自動車部品メーカーとして世界シェアトップを誇り、元々トヨタ自動車の開発部門でもあった株式会社デンソー。その会社で代表取締役社長を務めるのが有馬浩二さんです。1958年2月23日生まれ、今年で52歳を迎える有馬浩二さんは愛媛県の出身です。京都大学工学部を卒業した有馬浩二さん、そのまま日本電装、現在の株式会社デンソーに就職します。最初に配属されたのは生産技術部、そこで樹脂材料に関する開発を行いました。最初は技術者として評価され、1989年にはアメリカの現地法人へ出向、生産立ち上げに関与します。
日本に帰国すると、SCオルタネータというものを開発します。エンジンを回すことで、ベルトを経由してオルタネータに伝わり、それによって発電がなされるという、自動車を動かす際には欠かせないアイテムです。有馬浩二さんはこの開発に携わっており、世界初の加工技術を用いたことで量産化にこぎ着けます。改良の結果、電気抵抗が減り、小型化にも成功するなど、より自動車の性能を高めることができました。その後、イタリアへ出向し、赤字状態だったイタリアの現地法人を黒字化させます。アメリカ、そしてイタリアで結果を出した有馬浩二さん、この活躍が評価され、2008年には常務、2014年には専務となり、2015年、代表取締役社長に就任します。
社長になった有馬浩二さん、デンソーのいいところをいくつか挙げる一方、スピード感に欠けることが気になっていました。IT技術が進み、自動車を自動で運転する技術も進化していく状況です。しかしながら、今まで通りのやり方で押し通そうとする現状では、加速度的に進化を遂げる状況に対応できないのではないか、そのように考えます。そこで大事にしたのが「気」の部分。独特なオーラが場を支配するような感じにしたいと考え、生産設備を入れた透明のケースを並べるなど、人を主役にするように演出。社員から気を醸し出させ、緊張感を生み出すことが大事であると考えます。結果的に合理化に成功し、ホワイト企業と称されるまでになります。
有馬浩二さんの年収ですが、2018年3月期時点での役員報酬は1億3300万円でした。社長に就任してからは年々年収が上がっており、2019年3月期はさらに上がっていることが予想されます。資産などもそれなりに形成されていることが考えられ、安定的に資産形成が行われていると見るべきです。