世界観を規定する力を持つが、私たちの世界観は未だに16世紀に作られた歪んだ地図がベースになっている。

 

オーサグラフは従来の地図の欠点を補い、現代の世界情勢に即した世界観を反映した、新しい地図図法の発明である。

 

教科書に掲載されたほか、日本科学未来館で600の主題を表現する地図として採用されるなどの実績もある。

 

大きさと形に歪みがないこと、世界のどこもが中心になれること、時間の流れが表現できることなど、オーサグラフで表現された地図を見ると、世界の見方は多様にあるのだと気付かせてくれる。
 

--引用終わり。

 

 

自分で組み立てるキットもあります。ボクの知人は組み立てるのにかなり苦労したそうですが・・・。「社会科のセンセイ」として興味津々ラブラブ

これは「買い」ですね100点

 

どうやって授業に利用していこうかなぁ

どなたか,何かに利用してみたということがあったら,ぜひ教えてください。よろしくお願いします。お願い